つれづれ日記02年9〜12月

 12月31日 大晦日です


 
あっという間に大晦日。昨晩遅くまで年賀状を作っていたけど終わらず、朝から続きを。午後の集配に間に合うようにポストに投函して、やっと一安心。お買い物に行って、帰ってからは、ちょこちょことお正月用のおかずを作った。といっても、おせちはデパートで買っちゃったので、数の子を塩抜きしたり、野菜を煮たり、それくらいのことだ。数の子は、どうやって母が味を付けていたかわからなくて、仕方なくネットで検索したら簡単に見つかった。確かにネットは便利だけど、今更ながらに、いろいろ母にちゃんと教えてもらっとけばよかったなぁと思う。生きてる時は、そんなこと気付かないものなんだろうけど。

 

 この日記を少し振り返ってみれば、11月からの2ヶ月は、観た舞台の事くらいしか書いていない。ちゃんと仕事もしてたし、休日は出かけたり飲みに行ったりもしていたのにね。舞台の感想を残しておきたい気持ちから、こうなってしまった。舞台を観始めたのはここ5年くらいだけど、実は小学校から中学校まで演劇部だったので、子供の頃に好きだったものに戻ったという感じ。来年も心震わせられるような舞台を観たい。でも、この12月の「モーツァルト!」に対する散財を思うと、暴走は押さえ気味にしないとね。いや、後悔は全くしてないんだけど、一応、気をつける、つ、も、り・・・。

 

12月30日 やっと年末の実感が・・・(>_<)


 
忙しい・・・。わかってます、自業自得です。休みに入って、二日続けて舞台の千秋楽に行った自分が悪いんです・・・(T_T) 午後には兄家族が帰ってくるし、明日は大晦日。朝から、洗濯機を回しながら、PCとプリンターを駆使して年賀状作成と印刷、家中に掃除機をかける。いざ、スーパーへお買い物にと思ったところへ、兄から、もう駅に着いたけど、買い物どうする?と電話。急いで駅前のスーパーに行って、荷物を持ってもらえるから、いっぱい買い込む。そんなこんなで、あっという間に一日が忙しく終わっていったのでした。昨日は、「モーツァルト!」の音楽に酔いしれていたのになぁ。あっという間に現実だよぉ。しかも、年賀状、まだできてないよ。私の年賀状は、もう元旦には絶対到着しないわ。あきらめモード突入・・・(T_T)

 

12月29日 「モーツァルト!」大千秋楽・・・アホほど長いです。覚悟を・・・(^_^.)


 
突如、行けることになった千秋楽。ほとんどあきらめていただけに、すっごくうれしい。東京の帝劇で12時開演なので、会社に行くよりも早い時間に家を出た。年末なので、新幹線も混んでるかと思ったら、東京に向かうほうなので、ガラすき。昨日神戸で買ったイスズベーカリーのパンを車内での朝食にして、あとは居眠り。寝不足だもんね。
 帝劇前で、11時半にチケットを受け取る。相手が感じのいい人でよかった。いっぱいお礼を言って、劇場入り。混まないうちにトイレを済ませ、上演中おなかがならないように、腹ごしらえ。席はS席の後方だけど、センターで舞台がよく見える。劇場でオペラグラスも買ったから、表情も見るぞ。ドキドキしながら開演を待った。

 今日が最後の公演。ヴォルフガングは井上芳雄君、アマデは内野明音ちゃん。ひとつひとつの場面を目に焼き付けたい。男爵夫人(久世星佳)のソロ「人は忘れる」の後ろで、ピアノを弾くヴォルフが登場。優しくていい場面だ。そこから、赤いコートを着て姉のナンネール(高橋由美子)とふざけるヴォルフ、無邪気で楽しそうな2人。「僕こそ音楽(ミュージック)」をのびのびと歌うヴォルフ。話の先を知っているだけに、この幸せそうな頃のヴォルフに泣かされる。井上君の歌は、私の観た3回の公演の中では、声がのびやかで、いちばんいい。
 シカネーダ(吉野圭吾)登場場面では、シカネーダーが「私が誰だかご存知か?」と尋ねても誰も知らない、となるはずが、千秋楽だけのお遊びで、他のキャスト全員声を揃え「エマヌエル・シカネーダー!」。会場はリピーターがほとんどらしく、笑いと拍手に包まれる。シカネーダーのソロ歌も会場は手拍子。楽しい!
 男爵夫人のソロ「星から降る金」はきれいな曲で、この日の久世さんはすごくよかった。初見の時は、ソロが始まった途端に椅子から転げ落ちるかと思ったけどね(^_^.)。千秋楽では、感動的でさえありました。

