「こんにちは小林憲一です」 2001年2月

bQ64
 2001.2.1
 先週・先々週と来年度予算で実現の方向がだされた市民要求について報告しました。30日に党市議団にしめされた「予算最終内示」では、生活保護世帯や施設入所の障害者や高齢者などにだされていた「特別給付金」や「入院慰労金」の廃止とともに、「犬猫の避妊手術補助」「小中学校の芸術鑑賞教室への補助」「中学生キャンプ」など住民に定着した施策の廃止の方向がしめされました。
 
 窓口の支払いも増えたばかりなのに
 高齢者の医療費は1月から平均1.5倍にもふえています。入院時負担も大幅に増え「安心してベッドにねていられない」というのが実態です。ところが、多摩市では「入院慰労金」を段階的に減らし、2年後には全面廃止を予定しています。「介護保険の実施にともない入院者のみに現金支給をするのは適正でないから」というのが理由ですが、不幸にして入院を余儀なくされたかたにその一部といってもほんのわずかなお見舞金をだすことが「適正でないお金の使い方」なのでしょうか。

 入院慰労金制度
 65歳以上で所得制限あり
 7日以上30日以内入院  10,000円/現在
   01年10,000円 02年10,000円 03年0円
 31日以上60日以内    20,000円
  01年15,000円 02年10,000円 03年0円
 61日以上          30,000円
 01年20,000円 02年15,000円 03年0円
 99年度実績延753件 約1,300万円
 
 子どもたちの芸術鑑賞補助金もカット 
本物の芸術に触れ、豊かな心を育てるためにとおこなわれてきた「芸術鑑賞教室補助事業」。小規模の学校で劇団の講演を依頼すると、一家庭への負担が大きいということで、全市的に父母負担を減らしていこうと実施されてきました。来年度は小学校315万円、中学校160万円(2000年度)の全額カットの予定で、「これでは困る」の声が学校の先生からもあがっています。
 
 山手線・新大久保駅の転落事故
 じゅうぶんな安全対策があれば……
 あまりにも悲しい犠牲に衝撃がひろがっています
 駅員がホームにいない!?
ホームから転落した乗客を助けようとして、みずから犠牲になった、李秀賢さんと関根史郎さん、あまりにも衝撃的な“死”に言葉もありません。自分だったら、そのとき、どうするだろう? こう自問した方も多かったのではないでしょうか?
 同時に、JRのあまりにも不十分な安全対策に驚きと怒りが沸いてきます。
 電車がそこまで近づいているのに線路に飛び降りた2人。見てみぬふりができない勇気とやさしさがあったのでしょうが、同時に、避難できる場所がホームの下にある、そんな見こみもあったのではないでしょうか? しかし、そういう場所はなかったのです。
 「駅員さんがいれば、転落そのものを防ぐことができたのでは……」という声も広がっています。、また、ホームに設置されている「列車非常停止スイッチ」を押して列車を止めることもできたのではないでしょうか? 日本共産党の緒方靖夫参議院議員が1994年11月に首都圏のJR347駅を対象におこなった調査では、国鉄が民営化されてから7年たらずのあいだに、ホームが常時無人になる駅と、ラッシュ時以外は無人になる駅が、それぞれ倍増していることがわかりました。

 転落事故はこの2年半に132件
 今回の事故は、たまたま酒に酔った方が誤って転落したというものでしたが、転落事故・接触事故が増えているのも最近の特徴で、転落事故は、この2年半に全国でJR・私鉄合わせて132件起きています。
 このなかには、視力障害者の転落事故もふくまれていて、東視協(東京視力障害者の生活と権利を守る会)の調べでも、視力障害者の9割が転落事故を経験、私自身も市内の視覚障害者の方から「何回も転落している」というショッキングなお話をうかがいました。
 経済効率が大手を振ってまかりとおっていますが、「安全第一」……このあたりまえのことを、徹底して具体化することが必要です。

(今週の一言) 
 東京は今年、はや3度目の雪。土曜日はまさに雪国の風情になりました。でも日常生活は大変。私の知り合いも転倒して骨折してしまいました。高齢者だけの世帯が増えるなかで雪かきの援助も必要になっています。

(今週の緒方靖夫)
新大久保駅を調査
 緒方靖夫参議院議員は30日、瀬古由起子衆院議員、大山とも子都議らとともに、JR新大久保駅の現地調査をおこないました。緒方議員は、94年11月の調査結果なども示して、「視覚障害者は転落で、すねがぼこぼこになっている。安全対策には人の配置が絶対必要」と強調しました。

bQ65   2001年2月8日

多摩川・一ノ宮の堤防にスロープができます!

