朝日岳(1,826m)&前黒法師岳(1,943m) 2万5千分の1図(寸又峡温泉、井川) コースタイム
第1日目 2004/5/1(土)晴れ後曇り静岡======寸又峡温泉(朝日トンネル)======朝日岳登山口 ‥‥‥合地ボツ‥‥‥栗山沢ノ頭・・・・・・・朝日岳山頂・・・・・・
5:30 7:10/7:30 7:55/8:00 19:35 11:10 11:30/12:15合地ボツ・・・・・・・朝日登山口・・・・・・寸又峡温泉駐車場(テント泊)
14:20 14:45メンバー Tさん 、Kさん 、中川 朝日岳登山口案内板 朝日岳からの富士山 天気の良い日には、JR東静岡駅付近から大無間から連なる尾根上にどっしりとした山容の「朝日岳」が望まれる。 冬の終わりから
春先にかけて雪に覆われた姿を見せることがありますが、標高は大無間山より低いけれど白さは朝日岳のほうが白く見えることがあ
ります。 そんなことがあり是非行って見ようと思いながらなかなか、その機会がなかった。
そこで今年の5月の連休を利用して登ることにしたが、せっかく日にちが取れるんだから、「前黒法師岳」にもということで、今回の計画
を立てた。 朝日岳には寸又峡温泉をベースにして登るのが一般的だが、温泉からだと一旦寸又川に掛かる吊り橋まで下って登り返
して登山口となるので、今回は朝日トンネル出口を右折、ゲートの手前に駐車し林道を歩いて登山口に至るコースをとった。
登山口には立派な案内板が設置されており、ここで登山届けをして登山道に入る。 この登山口からいきなり急な登りで雨の後だ滑り
易くかなり苦労させられそうな道である。 登るほどに傾斜は急になりどんどん高度をかせぐ。 しばらく登るとザレた場所に出る、ここに
はロープが取り付けられているが歩きにくい登りである。 大きな馬酔木やツガが見られる様になる。 さらに登って行くとトラバースの
道になり、間もなく合地ボツに着く。 合地ボツから大きく回り込むようにやや緩やかな尾根道になる。 この緩やかな尾根の途中に
「アカヤシオ・シロヤシオ」の群生地の標識がある。 アカヤシオは既に散り始めており盛りは過ぎていた。 一方のシロヤシオは未だ
開花してはいなかった。 この辺りからは朝日岳の山頂や明日登る予定の前黒法師岳などの展望が得られた。 緩やかな登りが
終わると最後の急な登りとなり、この急坂を登り切ったところが「栗山沢の頭」で、あとはダラダラ登りで山頂に達する。
この登りでは1つのパーティーにも会わず山頂に達した。 山頂では霞みがかかりあまり展望は良くなかったが、かろうじて「富士山」
が望まれた。 今日は他のパーティーには会わず終いかと思いながら休憩し、片づけをしている時に4名のパーティーが登ってきた。
朝日岳山頂にて 朝日岳から前黒法師岳 山頂を独占しての休憩を終え下山をはじめたが、広い樹間の尾根で赤布があちこちについており、正しい道を選びながらの下りはじめと
なった。 登山道としてはこの部分を除いては登山道で迷うような場所はなかった。 登りが急なだけあって、下山では膝にもろに負担が
かかり、荷物が軽いので良かったが、これで荷物が重かったらバテテしまったことだろうと思う。 下りでは2パーティー3名に会いましたが
本日のトータルで7名の登山者と会っただけで、とても静かな山行であった。 時間的には登山口から山頂まで登り3時間半なのに下山は
2時間で下ってしまいました。
今日の宿泊をどこにするか、とりあえず寸又峡温泉の中心まで車を走らせたが、テントを張るにはチョット気が引ける思いで、再び温泉を後
に少しばかり下った、温泉入り口の駐車場に車を止めテントを張った。
第2日目 2004/5/2(日)曇り時々晴れ
駐車場‥‥‥飛竜橋‥‥‥前黒法師岳登山口‥‥‥湯山林道‥‥‥栗ノ木ノ段‥‥‥イワカガミ群生地‥‥‥前黒法師岳
