bR18  2002.12.12

今週のひとこ と

 歴史学者の家永三郎先生が亡くなりました。10数年前になりますが、当時、在籍していた月刊誌の座談会に先生に登場していただきました。最寄りの駅まで迎えに行き、重いかばんを持っておられたので、「お持ちしましょう」と声をかけたところ、「私のかばんですから……」と毅然とおっしゃられ、すたすたと歩いて行かれました。その姿がいまでも脳裏に残っています。合掌。

介護保険料・利用料の軽減制度の拡充を! 一般質問で取り上げました

 12月議会の一般質問では、@介護保険事業計画の見直しにあたって保険料・利用料の軽減制度の拡充をはかること、A連光寺小学校の教室不足対策、Bすべての障がい者とその家族が障がい者施策を利用できるように、の3つを取り上げました(質問は12月4日)。
 質問ではまず最初に、大部分の高齢者が低所得であることを明らかにしました。高齢者世帯の平均年所得は329万円ですが、ごく一部の高額所得者をのぞいて偏差値で見た高齢者世帯のほんとうの平均所得額は230万円で平均値を100万円も下回っています(多摩市でもいちばん多いのは200〜300万円です)。とくに75歳以上の後期高齢者は多数が女性で、しかも1人暮らしの方が多く、その所得はさらに下回ります。
 いまの保険料のしくみは、高齢者にほんとうに過酷な制度
 そのうえで問題にしたのは、いまの保険料の決め方が、どんどん保険料が上がるしくみの原因になっていることです。介護サービスにかかる費用(利用者の1割負担分をのぞく)の50%を国民(40歳〜64歳が33%、65歳〜が17%)が負担していて、介護サービスを充実させたり、利用率が上がれば上がるほど保険料が上がっていくしかけです。このままでは、だれも保険料を払えなくなります。せめていまの国の負担割合(25%)を50%に引き上げ、国民の負担を半減するよう要求していきましょう!
 過酷な制度のもとで、所得の低い人ほど保険料の滞納率が高く、いったん滞納すれば介護サービスの利用が大幅に制限されます。しかも、一般的に、所得の低い人ほど病気にかかりやすく、要介護状態の割合が高いのが実態。多摩市でも、所得のいちばん低い第1段階の方は第5段階の方に比べて要介護になる割合は4.3倍も高い!のです。いちばん困っている人が利用できないのでは制度の意味がありません。こういう点からいって、介護保険事業計画の見直しにあたって、低所得者対策を、もっとも力を入れる基本対策として実施するよう市に訴えました。
 市の現在の計画では、@介護保険料は「第3段階・3460円」(現行・3042円)、A保険料軽減策は現行(第1段階は半額、第2段階は第1段階の保険料に)を継続、B利用料軽減は現行7%軽減を5%軽減に引き下げる、という方向が示されています。高齢者の生活実態からすれば、制度の後退などとんでもありません。軽減の拡充を強く求めていきましょう!
 連光寺小の教室不足に市教委は責任を持て
 また、増築まで2年かかる連光寺小の来年度、再来年度の教室不足対策について再度質しましたが、市教委は、「クラス数が1つ増える来年は教材室と心の相談室で使っている教室を使えばいい。さらに2つ増える再来年は特別活動室を2つに割って使えばいい。がまんしてもらう」の一点張りです。「子どものために使うお金が惜しい」などという教育委員会に、みなさん、抗議の声を上げましょう!
 
 学童クラブも足りません! 東寺方学童クに子ども96人!? 補正予算審議で明らかに

 9日におこなわれた補正予算案の質疑のなかで、来年度、東寺方学童クラブへの入所を希望する子どもたちが、施設定員の80名を超えるため、児童館の玄関部分を間仕切りして「部屋」をつくり、対応しようとしていることが明らかになりました。
 市は、来年度以降も入所希望児童が増え続ける見込みだから、96人まで対応できるように間仕切りで17〜18平米の「部屋」を確保するとしています。
 学童クラブ指導員など職員や父母からは、「計画がほぼ決まって、補正予算まで組む段になって、突然知らせてくるのは納得がいかない」「保留児を出さないための対策とはいえ、80人を超え96人の定員では育成ができない」などの声が上がっています。
 私は、これらの声をふまえて、「市の見通しでも、今後10年以上にわたって、80人を超える状態がつづくというのなら、こんどのような緊急対応ではなくて、和田・東寺方地域にもう1つ、学童クラブをつくるべきだ」「来年度の緊急対策としてやむをえないとしても、育成室の位置などを工夫して、東寺方第1、第2、というように、きちんと職員も配置して、同じ建物であっても2つの学童クラブにすべきだ」と訴えました。

有事法制反対の大集会(十二・一 代々木公園)に市民実行委員会の仲間とともに参加しました!