コロレド大司教(山口祐一郎)が馬車を止めてのトイレシーンは、強烈にオーバーになってて、会場が笑いの渦に。大阪で観た時は内股でチョコチョコ歩くだけだったのに、内股かつ手で後ろを押さえ、髪を振り乱して苦しみながら、ついたての向こうへ。スッキリして、ついたてから顔を出した時には髪が逆立ってたよ。そんな場面の直後に朗々と歌い上げる山口さん、スゴイです(笑)。

ヴォルフのノリのいいソロ「並みの男じゃない」でも会場は手拍子。ヴォルフのやんちゃな感じが出てる場面だ。コロレドと決裂する場面のヴォルフも、私は好き。コロレドに言わせると『無礼で傲慢』なんだけどね。若いっ!て感じで、熱い。一庶民であるヴォルフが、才能という武器だけで、領主や貴族に背を向ける。そして、やっと自由になったと思ったものの、自分の影=才能であるアマデからは逃れられない事を知るヴォルフ。一幕最後の曲「影を逃れて」も迫力がある。「♪運命に従うほかないのか」と歌うヴォルフの左腕に、アマデは無表情に羽根ペンを突き立て、ヴォルフの血で譜面を書き続ける。ヴォルフが自分の影から自由になりたい、と歌い、一幕は終わる。

 二幕は、一幕よりも、つらい場面が多い。ナンネールは「♪プリンスは出て行った。希望の光は消えた」と歌うし、ヴォルフと心がすれ違う妻・コンスタンチェ(西田ひかる)は「♪ダンスはやめられない。ひとりぼっちで泣くのはいや」と歌い、父(市村正親)に拒絶されたと思ったヴォルフは「♪何故パパが去ったのか、僕にはわからない」と歌う。みんながすれ違っていく。井上君のソロ「何故愛せないの」では、ヴォルフの心の叫びに胸が痛い。涙がポロリ。

唯一楽しい雰囲気なのは「友達甲斐」の曲の最後に、ヴォルフが姉に仕送りするはずのお金を持って、シカネーダー達と遊びに出かけるところ(←あかんやん)。本当に楽しそうに踊るんだよね〜。ヴォルフの楽観的というか享楽的な性格がよくわかる。

 コロレドのソロ「神よ、何故許される」の千秋楽バージョンは特に迫力!「♪愚かな男が創り出す!」の部分に怒りをぶちまけ、数秒の静寂の後に「♪音楽の魔術〜」と恍惚として歌う。自分のものにはならないヴォルフに怒りを爆発させつつも、その才能を認めざるをえないコロレドの複雑な心境。山口さんの歌声は、いいな〜。
 父が死んだ後のヴォルフが精神的に混乱する面も、進化していた。ひとりでブツブツ言いながら途中で「ハハハ・・・」と笑い出したかと思うと、自分にしか見えないアマデに向かって「お前のせいだ!お前が悪い!悪い!」と叫ぶ。ここでヴォルフを静めるのは、男爵夫人のソロ「星から降る金」リプライズなのだが、ここがまたいい。ヴォルフを包み込むような歌声。久世さんの持つゆったりとした雰囲気がいい。
 このあたりから、もうヴォルフは死の結末に向かって一直線。クライマックスの曲「モーツァルト!モーツァルト!」の合唱の中、ひとりでレクイエムを書くヴォルフ。書いては捨て、書いては捨て、どうしても書けない。曲の盛り上がりとともに、ヴォルフの苦しみを思い、涙が浮かぶ。そして、ヴォルフはアマデとともに死んでいく。最後の大合唱「影を逃れて」の迫力の中、幕が降りた。

