喫茶「磁力師」にて

 

SCENE1   SCENE2 

 

 ドルジェフ「いらっしゃいませ。ご注文は?」

 

 レス「わたし、リンゴジュース!」

 シル「コーヒーでいいわ。」

 ドルジェフ「かしこまりました。」

 

 レス「コーヒーだなんてぇ、シル様渋いね!イっカスぅ〜!」

 シル「あっそ。」

 レス「・・・あれ?」

 

 ドルジェフ「お待たせしました。」 カチャ

 

 レス「ごくごくごく・・・うわぁ、このジュースおっいしぃ〜!!」

 シル「また太るよ。」

 レス「え!?  そ、そうね・・・。

    えっと・・シル様はコーヒーおいしい?」

 シル「まぁまぁ。」

 レス「そうですか・・・」

 

 レス「あ、あのさ!次どこ行こっか?」

 シル「どーこでもいいよ〜。(遠い目)」

 レス「う・・・」

 

 レス「・・・ねぇ、シル様。今日はいったいどうしちゃったの?

    やたら不機嫌そうだけど・・・」

 シル「そうかねぇ〜。」

 レス「わたし、何か悪い事でもした・・?」

 シル「・・・この際だから言っておくわ。」

 レス「なに?」

 シル「この関係、もう終わりにしたいの。」

 レス「ええぇ〜〜〜っ!!?」

 シル「だいたいさ、私達いつも周りに見られてるし。」

 レス「ん?」 (ちらり)

 

 ギャラリー{・・・びくッ!!}

 

  ラディ「え、えっとよぉ、このジュース絶品だと思わねぇ!?」

  アレス「そうだな!幻の銘柄ってやつだな!ハッハッハ!!」

 

  ジェミニ「そ、そんでさぁ、あたいの大学のテキストひどいんよぉ。

       これがそれなんやけどさ〜!」  サッ

  レイナ 「何これ、同人誌じゃない・・・

        あっ! ほっ、ほんとだぁー。変わったテキストだねぇ〜

       なになに、『美青年だらけで禁忌の愛』

       きゃーっ!ふだん大学でこんな学習を〜!? いや〜ん♪

  ジェミニ「よ、読むなバカタレーッ!!!

 

 

 レス「・・・シル様、出ようか。」

 シル「いやね、周りは大して問題じゃないのよ。

    あなたとは もうこんな風に食事とかしたくないってこと。」 

 レス「な、なんでぇ?」

 

 シル「後輩から聞いたんだけど、あなた私に気があるんですって?」

 レス「(クレヴィルめ・・!)」

 シル「そんな風に思われたんじゃね〜。私あなたを恋愛対象だとは

     これっぽっちも思ってないし。」

 レス「がーん」

 シル「普段からデートなんて意識されてたら、たまんないしねー。」

 レス「ひどいよ! なんで急にそうなっちゃうのよぉ!!」

 

 シル「・・・じつは私、好きな人ができちゃったんだー♪」

 レス「えぇーっ!!!?」

 


 レイナ 「(こ、これは!ここまで来て意外な展開ですね!)」

 ジェニー「(あと数行、目ぇ離さんで!)

 

 レス「そっか・・・そうだったんだ・・・

    シル様はかっこいいし、男の人がほっとかないもんね・・・

    ねぇ、その人ってどんななの?」

 シル「え?だよ?」

 レス「ごふっっ!!!」

   

 レス「シル様ッ!!それは断じて認めない!!不倫よ!

    そんな恋なら、わたしが潰してでも阻止するわ!!

 

 ギャラリー「おおぉー」

 

 レス「相手は誰よ?相手は!! 

    あなたがベテランなら堂々と答えるべきよ!!(意味不明)」

 シル「アンティノーラだよ。」

 レス「ぐふっっ!!!よ、よりにもよって同じ白魔導士であるアイツと!

    ダメよシル様、目を覚まして!!

    アイツの氷は形も悪いし、魚も保存できないぐらいよ!!」

 シル「あの娘と今日待ち合わせしてるからね。」

 レス「いつ!?どこで!?何時何分、何回シナリオクリアしたとき!?」

 シル「あっ、来た来た〜♪」

 レスこの店ぇ!? 

 

 アンティ「ゴメン、遅れたー・・・いこっかシルヴィア!」

 レス「(よ、呼び捨て!)

 シルヴィア「ちょっと待って。アンティのためにグラサン買ったんだー。」

 アンティ 「えぇ?似合うかなー。」

 シルヴィア「かけてみて。 みんな、どう?」

 

 ギャラリー「かっわいぃー!!」

 

 アンティ 「ありがとー☆」

 シルヴィア「ズボンも似合ってるよ。」

 アンティ 「ありがとうシルヴィア。貰った服着たら明るくなれたよ!」

 シルヴィア「そうでしょ。やっぱ気持ちを前向きにするなら服装からよ。

       じゃ、そろそろ行きましょうか!」

 

 ドルジェフ「失礼ですが、お会計のほうは・・・」

 シルヴィア「あっ、あのコが払います。」

 レス「今なんて!?」

 

 2人は笑いながら店を出ていった。

 

 レス「・・・ちっくしょー!!

    とりあえずレスティノーラに改名してやる〜!!」 ダッ

 ドルジェフ「お客様、お会計!!」

 

  ジェニー「いやぁ、実に波乱に満ちた最終回やったなぁ〜。」

  レイナ 「ほんと。毎日この店に通った甲斐があったわ。」

  ラディ「もう、この店ともお別れだな。」

  アレス「明日から何しようかなぁ。」 ゾロゾロ・・

 

  「お金、ここに置いときますからねー。」

  「おつり要りませんからー。」

     

 バタン!

 

 

  し〜〜ん・・・・・

 

 

 ドルジェフ「・・・・・閉店だッ!!」

 

 

 <終わり★

 


登場人物紹介

 

シルヴィアレスフィーナレイナジェミニアンティノーラ

 

  アレス  /シル様の部下の1人。予定に沿った行動は確実にこなすが、

       不意の事態に弱く、動揺してしまって うまく対処できないらしい。

       シル様が殺されてしまった後の、冷静さが気になる。 

 

 ラディッツ/シル様の部下の1人。人間を狩りたくて今の職業に入ったという危険な男。

ラ ディッツ/異常なまでに各個人のセリフが多いシルヴィアチームにおいて、

          ただ1人死にセリフ以外のセリフを持たない。

 

  ドルジェフ/女戦士ルーザとコンビを組んでいる磁力師。

          特殊技を使うときのモーションは、いつ見ても爆笑必至。