  一日の日曜日午後、「有事法制・メディア規制法案に反対する多摩市民実行委員会」の仲間とともに、代々木公園サッカー場で開かれた「ストップ有事法制 十二・一大集会」に参加しました。
 当日は、あいにくの冷たい雨、しかし、悪条件のなかで、二万五千人もの人たちが集まりました。六月に開かれた大集会と同じで、陸・海・空・港湾二〇労組と「平和をつくりだす宗教者ネット」「平和を実現するキリスト者ネット」の主催で開かれたものです。私たち「多摩市民実行委員会」としても、二度目の参加ということになります。
 政党からは、日本共産党の筆坂秀世・書記局長代行、社会民主党の土井たか子党首、民主党の石毛えい子衆院議員(民主党は代表参加でなく有志としての参加)が、連帯のあいさつをしました。
 集会の三日後に「イージス艦派遣決定」が報じられました。有事法制先取りの事態です。これからも「一致点での共同」を大切に運動にとりくんでいきます。

bR19  2002.12.19
今週のひとこと
 先日、「多摩市民『第九』演奏会」に行きました。市民のみなさんの合唱もすばらしいものでしたが、オーケストラを担当した中央大学管弦楽団が、なかなか!でした。はつらつとした若さが、耳ではなく皮膚を通じて伝わってくるようでした。さわやかな2時間を過ごさせていただき、最後に指揮者の小松一彦さんの指揮で会場でも合唱することができました。これも良かった。

「議員定数を減らす」ほんとうのねらいは議会のチェック機能を弱めるもの

 市民と議員が力合わせて「議員定数削減に反対する会」が動き出しました

 多摩市議会の「議員定数削減」の動きが明らかになるなか、15日(日)夜、市議会議員と市民による緊急集会がひらかれました。急を聞いて駆けつけた市民のほか、私をふくむ5名の日本共産党議員、一人会派の山本治史さん(社民党)、住田啓子さん(自治の会)、吉田千佳子さん(緑の会)、末木あさ子さん(ぜひの会)、合わせて9名の市議会議員が参加しました。
 集会では、参加した市民や議員から、「定数削減を推進する議員は、経費節減などと言ってるが、ほんとうのねらいは議会のチェック機能を弱めて与党の思いどおりにするつもり」「企業のリストラを当然視して、『議員も減らせ!』なんてゆるせない」などの意見が、つぎつぎと出されました。
 多摩市議会では、13日(金)、14名(公明党・清風クラブ・新政クラブ・創る会)の議員から「議員定数を26名にする(現行28名)」条例「改正」案が、議長あて提出されています。削減推進の議員たちは、「議会運営は全会派一致で」のルールも、「条例案はまず委員会に付託して慎重に審議」のルールをも踏みにじって、最終日の24日(水)に強行成立させようとしています。

海外視察の復活を要望(公明)して何が経費節減だ!?

 かれらは、議員を減らして議会の人件費を削るのは当然などと言ってますが、その一方で、たとえば公明党などは、予算要望で、議員の海外視察の復活や「議員一人にパソコンを1台ずつ」などと言っているのです。

 渡辺与党・議会調査反対・定数削減の奇妙な一致

 興味深いのは、渡辺市長の与党と、贈収賄事件の議会による調査に合意しないできた(9月議会でようやく総務常任委員会での調査に同意しましたが……)会派と、今度、定数削減を言い出した会派とが、三位一体になっていることです。行政の思い通りに議会審議をすすめるために、「余計な」議員は削れ、という意図は明らかではありませんか?
 集会は、最後に「多摩市議会の議員定数削減に反対する会」を結成し、代表に小森陽一さん(東大教授、諏訪在住)、事務局長に古田周さん(乞田在住)を選びました。また、「会」として、市民へのアピール発表、議員への働きかけ、議会への請願提出(18日に提出)、駅頭での宣伝などを決めました。
 宣伝行動への参加、市議への抗議や激励の働きかけ、署名集め、などに、ぜひご協力ください。市議会最終日の24日には、みんなで傍聴に行きましょう!

 関戸2丁目・3丁目の間の歩道橋が改修されます!

 関戸二丁目と三丁目の間の鎌倉街道にかかっている歩道橋は、塗装がはげたり、錆が出ていたりしていて、「改修しないのか?」と、住民の方からお聞きしました。そこで、都南多摩東部建設事務所の稲城多摩工区に問い合わせたところ、来年年明けから三月までの年度内に、改修工事がおこなわれることがわかりました。
 昨年度は、新大栗橋交差点から南にある、関戸三丁目と四丁目にかかる歩道橋が改修されてきれいになりましたが、今年度分の事業として、該当の歩道橋が改修されることになったものです。

bR20 2002.12.28

2002年 お世話になりました 2003年も どうぞよろしくお願いします!

