●<コラム>「サンボの普及」 2007年3月19日
サンボの普及 2007年、浅草橋に格闘技ジム「パラエストラ東京EAST」が開設されました。 1月8日に、その開設記念式典が開催されましたので出席してきました。 パラエストラといえば、柔術・シュート(修斗)・総合格闘技・グラップリングで有名なジムですが、この新しいジムの常駐指導員になったのは「若林次郎」選手です。 若林選手も優秀なグラップラーですが、「サンビスト若林」としても有名ですよね。全日本サンボでも、62kg級と68kg級で何度も優勝した名選手。現在、国内無敵の王者である松本選手や柔道の強豪でもあった田中選手、明先選手らをも破っての優勝ですから、ハイレベルの強さと技術をもつサンビストです。 その若林次郎選手の受け持つ時間では、グラップリングや柔術のコマ以外に「サンボ」の技術も学ぶことができます。また、無料の練習時間帯(現在:金曜日の午前中10:30〜)も設定されています。この時間帯には様々なジムのサンボ選手や柔術等の組み技関係者が自由に参加して、技術交流をしていきます。 「一本、お手合わせをお願いします!」 そんな感覚で交流のできる機会・・・。そんな夢のような機会をつくりあげているのは若林選手のひとがらでしょう。夢のような機会。夢のような空間。・・・。 サンボを普及しようとするとき、足りないもの、必要なものは何なのか? 「サンボの魅力を伝えること」。・・・それも必要でしょう。 「サンボをもっとやりたい人のために試合を増やす」。・・・それもあるといいですね。 「サンボの技術をどこでもいながらにして学べるようにすること」。・・・あると広がります。 ・・・。・・・。 私は、「社会スポーツにしたい」、「他の競技のように出入りしやすくする」等の意見をきくとき、いつも「だったら言っているだけでなく、他の競技なみに地道に活動をすることだ!」と心の中で叫びます。 パラエストラジムは10年かかって、都内に2つめの拠点をつくりあげたのだそうです。 「場所」「機会」「空間」・・・。そういうものをつくりあげるには、たぶん地道な努力が必要です。 関わる人のなかにも、ふれあう者、通過していく者、一時的な関係・・・、いろいろありますよね。だから、安定した「空間」を維持するのは、おそらくすごく難しいです。実際に経営なり、なんなりあるわけですから。学ぶ方にも取捨選択し、それぞれの都合も、また思想もあるわけです。ですから、計算をするのではなく、地道に、それこそ経営的、あるいは個人としての時間(人生といってもよいでしょうか)的には無駄といわれかねないような覚悟(感覚)での行動も必要だと思います。いや、経営重視なら来るものを選べばいいのです。来る側が選ぶのだけれど、実は条件で教える側がしばれますから・・・。 しかし、「サンボ」の場合はどうでしょう? 経営的な考えで待っていて、それでどうなるのでしょう。「普及」をしようとする側は、とてもしんどい、いや崇高な行為が必要とされます。 儲け中心でなく、空間をつくりあげ、全体の底辺をひろげながら、そして熱狂するひとをもつくりあげ、それをさらに拡大されるよう内容を充実させていく。言うは易し、行うは難し・・・。 そんなことを地道に、しかもそういう大望も正面に振りかざさず、やってのけているのがこの練習会なのではないでしょうか。他に誰がこんなことをできるのか? いや、じょじょに広がっていくことを期待しています。 詳しい情報については、下のブログを参照してみて下さい。 |
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