吹雪DEリザマン

 

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 (とある秋の日の夜)

 ビュオオオオ・・・

 

 ラディ「いやあ、こんな寒い日は暖炉に限りますね シルヴィア様!」

 シル様「ほんと。体の芯まであったまるね〜。」

 アレス「(そわそわそわ・・・)

 

 ラディ「ん?何走ってんだアレス?寒いのか?」

 シル様「寒いならアレスもこっちに来なさいよ。暖かいわよ。」

 アレス「フッ・・・お二人とも、よくそんなとこにいられるっすね・・」

 

 ラディ「なんだぁ?居ちゃいけねえのか?」

 アレス「いえ、こうは考えられないんすか?いつのまにやら

     足下にスプリングフロアが仕掛けられてて、数秒後には

     ぴょ〜んと・・・」

 2人 「(そわそわそわ・・・)」

 

 アレス「ほらほらホラ!じっとしてなんかいられないでしょ!!」

 ラディ「バカ野郎!変なこと言うんじゃねえ!

 シル様「そうよ!心臓に悪いじゃない!」

 

 アレス「あー、シル様、その立ち位置あぶない。」

 シル様「え?どうして?」

 アレス「そこにいると殺人本棚の下敷きになるっすよ」

 シル様「ひい!こんなものまで既設トラップなのね!」

 

 アレス「おーっと、ラディッツ君、そこも危ないっす。」

 ラディ「何ぃ?周りには何もないようだが・・?」

 アレス「そんなとこにいると下からスコーンと

     なんとかホースにやられるっすよ!」

 ラディ「ノオォォ!! ・・って、そんなのどこいても危ねぇじゃねぇか!」

 

 シル様「う〜ん、トラップの脅威から逃れるには

     外に出るしかないわ・・・でも外は吹雪なのよね・・。」

 アレス「まぁそんなわけですから、我慢して暖炉にあたる

     しかなさそうですね・・よいしょっと(陣取り)」

 2人 「(あっ、やられた!)

 

 

 ラディ「にしても、シルヴィア様もひでえよな。」

 シル様「なんでぇ?」

 ラディ「ほらこの前の任務、オレ達の目当ては小娘のブローチっしょ?

     おとなしくしてればすぐ済むわ! とか言ってパッと

     奪い取るのかと思いきや、殺してるじゃん!」

 アレス「おっ、そのことに関しては俺も同意見っす。」

 

 シル様「ああ、それはね。ほらあの娘、一応丸腰でしょ?

    (まあ矢とか岩とかいろいろ出してきたケド・・)

    殺す気はなかったわ。あの娘が瀕死になったらやめようと

    思ってたのよ。それがねえ、いつまでたっても元気よく

    走り回ってるもんで、まだかまだかと剣振ってるうちに・・」

 

 アレス「殺しちゃったんすか!?」

 ラディ「ダメじゃん!!

 アレス「その時どう思いました?」

 シル様「・・・・おやぁ〜?

 ラディ「あぁもう、あんたってやっぱ最高ッ!」

 シル様「まっ、あの戦いでもレスフィーにはずいぶん助けられたわ。

     やっぱ頼りになるわぁ。」

 アレス「ん?そういえば先ほどからレスフィーの姿を見ないっすね?」

 シル様「あら、一行も喋ってないと思ったら・・どこ行ったのかしら?」

 

 ラディぎゃ――――っ!!

 

 シル様「ど、どうしたの?」

 ラディ「ま、窓のそとっ!外〜!!」

 アレス「んん?外は吹雪っすよ。雪女でもでたか・・・ぎゃ〜〜っ雪女!?

 シル様「レ、レスフィー!そんなとこで何やってんのあなた!?」

 

 ビュオオオオ・・・

 レス 「・・・・・・・。」

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−   

 ビュオオオオ・・・

 

 シル様「ちょっと!レスフィーを入れてあげて!!」

 

ガチャ  ビュオオオオ・・・

  

 ラディ「ほら、早く中に入れ! ったく、こんな夜に

     外に出るなんて正気か!?」

 シル様「レスフィー、大丈夫?」

 

 レス 「だいじょうぶです、シルヴィア様。わたし冷気耐性もってますから。」

 シル様「そ、そうなの?」

 レス 「まあ、寒さは平気でも風邪はしっかりひくんですけどね。

    ハクションハクション!! げほッげほッ!!

