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金唐紙についての
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上田 尚
金唐紙(きんからかみ)研究所代表
1934(昭和九)年、京都市生まれ。85年、東京目白に金唐紙研究所を設立。世界で唯一の金唐紙制作技術保持者として貴重な文化財の修復にたずさわる一方、各地での個展を通じて金唐紙の紹介に努める。
国選定保存技術者
東京都豊島区目白4−1−20
п@03−3565−0169

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金唐紙研究所          WEB 担当 江端 康次


金唐紙 修復の歴史


1987年 旧日本郵船小樽支店




1990年 東京芸術劇場貴賓室


1994年 旧林家(現岡谷シルク館


1995年 呉入船山記念館


2000年 神戸 移情閣


2003年 東京 旧岩崎邸

金唐紙の色々な作品  クリックすると大きな画像でみれます 画像の転用は、禁止です
           



               




金唐紙(きんからかみ)とは、もともとはヨーロッパで壁の内装に用いられた金唐革(きんからかわ)の技法を 和紙で再現した物です。擬革紙とも呼びます。金唐紙は金属箔を貼った手すき和紙に,文様を彫った版木棒を重ね凹凸をつけ,彩色した皮に見える豪華な、最高級壁紙です。箔の上に塗る塗料次第で、金色にも落ち着いた色合いにもなります。金唐紙は、明治の頃には欧米で、高い評価を得、輸出も盛んに行われました。オランダのヘットロー宮殿には日本製金唐紙張りの部屋が現存しています。しかし昭和の声を聞く頃には、衰退し失われた工芸と成りました。
それが、日本郵船小樽支店の壁面修復を依頼されたのをきっかけに、「金唐紙研究所」代表の上田尚により息を吹き返しました


             
ヘットロー宮殿 日本製金唐紙を貼った部屋 ドイツの古城 モーリッツブルク城
金唐革を貼った部屋


金唐紙の誕生は、明治6年(1873)ウィーンで開かれた万国博覧会に、当時日本橋にあった竹尾商店が、大型の厚紙を出品したのが、わが国の壁紙製造の始まりと言われている。この壁紙が(金唐紙 金唐和紙 擬革紙とも呼ぶ)と呼ばれてヨーロッパ人の関心を高め、注文に応じて輸出するようになった。明治10年の上野の第1回内国勧業博覧会には,竹尾商店のほか9名が出品するに至った。印刷局で金唐革紙の製造を始めたのは、明治12年(1879)である。初め抄紙部で抄いた紙を湊や金銀の箔などで加工し、その見本を作って海外に紹介したところ、注文が次第に増加するようになったので、明治13年に新たに壁紙製造工場を建築して、本格的な製造を開始し、壁紙業界の技術面でリードする存在になった.印刷局は、明治4年(1871)の創設以来、お札の国産化に取り組んでいた.イタリアから招いた凹版彫刻、製版技術の指導者工ドアルド・キョッソーネのデザイン指導やお札用紙の和紙技術から、すぐれたデザインと高い品質の金唐革紙が作られ、内外で高い評価を得た.印刷局の金唐革紙の製造は盛況をきわめていたが、明治17年頃から官業の民業圧迫という声が高まり、海外商社と結んだ6年間の長期契約が終了した明治23年(1890)に壁紙製造部門を民営移管した.当時、印刷局で壁紙製造主任であった山路良三が設備の払い下げを受け、印刷局の技術者や職工を雇い、山路壁紙製造所を起こした.明治31年(1898)には、壁紙製造工場が15工場ほどに増えていたが、明治35年の第5回内国勧業博での壁紙考査では、デザインの開発不足、コスト節減のための製法の簡略化による品質低下が指摘され、輸出への影響が懸念されるに至った。しかし、印刷局技法の正統を守っている山路壁紙は、山路良三の製品改良の努力によって、明治43年(1910)のロンドン日英博覧会、大正4年(1915 )のサンフランシスコ万国博で受賞し、なお海外への輸出はさかんに行われた。大正中期頃から、ヨーロッパ等で機械製による壁紙が作られるようになると、手作業による和紙の特長を失い、日本製の壁紙は、機械製では欧米の製品には太刀打ちできなくなったb山路壁紙製造所だけが伝統を守って壁紙を製造していたが、ついに昭和12年(1937)、日本加工製紙(林)に吸収合併された。口本加工製紙も昭和31年(1956)、材料難と需要不足のため中止に至った。昭和31年(1956)に日本加工製紙の_工場内に、日本美術紙工業所が設立され、山路美術壁紙として復活したが、明治期の手づくりの金唐革紙を再現することができなく、昭和37年(1962)に閉鎖され、工業製品としての金唐革紙は完全に消えた。




金唐紙の製造工程


楮と三椏を合わせた手漉きの和紙に金属泊を張り、版木にのせて中国産の黒豚のん刷毛で丹念にたたき出しそれを乾燥させて漆と顔料を混ぜた物で彩色する。


版木を制作しているところ   泊張り ブラシで叩いているところ


2007年  ロンドンでの展覧会の様子


大英博物館での実演の様子 説明を熱心に聞く講習生 彩色した作品を乾かす講習生


スタッフと打ち合わせする上田氏   展示されている金唐紙作品   展示されている金唐紙作品
展示会場の様子  実演の準備をしているところ 金唐紙の説明をしている上田氏