 過ぎてしまえば、あっという間ですが、2002年は、波乱万丈といいますか、なかなか中身の濃い年でした。
 2月、降って湧いたように「市長逮捕!」。真相解明を求めた3月議会。そして、市長選、市議補欠選挙。みごとに安斉きみ子議員の誕生で、私たちは再び5議席に返り咲きました。
 休むまもなく、有事法制反対のたたかいが始まりました。5月には、超党派で「有事法制・メディア規制法案に反対する多摩市民実行委員会」を立ち上げることができました。以来、約8ヵ月、毎週木曜日の夕方、市内3つの駅のどこかで、宣伝を欠かさず続けています。通常国会での成立をゆるさず、臨時国会でも成立を断念させた力の一助になったと思います。
 「議会で贈収賄事件の調査を!」の運動は、紆余曲折はありましたが、総務常任委員会での調査というかたちで実現しました。そして、「議会で真相解明はできない」と言っていた人たち、つまり現市長の与党会派の人たちは、委員会での調査も徹底してサボタージュ。とうとう、「余計なことにこだわる議員は減らしてしまえ」とばかりに、議員定数削減に打って出てきました。これに反対するたたかいでも、いま共同がひろがろうとしています。
 小泉・自公保内閣のもと(また新しい政党ができるそうですが)、がまんをしてたら、くらしは悪くなるだけです。「たたかって政治を変えよう!」……こう、呼びかけていくのが私たち日本共産党の大事な役割だと思います。
 2003年は、2002年に芽生えてきたものを、スピードを上げて成長させていく年にしていきたいと思っています。そのためにも、来年4月、なんとしても3選をと決意しています。どうか、ご支援をよろしくお願いします。

議員定数削減を強行! 公明・清風ク・新政クなど多数で  12月議会最終日

 12月議会最終日の12月24日、本会議で、与党会派の公明党・清風クラブ・新政クラブ・創る会の14人の議員の賛成多数で、多摩市議会の議員定数を26人(現行28人)にする「議員定数条例『改正』案」が、委員会付託を省略して可決されました。
 まず「定数削減ありき」
 削減推進派は、定数削減の提案理由として、@人口に対応した議員定数、A民間企業がたいへんだから議会も少数精鋭で効率的に、B市民参加がすすんでいるから議会だけがチェック機関でない、C議会費の削減、の4つを上げました。
 しかし、質疑のなかで、日本共産党などの追及によって、結局、まず「議員定数削減が先にありき」だということが、ハッキリしました。
 提案者側は、「民間も市民も、リストラなどたいへんななかでがんばっている。議会が定数を減らせば、議会もがんばっていることを示せることになる」などと述べ立て、「議会費の削減なら報酬を減らすことだってあるではないか」「(提案者の一人である)公明党などが、(税金から出ている)政党助成金はちゃっかりもらったり、来年度の議会費の要望で『海外視察の復活』を言ったりしているのは、どう説明するのか」と聞いても、「いまは、定数削減を提案している」と繰り返すばかりで、なにも答えられませんでした。
 定数削減は「議会ががんばっている」と見せかけるポーズ
 しかも、「議会費を減らすことが、なぜ、市民のくらしをよくすることにつながるのか?」という質問にも、まったく答えられず、定数削減が、市民に「議会ががんばっている」ことを見せるポーズ、免罪符であることをみずから暴露するかたちになりました。
 日本共産党はじめ、定数削減に反対する議員は、「議会ががんばって市民のために働くには、見せかけの定数削減でなく、議会の活性化こそ必要」「地方分権の時代、地方議会の役割はますます重要になっている。削減は逆行だ」などの質疑が出されました。
  今後もたたかいはつづきます。12月議会の最終日付託になった、「多摩市議会の議員定数削減に反対する会」の「これ以上議員定数を減らさないでほしい」という請願が、議会運営委員会で、審査されます。このなかで、削減推進派のおこなっていることが、市民の代表である議会を弱体化させることを明らかにしていきましょう!

 「分離信号」の陳情が全員一致で採択!
 
 最終日の本会議では、連光寺の市民から出された「新大栗橋交差点など危険な交差点に「分離信号」方式の導入を求める陳情」が、厚生産業常任委員会での採択をうけ、全員一致で採択されました。この日までに、368名の署名が寄せられました。ご協力ありがとうございました。今後、警察などへの働きかけをおこなっていきたいと思います。よろしくお願いします。

 日本共産党提案の 「入院慰労金存続」「乳幼児医療費所得制限撤廃」を求める条例改正案が審査されます!

 また、今年で廃止されることになっていた「入院慰労金の存続」を求める条例改正案、所得制限をなくして、小学校に上がる前までのすべての子どもたちが、医療費無料制度を受けられるように求める条例改正案が、2本とも、厚生産業常任委員会に付託されることが決まり、1月か2月の「閉会中の審査」になります。

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