    へーっくし!!ごほんごほん! じゅるじゅる〜・・おえっ

 

 シル様「・・・無理しないで暖炉にあたろう、レスフィー。」

 アレス「そうっすよ、こっち来るっす。超あったかいっすよ!」

 ラディ「(超はよさんか超は・・)はやくこっちこいよ!」

 

 レス 「・・・でも・・」

 シル様「ほらほら。いいよ、わたしの隣においでよ。」

 レス 「・・・・」

 

 ラディ「どうしたんだ、あいつ?」

 シル様「まさか・・・隣にアレスラディがいるから嫌なの?」

 

 レス 「・・・うん。」

 

 ラディ「なにぃー!?そんなにオレ達のことが嫌いなのか!?」

 アレス「俺が嫌いなのはやっぱハゲだからっすか!?」

 

 シル様「違うのよ2人とも。レスフィーは大の男嫌いだから・・・

     仕事以外では極力男と一緒にいたくないのよ。」

 アレス「でもいくらなんでも失礼っすよ!俺達は仲間なんすから!」

 レス 「・・いやよ。あなたたち2人とは居たくもないわ!

 アレス「ひ、ひどいっす・・。」

 

 シル様「うーん・・・。いいことレスフィー。確かに世の中には

     あなたを酷い目にあわせたような残忍な男はいるわ。」 (じっ

 ラディ「・・何故、オレを見て言うんです?」

 

 シル様「でもね、この2人はそれほど悪い人だとは思わないわ。

     それは普段行動を共にしていて分かるはずよ。トラウマに

     とらわれず、2人と接してみたらどう?」

 アレス「おお!

 ラディ「そうだそうだ!だいたいお前は人様を悪く言い過ぎなんだよ!」

 

 レス 「・・・でも!わたし分かるんです。2人の考えてることが!

     そういう魔法使ってみたから・・」

 シル様「それで、どうだったの?」

 

 レス 「2人はわたしのことを・・・・・その・・・

     意外と胸でけぇ・・・とか・・・あと・・

     あ〜ん!そんなことばっか考えてるんですぅ!!」

 

 シル様「ふーん・・・・でもねレスフィー。男って多かれ少なかれ女の子の

      そーゆーところが気になるのよ♪ 男のサガってやつ。

      それに相手の心を読めるのは特別なことだし。どうか大目に見てやってよ。」

 

 アレス「うう!俺はいい上司を持ったっす!

 ラディ「いやあ、姉御の言うとおりなんだぜレスフィー!」

 

 レス 「・・・でも、でもぉ!2人はシルヴィア様のことも

    言ってるんです!わたし・・それがいちばん耐えられなくて・・」

 シル様「(ぴくっ) それはちょっと興味あるわね。話してみてくれる?」

 

 レス 「・・・・爆乳だぁとか・・・超ミニスカの露出狂とか・・・」

 

 シル様「あぁ〜!?ギロッ

 

 アレス「ひ、ひいぃ!これも男のサガってやつっすよ!!」

 ラディ「どーかお許しを!!!(大汗

 

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 シル様「(う〜ん、レスフィーの男嫌いにも困ったもんだわ。このままじゃ

      チーム解散にもなりかねないわ・・・何かいい案は・・・そうだ!)」

 

 シル様「ねぇねぇレスフィー、ちょっと聞いていい?」

 レス 「はーい なんですかシルヴィアさま〜☆

    何でも聞いてくださいね〜 あは♪」

 

 シル様「実はぁ、わたし手術受けるんだぁ。」

 レス 「へぇ。どこか悪いの?いったい何の手術?」

 シル様「えっとね、性転換。」

 レス 「なぁんだ性転換・・・・・って、えええええ!!!?

     そ、・・それは本気・・ですか?」

 シル様「うん。かなりマジ。(かなり大嘘)

     やっぱボーイッシュよりそっちのほうが (いいとは思わない)。」

 レス ええ――――・・・・

 

 アレス「・・・そうか!シル様は自分が男になる話を持ち出すことで、

     レスフィーに男の価値観を問い直すつもりなんだ!」

 ラディ「少々・・・いや、かなり強引で違う気がするが・・・

     それよりもさぁ、単にお互いの愛を確かめたいだけじゃないのか!?」(笑

 アレス「あはは・・バーカ!聞こえたらどうするんだよっ?」(笑

 

 シル様「あははは!・・・聞こえてんだよコラッ!!」 ザシュ!ザシュ!!

 アレス「ひィっっ!!やめてください!

 ラディ「攻撃力の低い剣で斬るのはやめてください!!」

 シル様「一言多い!追加20!」 ザシュ ブシュ ガシュ!!