 

 この日は、千秋楽。通常のカーテンコールの後に、特別カーテンコールがあった。コンスタンチェの父役の松澤さんの司会で、アンサンブル含めて全員の紹介。メインキャストは挨拶もあり。
 高橋由美子さんは、首から『小道具』と書いた札を下げて、手には風車を持って登場。悲しいナンネールの役と違いすぎる。役に楽しい場面がひとつもないから、そんなふうにして袖で楽しんでたとか。挨拶も「ん〜と、え〜っと」と手を前後にブラブラさせながらで、アイドルぽくて、かわいい。いや、ちょっとアホっぽいか(笑)。
 久世星佳さんの挨拶は、一緒にもらい泣き。「6年間歌ってなくて、3ヶ月間、舞台に立つことが毎日恐かった。でもずっと立てて良かった。お客様から、いろんな答えをもらった気がする。スタッフ、キャストに支えられた。」てな内容。歌のことをいろいろ言われてるのは、自分でもわかっていただろうし、その中で舞台に立ち続け、跳ね返して、最後には素晴らしいソロを聞かせてくれた。涙の挨拶に、会場も涙で大拍手。

 西田ひかるさんは、久世さんの後で、もらい泣きしながら登場。2ヶ月公演が済んでから松たかこさんの後を受けての、たったひとりでの初日だっただけに、「最初は孤独でした。」とのこと。やっぱり出来上がったカンパニーに入るのはツライよね。この後、松さんも登場して、挨拶された。

 山口祐一郎さんは、袖から片足だけをタララ〜ンと出して、ストリップ風(?)。挨拶も、観客の「最高!」の掛け声に「本当にそう思ってるんでしょうか?」と返したりで、ちょっととぼけた感じ。
 市村正親さんは、腰に大工道具をぶら下げ、トンカチを持って登場。「今からバラシだぁ。俺は親方だからよぉ。」などと、べらんめぇ親方口調で、終始挨拶。自分の来年の予定を紹介するのも、その口調のまんま。お茶目さんだわ。

 アマデの内野明音ちゃん。3人いるアマデ役の中で、私は偶然3回とも明音ちゃんだった。彼女はとっても表情豊かな演技をする。将来は、宝塚の男役になりたいらしく、袖にいる演出の小池さん(宝塚の演出をされてる)に、「小池せんせ〜い、よろしくお願いしま〜す!」と呼びかけてるのが、かわいかった。残る2人のアマデも登場。「将来もこの仕事を続けますか?」と尋ねられた良くん、「先のことはわかりません。」と冷静なお答え。かわいらしすぎて、会場は笑いと拍手。「尊敬する人は?」の質問に、楓ちゃんは「泉ピン子さん」。(「渡る世間は〜」に出てたらしい。)ミュージカルのカーテンコールで、この名前を聞くとはね(笑)。
 トリは、ヴォルフの井上芳雄くん。頭がボーッとして終わった実感がまだないと言う。松澤さんの紹介したエピソードでは、Wキャストの中川君の初日の幕が降りた時、井上君は真っ直ぐ中川君のとこに駆け寄って、頭狂ったんじゃないかと思うくらい、「よかったね〜!よかったね〜!」と涙流して喜んだらしい。井上君て、ほんとにいい奴なんだなぁ。