 住民の訴えに日本共産党(緒方靖夫事務所・多摩市議団)が協力

 国土交通省が緒方参院議員に回答
 桜ヶ丘駅の西側、一ノ宮の多摩川の堤防に、車椅子で上にあがることができるスロープがつくられることになりました。近くの老人ホームのお年寄りから議会に提出された陳情が採択され、これを受けて多摩市からも建設省(現・国土交通省)に要望がおこなわれていました。早期実現のために緒方靖夫議員からも国土交通省にはたらきかけがおこなわれ、1月31日、緒方靖夫事務所と国土交通省との交渉のさいにも、あらためて「今年度予算で予定しており、工事契約もすでに発注している」との回答がありました。
 住民からは「共産党さんできめこまかな対応をしていただいたおかげです」という声が寄せられています。
 関戸の住民が階段設置要望を提出
 1月31日の交渉は、「多摩川の堤防にぜひ階段をつけてください」という関戸2丁目の住民の強い願いにこたえて、日本共産党多摩市議団と緒方靖夫事務所でセットしたものです。当日、住民のみなさんは、要望書と賛同署名約170人分を提出、緒方参院議員と、党多摩市議団からは、橋本由美子・小林憲一両議員が参加しました
 応対した河川局治水課都市河川室の担当者は、一ノ宮の堤防へのスロープ設置の件を回答したあと、関戸の京王線鉄橋東側堤防への階段設置について「計画はあるが、具体化はしていない、きょうお聞きした要望を受け止めて多摩市とも調整していきたい」とのべました。
 緒方靖夫議員と日本共産党多摩市議団は、「スロープの実現はたいへんありがたい、階段についてもぜひ早期実現を」とあらためて強く要請、また住民からも、「現場は踏み跡が自然にできるなど、住民が利用しているところです。ぜひお願いしたい」との切実な要望が述べられました。

ブル-リッジ(湾岸戦争でトマホーク発射! 米第7艦隊旗艦) 東京港入港

 2月3日(土)朝、東京港のレインボーブリッジをくぐり、ブルーリッジが晴海埠頭に入港しました。
 ブルーリッジは、米第7艦隊旗艦として横須賀港を母港にしています。第7艦隊は、ハワイにある太平洋艦隊の指揮下、東はハワイから西はインド洋まで、地球の1/5を作戦範囲にし、海兵隊員をふくめ約46,000人の兵員で構成されている世界最強の艦隊です。
 
 危険な劣化ウラン弾積載
ブルーリッジには、劣化ウラン弾が3,000発以上も掲載されており、核兵器をつんでいる可能性もあります。劣化ウラン弾は、旧ユーゴスラビア地域など でも使用され、白血病の発生など「バルカン症候群」を起こし、国際的にも危険視されています。

 日米合同積雪寒冷地演習に参加 
 北海道では、2月から3月にかけ札幌、千歳市と根室管内の別海町など2ヶ所で「日米合同積雪寒冷地演習」が計画され、ブルーリッジもこれに連動して7日から苫小牧港に入港します。ハイテク技術を装備し、核兵器の掲載も懸念される「ブルーリッジ」をはじめ米第7艦隊の全面参加で、「新ガイドライン法」の具体化をなし崩し的に行なう政府の動きは大変危険です。 

 入港歓迎石原知事の危険な動き
 今回のブルーリッジ入港を石原東京都知事は大歓迎。東京港に危険な劣化ウラン弾積載の艦船がはいることに問題を感じないばかりか、「軍事国家となるため憲法まで変えろ」の知事の発言は本当に不安です。