 

 シル様「ふーっ、いい汗かいたわ。」

 アレス「ふーっ、いい血が流れたっす・・・」

 

 ラディ「それよりレスフィーは? あ・・まだ苦しんでる。」

 レス 「シル様が男に・・・・男嫌い!! でもシル様・・・

     うーーーーん・・・  うーーーーん・・・

     うーー・・うっ?  ぬぬぅ〜・・・」

 

 アレス「まちがいさがしやってる小学生みたいっすね。」

 シル様「・・かわいい・・・」

 アレス「ええっ!?」

 ラディ「オレが!?」

 2人 違ぇよ!!!!

 

 シル様「今のレスフィーかわいい・・・

     ああいうコを見ると守ってあげたくなるのよ・・」

 ラディ「えー、その感情は変でしょう。」

 シル様「なぜ?わたしが女だから?」

ラ ディ「だって、守ろうにもシル様はレスフィーよりもよわ・・・」

            バキィィッ!!!

 ラディ「い・・・(ガクッ)」

 シル様「はあっ・・・はあっ・・・」

 

 アレス「あぁもう一言多いんだから。

     シル様が【オトリ役】なんだからそれは当然・・・」

      ボキィィィィッ!!!!!

 アレス「ち・・違うのか・・・(バタッ)」

 シル様ええい、 つかえん奴等だッ!!(意味不明)」

 

 ラディ「ふっ・・・シルヴィア、うしろを見てみな!」

 シル様「何っ!?」

 

 そこには考えすぎでぶっ倒れたレスフィーがいましたとさ。

 

 シル様「レスフィ――――!!」

 


 

 シル様「ちょ、ちょっと!急いで洗面器に水くんできて!」

 

 アレス「ヘイお待ちっす!」

 シル様「さあレスフィー、この中でオーバーヒートした頭を冷やそうね!」バシャ

 

 じゅうううう・・・・

 

 シル様「す、すごい!洗面器の水が沸騰しちゃったわ!もう一杯くんできて!」

 ラディ「奴は湯沸かし器か!?」

 

 そして15杯目の水で・・・

 

 シル様「水温依然10度C・・・ふう、ようやくおさまったみたいね。

     しばらくこのままにしておきましょう。」

 レス 「(ぶくぶくぶく・・・)

 

 アレス「ハア、俺疲れたっす・・・」

 ラディ「シルヴィア様、なんかつくってくださいよ・・・オレ達腹ペコで死にそうだぜ。」

 シル様「そうねえ。じゃあこの沸騰した湯で、カップうどんなんてどう?」

 アレス「ええ!?そんな水使わないでくださいよ!コントじゃあるまいし!」

 シル様「冗談だよ♪お湯沸かすから待っててね。」

 ラディ「やれやれ・・。」

 

 アレス「・・・・おい、どのくらい時間たった?」

 ラディ「まだ1分もたってないだろ。そんなに腹減ってるのか?」

 アレス「いや、レスフィーの奴、ずうっーと洗面器に顔突っ込んだままだからさ・・」

 ラディ「・・・大丈夫だろ?」

 

 アレス「・・・・おい、どれぐらい時間たった?」

 ラディ「やっと1分ってとこだろ? 

     お前なぁ、一行改行したくらいでそんなに時間たってねえって。」

 

 ピィーーーッ!

 シル様「あっ、お湯が沸いたみたい。」

 

 ラディえぇ、もうそんな時間!?

 

 アレス「お、おい、大丈夫かレスピィー!? あ、間違えた

     大丈夫かレスフィー!?

 

 ラディ「こいつ、洗面器の中で溺れちまってるぞオイ!!」

 シル様「ねぇねぇ2人とも、きつねたぬきどっちがいい?」

 

 アレス「何のんきなこと言ってんだあんた!

    大事なパートナーが溺れてますよ!!」 それも洗面器でッ

 シル様「ええっ!?ど、どうすればいいの?

    わたし蒼魔の世界で窒息なんて経験したことないよう・・・」

 ラディ「そういえば、相手を溺死させるトラップってなかったなあ。」

 アレス「そうっすね。続編にそんなのがあっても・・・

     って、何のんきにトークしてんですか!シル様は救急車の手配を!