挨拶後、松澤さんが「もう誰も出てきません。」と言うので「え?」て感じ。だって前日の中川君の楽では、カーテンコールに井上君が登場して一緒に歌ったと聞いてたから。「影を逃れて」が始まり、井上君が歌う。2番が始まる時、下手から中川ヴォルフ登場!やっぱり!そこから2人で、サビでは全員が舞台に出てきて歌う。歌の最後、ヴォルフだけが違うパートを歌う部分では、中川君は「Woo〜!」という叫びに。心の叫びに聞こえる。井上ヴォルフは歌詞を歌ってくれるので、ふたりのヴォルフの歌が合わさると、ちょっと鳥肌もの。感動〜。実際の公演では、ヴォルフガングが二人なんてあり得ないけどね。決して楽しい歌じゃないけど(どっちかというと苦しい歌かな)、この「影を逃れて」も、ずっと忘れられない曲になりそう。

最後の挨拶で、市村さんが「3ヶ月で14万人(!)のお客様に見ていただきました。これだけ愛されたからには、必ず再演はあるでしょう。」と言ってくれた。何年後になるかはわからないけど、再演されたら絶対絶対また観に行くよ。

 

結局、カーテンコールは1時間続き、終わったのは4時半前。役者さんの素を見ずに舞台上の感動をそのまま持って帰りたいので、出待ちもせず、真っ直ぐ東京駅に戻る。すぐに新幹線に乗りたかったのに、年末なので、40分後のまで空席がない。帰省ラッシュで混雑した自由席はイヤなので、仕方なく、その指定席を取って、待つことに。往復の交通費を考えると、なんて高い観劇なんだと思うけど、あの感動には変えられない。なんか麻薬みたいなもんだね。
 

ドラマシティで初めて観た時、1曲目から「きたっ!」と感じ、そのままワァ〜ッと感情の波に流されるままに最初の観劇は終わった。2回目は、最前列で役者さんの生の迫力に浸り、それぞれの表情まで、じっくり観た。そして3回目は、曲を覚えたこともあるし、席も後方センターで、舞台全体を落ち着いて観れて、初めて気づいた部分もいくつかあった。3回観て、本当によかったと思う。お財布は、ものすごく貧乏になっちゃったけど・・・(T_T)

それにしても、怒涛のような千秋楽観劇@東京でした。もう終わっちゃったんだなぁ、ヴォルフガングはいないんだなぁ、と思うと、かなり気が抜けた。はぁ・・・。明日から、ほっぽりだしたままの事(ex.年賀状作成、洗濯、掃除等々)をダッシュで片付けねば・・・

 

12月28日 「“MAKOTO”〜ゆく年くる年Hello,X’mas〜」千秋楽、それから。


 
昨日は仕事納めの後、焼肉を食べに行って終電で帰宅。それから、明後日の「モーツァルト!」大楽チケットをしつこく探したりしていたので、今日は寝不足。ここ数日はネットオークションでも入札価格が高騰し、あきらめモードになりつつある・・・。

 「MAKOTO」を観る前に、三ノ宮で友達と待ち合わせ。今井さんへの花束を注文。ボリューム少なめで長めにとお願いする。そこから、カフェでタンシチューのランチを食べる。最近、外食の時にメニューを決める基準は、自分で作れるかどうか。さすがにタンシチューは作らないもんね。食事後、花束を取りに行ったら、約束の時間過ぎてるのに慌てて束ねていたところ。しばし待って、できあがったのは、かなり大きい。「あらら、大きすぎ・・・」と思ったけど、時間もないので、受け取って劇場へ向かう。

 今日の席は5列目センター。芝居の全体を見るには、もうちょい後ろでもいいくらいだけど、ファン心理では前がいいから、私としては両方の気持ちの混ざりあった丁度いい席かな。千秋楽だけあって、アドリブも長めで、リピーターとしては楽しいんだけど、これを普通の一公演として観た人は、どうかなぁ。ちょっと疑問・・・。芝居は、やっぱり途中が長く感じる。少しずつカットしてもいいんじゃないかと感じる場面もいくつか。でも、まぁ、こういうのは、あくまでも私の主観だもんね。土方(宮川大輔さん)の「生きてこそ明日の夢があるんでしょ!」の場面から、最後にかけては結構好きなんだけどね。カーテンコールでの今井さんの挨拶が、まるでWINDSの時のよう。「平和と無関心ということは、全くの別物です。平和は作られたものです。作られたものだということは、壊れるんです。」うんうん、確かに最近、恐い事が多い。周辺諸国で戦争が起きるのが、現実に感じられてきた。まず、無関心でいることだけは避けなくては・・・。

