JISX0213包摂規準適用除外104字と常用漢字追加95字について

                                 2002.2.10

【包摂規準適用除外104字】

X0208では包摂されていますが、X0213においては包摂規準の適用除外となる字が104字あることについては以下に記述されているとおりです。

http://www.aozora.gr.jp/newJIS-Kanji/gokan_henkou_list.html

 ●包摂規準の適用を除外される104字

  別扱いとなったAとBそれぞれの面区点番号の表参照

表のAパターンは常用漢字の字体でBパターンはいわゆる旧字です。

 

今後青空文庫のテキストをX0213に対応させるとき、104字について旧字テキストはBパターンへの置き換えが必要だが、新字テキストについては置き換える必要はないだろうと考えられていました。

【104字の調査結果】

[aozora:1991] 0213対応のための準備作業

http://attic.neophilia.co.jp/aozora/task/preparation_for_0213.html

の結果ファイルによると、適用除外該当104字中一部で置き換えのパターンが生じていることが分かりました。

「頻」「塀」「喝」「塚」「褐」「戻」等です。

 

新字の底本なのになぜBパターンが使用されているのか。

【常用漢字追加95字】

考えられる理由として

1981年10月1日に「常用漢字」が内閣告示され、当用漢字に95字が追加されました。(最下段一覧参照)

 

このうち包摂除外104字と重複しているものは

「10喝」「11褐」「56塚」「74頻」「75瓶」「77塀」「93戻」の7字です。

 

上記7字については1981年以前の当用漢字時代は、Bパターンが通常使用されていました。それが常用漢字に追加された後は、Aパターンが公用文書、新聞等で使われるようになり字書見出し字形にも採用されました。

 

当用漢字時代(1981年以前)の新字の底本では上記7字についてBパターンの字が、常用漢字時代はAパターンの字が通常使用されている可能性が高いということです。

 

ただ当用漢字時代の字書「新選漢和辞典」(昭和44年改訂版14刷)を見てみると、「75瓶」「77塀」「93戻」の3字はAパターン字形が俗字、略字として見出し字にありました。1981年以前でも一部でAパターンが使用されているのかもしれません。

準備作業における調査事実の集積が必要です。

 

今後「0213対応のための準備作業」の参考にして下さい。また記述について間違い等あればご指摘下さい。

 

 

【常用漢字追加95字一覧】

赤字は適用除外104字と重複する7字

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