6:30 7:10 7:20/7:25 8:15 8:45 9:55/10:05 11:15/12:15‥‥‥白ガレの頭‥‥‥湯山林道‥‥‥前黒法師登山口‥‥‥寸又峡温泉=====静岡
12:50 14:10 14:45 15:15/16:00 18:00寸又峡温泉入り口の駐車場にてテントを張る ヤマイワカガミ 昨夜は隣りのグループが遅くまで大きな声で、ワイワイガヤガヤとうるさくて、ウトウトしては目が醒めウトウトしては目が醒めを繰り返しで、 静かになったのは11時を過ぎていた。 今度は朝方バイクのグループが何台かのバイクを30分以上?もアイドリング状態でエンジンをふ
かして騒音を散らしていたため睡眠不足になってしまった。
朝5時過ぎに起床して、朝食をとりテントを片づけて駐車場を6:30に出発。温泉の中心にある駐車場に車を移してトイレ休憩を済ませて
いよいよ歩きを開始。 温泉街を通り抜け、遊歩道を飛竜橋まで観光客に混じりながら進む。 飛竜橋を過ぎるとここからは登山者の領域
となり、一緒に歩くのは我々だけとなった。 橋を渡り左に折れて10分ほどで「前黒法師岳」への登山道の入り口である。
ここで、もう一度身支度を整えて山道に入る。 いきなりの急な斜面に取り付けられた急坂である。 しばらく歩くと杉や檜の林に変わる。
依然と急坂は続く、林の中に石積みがでてくるが、その昔植林を業としていた集落の跡地が現れる。 このあたりから、時折人の声らしき
ものが聞こえてきた。 間もなく林が突然切れ林道が現れる。 この湯山林道を横切るように登山道は取り付けられている。 この林道に
出たところで3名の中高年パーティーが休憩していた。 大分疲れた人がいて果たしてこの人達は頂上までいけるのだろうか?と思った。
林道から暫くの間は、植林したばかりの樹木で背が低く、昨日登った朝日岳の方面が望まれた。 昨日のコースも急坂の連続だったが、
今日も昨日以上の急坂が続く。 「栗の木の段」からしばらくは登りが緩やかになりホットする所である。 このホットした所に白い可憐な花
の「イワカガミ」(ヤマイワカガミ)が一面に咲いており、疲れた私達に活力を充電してくれる様でした。 再び急坂になって少し行ったところに
未だ花は咲いていないがイワカガミの群生地があらわれ、これらの花が咲いたらさぞ綺麗なことだろうと想像される。 このイワカガミの色は
白だろうか?それともピンクだろうか?いずれにしても盛りの頃に再び訪れて見たい気持ちもあるが、この登りの苦しさとを天秤にかけると、
いまの所は敬遠かな?(でも日にちが経って元気になればまた訪れたくなるかも。) この近辺にはアカヤシオの花が今を盛りにと咲いてい
た。 さらに進むと「白ガレの頭」で南側が大きくガレている。
針葉樹林の急な登山道をさらに進むと、倒木や岩が苔むした様相に変わって、やがてなだらかになり山頂に到着する。
アカヤシオの花の下で 前黒法師岳山頂での昼食 今日も山頂には誰もおらず、我々が独占しての休憩をする。 曇り空で眺望はなし。 とはいってもこの山頂からは天気が良くても展望もあまり
ない様なので落胆することもない。 休憩していると汗が冷えてきて上着をはおらないと寒くなってしまった。 暖かいコーヒーがとてもおいしか
った。 静かな山頂での休憩をたっぷり取った後下山する。 10分ほど下ったところで林道で会った3人のパーティーにあった。 正直なところ
このパーティーは途中で引き返すだろうと想像していたので、良く頑張ってここまで登ってきたという感じでした。
その後、3つのパーティーに出会った。 朝日岳で3パーティーしか会わなかったので、より大変な「前黒法師岳」では会っても1パーティー位か
と思っていたが、こちらのほうが多勢に会うなんて予想外であった。
下山後、翠紅園で温泉に入って汗を流して帰路についた。
正面が朝日岳と左側が大無間山 ツリガネツツジ 今回は「朝日岳」と「前黒法師岳」と南アルプスの最南部に属する山域の「静かな静かな山旅」だった。