2度目のカーテンコールで、花束を渡しに舞台前へ。今井さんに渡して、席に戻ると、友達が「あの花束、長いから目だってたよ。」。花束は結果オーライだったね。
 
 三ノ宮で、私の友達と、東京から観に来た友達と、3人で洋食屋さんでオムライスを食べた。おいしかったけど、おなかがすきすぎだったのか、残してしまった。もったいな〜い。翌日の「モーツァルト!」のチケットが取れてないけど行きたいという話をしていたら、その日の深夜バスで帰る東京の友達に、「東京で待ってるから♪」と明るく言われた。また冗談を・・・と笑っていたが、帰宅後、それが現実になってしまう。夜中の12時になって、翌日の大楽チケットがネットで手に入った。めちゃくちゃうれしいんだけど、ほとんどあきらめてただけに、「ひぇ〜、どうしよ〜」て感じ。慌てて新幹線の時間など調べてる内に、真夜中。また寝不足だぁ〜。

 

12月23日 「“MAKOTO”〜ゆく年くる年Hello,X’mas〜」神戸公演パート2 


 
またもや「MAKOTO」観てきました(^_^.)。良席のチケット買ってあったのに、開演5分前に劇場に到着という、ドキドキもんでした。ふぅ・・・。エルカンパニーの芝居は、遅れると今井さんに席案内されてオイシイんだけど、常連の私が遅れるのは、ちょっとねぇ・・・。で、今日の芝居の感想はというと、うん、神戸初日より良かったなぁ。何が違うのか、はっきりとはわからないんだけどね。なんとなく芝居のテンポが初日より良かったような気がした。今日は、安保説明のコーナーで、笑ってしまった。大輔さんが自分のこと役名じゃなく「大輔」と言ってしまったり、清水さんが顔を隠して素で笑ってるのが、またおかしくて。(これは内輪受けだな。)素の出る部分が面白いってのは、お芝居としては、ちょいと問題・・・?今井さんは奥多摩の暴走族なのに、なんで時々関西弁になるのか謎でした。いっそのこと関西出身の役って、言っちゃえばいいのに。ところで、今日の客、受けはいいんだけど、クライマックスの投降場面での「あっぱれ」で、笑うのは、どうよ?いいとこなのに、お願いしまっすよぉぉ〜・・・。

 カーテンコールの挨拶で、今井さんが「楽しいミュージカルもいいですけど、こういう題材も〜云々」と話した時は、「私のこと?!」と一瞬ドッキリしてしまった。まるで浮気がバレたような気分。そうです、今井さんはミュージカルが大嫌いなのです。でもねぇ、今井さん、ミュージカルが全部楽しいだけと思うのは、大間違いよん。大げさな演技をしないのもあるのよん。反論されそうで恐いから、絶対「ミュージカルも好き」とは言わないけどね。

 あとは、28日の千秋楽を観るのみ。東京から友達も来るし、楽しみなのだ。

 

12月21日 「“MAKOTO”〜ゆく年くる年Hello,X’mas〜」神戸公演 


 
エルカンパニーの「MAKOTO」神戸公演初日でした。私は11月に東京で観てるので、今日が2回目の観劇。1回目に観た時は、その熱さと勢いにやられて、なんだか泣いてしまったんだけど、う〜ん、今日は冷静だったなぁ。
 13年もやってた「The Winds of God」と比べちゃいけないんだけど、どうしても無駄が多く感じてしまった。WINDSは、キャストも舞台も小道具もセリフも動きも、全てがシンプルで、削ぎ落とされた良さがあったのよ。そこを思うと、MAKOTOは、人もセリフも動きもワサワサと多く、内容もゴッタ煮感がある。もうちょっとシンプルにしてほしいかな。といっても、もうすぐ公演は終わるんだけどね。内容は、やっぱり学生運動にも機動隊にも親近感がないことがつらいのと、クライマックスも “男の友情”で締めくくられちゃったような気がするのよね。いや、1回目は、それで泣いたんだけどさ(^_^.)。キャストも、もうちょいバランスが欲しい。みんながみんなキャラ濃すぎですよ。ついでに、それぞれのコーナー(?)もいらん。ちゃんとした演技の芝居が見たいよぉ。あぁぁ、2回目になると、アラばかり見えてしまうぅぅ・・・。でも、まだチケットはあるのだ。いいとこ、見よ。

