不動岳(2,171.3m)登山 
 
 登山日 : 2003.5.3(土) 〜 5.4(日) 
 メンバー : T氏、 K氏、 G氏、 中川
 コースタイム :
2003.5.3 (土) 快晴

清水====静岡====水窪町役場====戸中ゲート・・・・葵沢・・・・不動岳登山口・・・・鎌崩の頭・・・・
5:30   6:00     8:30     9:10/9:23   11:11   11:20/12:00    15:50     

鹿の平(テント泊)
  
16:25

2003.5.5 (日) 晴れ

鹿の平・・・・不動岳・・・・・鹿の平・・・・・鎌崩の頭・・・・登山口・・・・戸中ゲート====山王峡温泉===磐田IC
 5:50  6:30/6:50 7:25/8:00   8:33      10:25  12:20/13:00  13:25/14:10         

====静岡
   17:20

 
不動岳山頂でのメンバー写真 不動岳をバックに私の写真
 不動岳山頂で  左後方の平坦部が「鹿の平」と後方が「不動岳」

南アルプスの深南部に位置している「不動岳」は交通の利便性などからずーと以前からの憧憬の山であったが行

く機会に恵まれなかった。

今回はK氏から5月の休みにどこか行きませんかのメールを戴き、思いきって「不動岳」の計画を立ててみた。

「不動岳」に行くときにはどうしても「鹿の平」で1泊して見たいと、これも「不動岳」の登山とは、きっても切れない

思いがあった。 そのためロートル4人組で稜線上までテントを持ち上げる計画となった。 

前回に「丸盆岳と黒法師岳」に登った時、別のパーティが「不動岳」を目指したが林道崩壊で葵沢までは行けなか

ったという。 そのため、まず水窪町役場に林道の状況を問い合わせした結果大丈夫とのことであった。

しかし、入山には天竜森林管理センターの許可が必要とのことだったのでK氏に許可の申請をお願いしておいた。

戸中ゲート迄は前回の「丸盆岳」と同じルートで順調に辿り着いた。 ゲート前には車が30台位?は駐車していた。 

車をゲート近くまで進め荷物を下ろし、車を下方の路肩に駐車していざ出発。 

最初から肩に食い込むリックの重さにこの先の行程が思いやられた。 林道には500m毎に標識が立っていて助

かる部分と、まだこれしか歩いていないのか、あと何kmの林道歩きが続くのかとうんざりする面もあった。 

林道沿いの戸中川渓谷の新緑は目にまぶしい程あざやかで肩の荷物の重さも忘れさせてくれるようであった。

林道で沢を数ヶ所渡ったが水量も豊富で落差もあり、名前をつければ名所になりそうな滝がいくつもあった。

登山口の木陰で昼食をとり、いざ出発となったが、登山道はガレにつけられていたため見落としてしまい、その先

の階段で山道へ入ったが道は観測所まででその先道は消えてしまった。

右へ右へと行けば登山道に出会うだろうけれど、先が見えなかったため登山口の標識まで戻ることにした。

戻ると道は確かにジグザグにザラ場に付いていた。 このザラ場は滑り易く、登山道脇の木々はトゲのある木イ

チゴやサンショウで小枝を掴むととんでもないことになるので、歩きにくい上に余計な神経を使わなければならな

かった。 ここを過ぎるとヒノキの樹林帯がしばらく続く。 登山口からの急登は相変わらずであるが雑木の林に変

わる。 休憩のピッチはいつも1.5〜2時間位であるが、今回は50分程度で10〜15分の休憩で喘ぎながらの登

りだった。雑木林からいよいよ笹が現れ歩き難いことこの上もなく、赤布とテープを見失わないようにルートを探しな

がらのルートである。

鎌崩の頭へと続く尾根は急勾配が続くなか、わずか標高1,600付近が唯一といって良い勾配の緩い場所である。

樹間越しにピラミダルでスマートな黒法師岳がそびえており、その左側には丸盆岳がどっしりと座っていた。

あえぎながらも15:50に鎌崩の頭に到着、ここまでくれば今宵のテント地の「鹿の平」は指呼の間で、西側が崩

れているが鹿の平の平坦地が眺められ勇気付けるられる。

ここ迄来ると北面には残雪が見られたが、特にアイゼンなどを着けるほどではなかった。

鎌崩の頭から一旦下って最後の一登りで鹿の平であるが、笹がしつっこくバテタ身体にはこたえた。

テントを設営し夕食をする頃には一面ガスってしまい、気温が急激に下がった。 

夕食の準備をしている間にK氏が明日の登山道を確認に行きながら雪を取ってきた。K氏が持参してくれたウイ

スキーを戴きながら、ひときしり山の話題で過ごす。

今宵この鹿の平に泊まるのは我々のパーティーだけかと思っていた頃に、男2名+女1名のロートルパーティー

が到着した。このゴールデンウィークの真っ只中で、このキャンプ地は7名のみで静かな(約1名は声も大きく良く

喋っていた)夜が過ごせると思っていた。

午後11時頃にテントを出ると三日月も既に空になく、一面の星空で一つ一つの星がこんなにも大きく見えたのは

本当に久し振りで感動、つい全員を起こしてしまった。

夜中になると、鹿の鳴き声とともにテントの間近か、何を漁っているのかガサガサと異様な音を立てる。 

テントの中で懐中電灯を点灯させると、一旦は遠くへ退散するが、しばらくすると再び鹿が集まってきて少々気味

が悪かった。

 
 鹿の平のテント場写真  山頂直下の残雪上でメンバー3名の写真
 「鹿の平」でのテント  山頂付近の残雪上で後方が「不動岳」 
 

翌朝5時少し前に起きると、今日の天気が約束される様な日の出が樹間越しに見られた。

昨夜の鹿達の被害もなく、朝食をとったあとサブザックだけで不動岳に向かう。 登山道は笹に被われ赤テープを

探しながら、稜線を外さない様頂上を目指す。

約40分程で山頂に到着。 山頂は我々だけで独占、思いきり展望を楽しむ。 

山座同定したところ、白い峰二つは「御岳」と「中央アルプス」、それから光岳、上河内岳、聖岳となつかしい山々

が手に取るように見えた。 山頂からは「鹿の平」張ったテントが木の間越しに確認できた。

山頂での展望堪能して苦労して登ってきた「不動岳」を後に来た道を下山する。 昨夜あれだけ賑やかだった鹿

はどこに行ったのか全く姿を見せなかった。 途中で昨夜「鹿の平」にテントを張ったもう一つのパーティーが登って

きたのに出会う。 テント場に着くと今度は登山口にテントを張ったというパーティーが登ってきた。

朝4時から登り始めたということだった。我々はテントを撤収し下りは2ピッチで登山口に戻って来た。

「不動岳」は奥深く、登山道も殆ど整備されておらず笹に被われた獣道の登山道が半分位あり、行程中の唯一の

テント場には水場は往復1時間とかで、水を持ちあげなくてはならず簡単には登れないそんな山であるが故に、登

る人も限られ本当に静かな山行を満喫してきました。 

また、空は澄み星の数が限りなくあるのではないかと思われる位だった。 まさに自然がいっぱいで簡単には人も

寄せ付けない不動の山それが「不動岳」であって欲しいものだ。

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