神有屋のCG作画法 |
思い付きと勢いだけでやってしまった、巷によくある企画です。
あまり本気にならず、冗談九割くらいでご覧下さい(^^
今回は、題材として新瀬進様(そらかぜ工場)の作品"翼使い"を使わせていただきました。 事前承諾なしでやってますけど(←オイオイ)、これを見た方は告げ口しないで下さいねっ(^^;
1 ラフ(アイデア出し)
ラフは作画作業の中で一番楽しく、一番大事な工程です。 イメージを固めるため、使い捨ての落書きノートに色々なアングルと表情でキャラ絵を描きます。それっぽいセリフを付けて、一コママンガにする事も。 気に入った表情が出ると、それを生かす方向で構図を考えたりもします。構図はちゃんと紙に描き付ける事もあれば、描かないこともあります。 この段階で詰まってしまうと作業は中止です。別のキャラを描いたり、一旦イスから離れて気分転換します。 ↓ 2 原画 ラフでキャラのイメージが固まり、構図が決まったら原画描きです。 全身像の場合は大雑把にポーズをキメてから描きますが、アップだけなら一発描きが多いですね。 構図に従って、人物や背景など各パーツを分けて描きます。 ↓ 3 トレース(清書) 原画を描き終えたら上質紙にトレースします。 各パーツの大きさを見て、一枚の紙にまとめて写したり、別の紙に描いたり....場合によりけりです。スキャンしちゃえば、コピー&ペーストとドラッグ&ドロップで、構図はなんとでもなりますからね。 この段階で如何に線をキレイに描くかどうかで、取り込み後の作業の進み具合が随分と変わります。 ↓ 4 スキャニング(画像取り込み) 線画の汚れを払って、スキャナーにかけます。 取り込み解像度は用途によって変わります。印刷が前提ならなるべく高い解像度で。PCで見る(掲示する)だけなら、高解像度はそれほど意味がないので、中程度の解像度で取り込みます。 神有屋は150dpi→ラフイラスト、300dpi→通常使用、1200dpi→印刷用原稿、で使い分けています。 ↓ 5 構図最終決定 スキャンしたら、取り込んだ画像のゴミ取りと、線の修正をします。 1ドット単位の修正は面倒ですが、ここは気合いを入れてしっかりやります。 また、人の目と違ってPCの目は冷徹ですので、ここでデッサン狂いを見つけてしまう事もあります(T_T)。その場合は修正範囲により、PC上で直すか線画を直すかを考えます。 線画を奇麗にしたら、構図に合わせて各パーツを組み合わせます。 次はいよいよ色塗りです。 ↓ 6 ベース(基本色)塗り どうやって色を塗るかは人それぞれですが、神有屋の場合は肌、髪、服などでレイヤーを分ける、一般的な方法で描いています。 背景がグレーバックになっているのは、塗り残し塗り忘れの予防のためです。 ベースを塗り終えたら、光源を考えながら影を付けていきます。原画の段階から影を決めている方も多いですが、トレースの手間や線画修正の面倒を考慮すると、神有屋は原画に影線をつける気になりません。 仕上がりはやはり、原画に影線をつけた物のほうがシャープに見えます。 ↓ 7 塗り込み終了 キャラの塗りこみが終わった所です。光源が画面の中心にあるのがわかります。 塗り込みが終わったらグレーバックの役目はお終い。別に作った背景と差し替えます。 ↓ 8 演出、色合い調整 背景の上にキャラを乗っけただけでは、完成と言えません。 画面効果を付加し、色合いを調整してキャラと背景を調和させます。 最後に文字とコピーライトを置いて、出来上がりです。 完成図
ラフから完成まで、所要時間は約6時間でした。 |