 緒方靖夫参院議員も抗議の先頭に
 3日朝、晴海埠頭公園での抗議行動には、緒方靖夫参院議員が参加して挨拶、日本共産党多摩市議団の小林市議、橋本市議も参加しました。

 〔今週の一言〕  
 彼女はレインボーブリッジをくぐって静かに東京港に現れました。彼女の名は「ブルーリッジ」、アメリカ第7艦隊の旗艦です。石原都知事が入港を許可、「艦隊を歓待する」では洒落にもなりません。怒りを胸に晴海埠頭を後にしました。

 (今週の緒方靖夫)
 教科書への再生紙使用を実現
 古紙回収業者などと力を合わせて古紙のリサイクルにとりくんできた緒方さん。国会で一貫して古紙利用の促進、製紙メーカーへの行政指導などを訴えてきました(98年6月4日、国土環境委員会など)。これらの努力が実り、小中学校の教科書本文用紙への再生紙使用が99年4月から開始されました。

bQ66  2001年2月15日 
 100% 原潜が悪い
 軍事優先に国民の怒り
 なぜ? 緊急浮上訓練を
 愛媛県宇和島水産高校の実習船「えひめ丸」に海中から衝突して沈没させた米原潜「グリーンビル」。米太平洋艦隊司令官の記者会見で、「緊急浮上訓練」中の事故だったことがわかり、「安全確認はしていなかったのか」「民間船舶が航行する海上でそんな危険な訓練をなぜおこなったのか」などの新たな疑問が浮かび上がってきています。
 アメリカCNN放送のニュース番組で、アレク・フレーザー元米海軍艦長は、緊急浮上訓練を実施する場合には、あらかじめソナーと潜望鏡で水域の安全を確かめる手順になっていると語っています。
 最新の情報では、事前の監視が不充分だった可能性が指摘されていますが、事故現場は、米沿岸警備隊の管轄区域で米軍専用の訓練海域ではありません。「えひめ丸」のような民間船舶も自由に航行する海域での訓練では、安全確認は決定的に重要です。たんなる過失で済ますわけにはいきません。事故原因の事実関係がすべて解明され公表される必要があります。日本政府は、このことを強く求めるべきです。

 いっさい救助活動しなかった原潜
 「えひめ丸」船長の大西尚生さんの記者会見で、原潜「グリーンビル」は、事故後、救助ボートを下ろすなどの救助活動はいっさいしなかったことが明らかになりました。突然、海に投げ出された乗組員や生徒たちは、結局、米沿岸警備隊の救助艇が来るまで1時間以上も海上で仲間の安否を気にかけながら漂っていなければならなかったのです。
 海事事故の法律の専門家は「傍観が軍隊特有の体質だ」と語っており、この点でも軍事優先がどんなに悲惨な事態を招くかを示しています。
 知らせ受けても森首相はゴルフ優先
 事故の知らせを受けた森首相が、そのままゴルフを続け、2時間以上もゴルフ場にとどまっていたことも大きな怒りを買っています。「こんな悲しいニュースを聞いて、日本の首相はゴルフを楽しんでいられるのか!」などのメールが宇和島水産高校に寄せられたそうです。こんな人に、外交や教育改革なんて語ってほしくありません。

〔今週の一言〕
 まるで鯨のように海上に勢いよく飛び出す原潜。テレビ・ニュースで何度も見ました。あんなふうに当てられたら、ひとたまりもありません。なんて乱暴なことを……常識が通用しないのが軍隊の世界でしょうか?
〔今週の緒方靖夫〕
原潜衝突事故  ハワイを現地調査
 緒方靖夫議員は、日本共産党の「米原潜衝突事故調査団」の団長として、現地時間の12日午前、ホノルルに到着。さっそく、行方不明になっている生徒の親族と関係者に会い激励しました。また沿岸警備隊基地を訪問、さらに国家運輸安全委員会(NTSB)で調査官に会い事情を聞きました。

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