 シル様「わ、分かった!」

 アレス「ラディはこっちにこい!」

 ラディ「・・・お前、アドリブに弱いんじゃなかったっけ?」

 

 アレス「いいから人工呼吸やるぞ!俺が水吐かせるから、

    ラディはおいしいとこやれ」

 ラディ「マジかよ・・?」

 アレス「照れてる場合か!人の生死に関わるんだぞ!」

 ラディ「いや、あのさぁ・・もうちっとカワイイ娘じゃねえとなあ・・」

 アレス「・・贅沢を言うんじゃない!いいか、まず俺が水を吐かせる!

    奥義・威力1/100カカト落とし!!」

 ラディ「普段なにに使うんだそんなの?」

 

 アレス「どりゃあああ!!」

 

 ゴスッ!!

 

 レス 「ごほっ ごほっ!」

 

 カランコロン・・・

 

 ラディ「これは・・・・氷?」

 アレス「そうか、コイツは氷使いだから、飲んだ水を氷に変えたんだ。」

 ラディ「あっ、そっかぁ。なるほどぉ。」

 2人って、それでいいのかよっ!?

 ラディ「ハモってんじゃねぇよ!!」

 アレス「うるさい!とにかく、お前にはまだ仕事が残ってるだろう!?」

 ラディ「・・・・マジで?ホントにオレがやんのかよ?

     ・・・・しゃーねーなぁ・・・仲間だしなぁ・・・分かったよ。」

 アレス「そうだ、覚悟を決めろ!

 ラディ「なんの覚悟だよ!? ・・・チッ、いくぜ。」

 

 ・・・・・・・・・・・・・

 


 (そして、ここは病院。)

 

 レス  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・?」

 シル様「気が付いた?」

 レス  「わたし・・・・・・・死んだの?」

 シル様「フフ、そんなわけないじゃないっ! ほら、みんないるでしょう?」

 レス  「てことは全滅かぁ・・・」

一同 だから違うッつてんだろッ!!

 

 ラディ「この恩知らずが、ボウガン撃ち込んだろかっ!」

 シル様「ダメよ、寝ぼけてる子供相手にあつくなっちゃ・・・!」

 アレス「そうっすよ!」

 

 シル様「レスフィー、ここは病院。 そして、あなたは生きてるのよ♪」

 レス  「生きてる・・・? そっかぁ・・・生きてるのかぁ・・・

      ほんとだ、いっつも先に死んじゃうシル様がちゃんといる。」

 シル様 「・・・レイピアで串刺しにしたろかッ」 スチャ

 ラディ「ダメよ、寝ぼけてる子供相手にあつくなっちゃ・・・!」

 アレス「そうっすよ!!」

 

 レス ふぅ。みんなオハヨー!」

 一同 「オハヨー。」 ←超棒読み

 

 レス 「どしたの?みんなして恐い顔しちゃって。」

 シル様「な、なんでもないのよー、おほほほほ・・・☆」

 アレス「(シル様、いい加減追い出しちゃいません?)」

 ラディ「(ストーカーいなくなるのは嬉しいっしょ?)」

 シル様「(ダメよ・・・このコが抜けると、わたしたち勝てる試合が無くなっちゃう)」

 アレス「(俺たちの関係って、ビミョーっすね・・・。)」

 

 レス 「さーさぁ!とっとと退院しよぉ!! みんなあたしに続いて〜★

 

 スタスタスタ・・・

 

 ラディ「ところでさ、オレ達のリーダーって、誰だっけ・・・?」

 シル様「わたしだよッ!!!」

 

 

 レス 「・・・・ほにょ?」

 

 

 (おわり★

  
登場人物紹介

 

シルヴィアレスフィーナ

 

 アレス  /シル様の部下の1人。予定に沿った行動は確実にこなすが、不意の事態に

アレス    弱く、動揺してしまって うまく対処できないらしい。 しかし、ゲーム中で

アレス    シル様が死んだ後の行動は妙に落ち着いている・・・てーか、冷静そのもの。

アレス    てことは、不意の事態ではない=予想してた  !?

アレス    なんかコイツすっげーむかつく・・・「シルヴィア様」なんて呼んでる割には、

アレス    セシリアも含め、誰もシル様のことをいたわってくれない・・・

アレス    うぅ、てめえらなんか大嫌いじゃー(本当は・・・)

 

 ラディッツ/シル様の部下の1人。人間を狩りたくて今の職業に入ったという危険な男。

ラ ディッツ/異常なまでに各個人のセリフが多いシルヴィアチームにおいて、

          ただ1人死にセリフ以外のセリフを持たない。

ラディ ッツ/しかし、格別弱いというわけではない。・・リーダーが一番弱いんだよあそこは・・・。(泣