笊 ヶ 岳 (2,629m) 
 2万5千分の1図(赤石岳、上河内岳、新倉、七面山)
 「南アの展望台、笊ヶ岳へ」  
 
梅雨あけ間近な7月中旬に南アルプスの展望台の山である「笊ヶ岳」に登ってきました。

 登山日       1978/7/15(土)〜7/16(日)
 メンバー       H氏、中川
 コースタイム
7/15(土) 晴れ

静岡===畑薙第一ダム===沼平‥‥‥中の宿‥‥‥中の宿沢‥‥‥小屋跡‥‥‥所の沢乗越テント場(テント泊)
 

7/16(日)晴れ

所の沢乗越テント場‥‥‥布引崩‥‥‥布引山‥‥‥笊ヶ岳‥‥‥布引山‥‥‥布引崩‥‥‥所の沢乗越テント場‥‥‥中の宿沢

‥‥‥中の宿‥‥‥沼平===畑薙第一ダム===静岡

 

安倍奥の山に登って南アルプスを望む時、その前にはだかる山が「笊ヶ岳」である。それ故この山はまさに南アルプスの展望台である。

今回はH氏と二人であるが、このコースは5年前の5月に他の山岳部のメンバー5名で登ったルートであったのでコースについての心配は

あまりなかったが、前回より山行日数が少なく体力が持つかが心配であった。

静岡を早朝に車で出発し沼平まで2時間半、ここで登山届けを出していよいよ歩き始める。林道歩きを「中の宿」までの2時間あまりで、もう

ここ迄でヘバリ気味でこの先がどうなることか? しかし「中の宿」で大井川の急流に架けられた傾いた吊り橋と岩の横側を蟹の横這いで歩

いて一気に気が引き締まった。ここから植林地の中の急な登りがはじまった。この急登は夏の強い日差しがサンサンと降り注ぐ中を、流れる

汗を拭き拭き登った。2名でのテント泊なのでどうしても荷物が多くその足取りは遅々たるものだった。遅々たる歩みではあっても、午後3時

過ぎに無事今宵にキュンプ地の「所の沢乗越」に着いた。テントを設営し荷物を片づけたところで木陰に行って休憩する。

備え付けのノートに今日このキャンプ地を訪ねたことを記載した。明日の行程は長いし、出発も早いので休憩後に早い夕食を取った。そして、

明日の朝食の準備を済ませて明るいテントのなかで休んだ。

翌朝、ヘッドランプを点灯して歩き始める。荷物は最少限にしてカッパと昼食と非常食のみ、「布引山」で日の出を待ちながら休憩する。

布引山からの富士山写真 笊ヶ岳山頂でのメンバー写真
布引山から早暁の富士山 「笊ヶ岳」山頂にて

雲海上の富士山の姿は次から次ぎへと色取りが変わって行く様は、それはそれはとても感動的シーンでした。ああ、これだけでも登ってきた

甲斐があったと思える程でした。(現在はガイドブックによれば布引山からの展望はないようです。)

「笊ヶ岳」の山頂には5年前に取り付けた標識があるはずと思い探したところ、風雨に打たれ3つ4つに割れて分散してしまっていたが、幾つ

かの破片から確かに我々が着けたものが見つかった。「あった、あった」と喜び合いました。

 
南アルプス南部の山々のパノラマ写真
             「上河内岳」                           「聖岳」                                 「赤石岳」
南アルプス北部の山々のパノラマ写真
          「荒川三山」                     奥側の山が「塩見岳」             奥の山並みが「白峰三山」
今日の登山者は私達だけで、他には誰も登っておらず、南アルプスの大展望を欲しいままにしてきました。(上のパノラマ写真をご覧下さい) 
 

梅雨もまだ明けていない時期の山行であったので一番心配は天候それと荷物の重さに頑張れるかが心配

でした。
しかし、天候は最高で素晴らしく夏山そのものでした。槍・穂高の展望台が「常念岳」とすれば南ア

ルプスの展望台
それは「笊ヶ岳」で、今回はその展望を満喫できた山行でした。

安倍川・大井川流域の山へのボタン 安倍川、大井川流域の山のページに戻る 

ホームへ戻るボタン ホームに戻る