 

12月19日 ザ・コンボイナイト in ニューオータニ


 
今年も、ディナーショーの季節です。高いお金を出して行ってきました。サムさんは相変わらず、というか、金髪が一層かっこよかったです〜。内容は、メンバーが6人に減って、しかも年は食うしで、ダンスは減ったような気がするなぁ・・・。オープニングがユーミン・メドレーって、踊らなくてすむから?激しく踊るコンボイが、見たいよぉ〜。(←もう無理?)
 しかし、ここ数年、毎年行ってるコンボイのディナーショーで、何が変わったかって客層が変わったさ。最初に行った頃は、金持ちそうなオバサマが多くて、私らなんて若造だったのよ。みんなちゃんと着席してて、メンバーが回ってきた時だけ握手を求める。高いお金を出すディナーショーの暗黙のルールみたいで、その大人な感じが好きだったのさ。それが今年、どうよ。なんだか年齢層が下がった(ような気がする)と同時に、席を立って移動して行って、メンバーに触る奴が続出。なんなんだよ、あれは〜・・・。メンバーは年を食っていってんのに、客席の雰囲気がアイドルファン並みの子供っぽさで、かな〜り、引いたよ。高いお金を出すんだから、ちょっと高級そうな雰囲気も味わいたいものよ。客席に、ちょこっと鬱が入った私でした。

 

12月15日 ♪逆らったけれど 今はわかるよ♪(by『父への悔悟』)


 
今朝ウトウトしていたら、母が夢に出てきた。夢の中で、私が起きぬけに台所に行くと、母がいて、たくさんお料理を作っていた。私は母と腕を組み「何、作ってんの?」と聞き、母が「これエビフライやろ。」・・と説明を始めたところで、目が覚めた。現実には、もうこんなこと絶対ないんだと思ったら、ひどく寂しくなってしまった。

 私は、あまり母に褒められた覚えがない。中学の時の成績など、今、客観的に見ても、褒められてもおかしくないものだったと思うのに、褒めてはくれなかった。「これくらい当たり前。」と言われ、「もっとできるはず。」とも言われた。母は、そう言えば私がもっとがんばると思ったのだろうが、逆に私はクサった。クサって、勉強嫌いになった。そんな私を母は、理解してはくれなかった。
 私が、今井さんの「Winds」にハマって何度も劇場に通っていた時、余ったチケットで母に観てもらった。後から帰宅した私に、母は開口一番「おもしろかったわ。よかった。」と芝居の話をしてくれた。なんとなく自分を理解してくれたように思えて、うれしかった。その時のことは今でも忘れられない。

 

「モーツァルト!」で、レオポルドがヴォルフの成功を喜ばずに怒る時、ヴォルフが「僕の話す言葉は 届かない パパの耳に」「このままの僕を何故愛せないの?」と歌う時、天才としてではないヴォルフという一青年の気持ちに、私は心を揺さぶられる。偉大な才能(劇中のアマデ)を背負っていたとしても、人間・ヴォルフガングの心は、普通の人間と何ら変わりはない。

 

12月11日 ♪もう〜守ってはもらえないだろう〜♪(by『何故愛せないの?』)


 
今やこの日記も、ほとんど「モーツァルト!日記」化してますね。興味のない人には、恐ろしくつまらない内容・・・。まぁいいや。悲しいけど期間限定モノだし、そのうち私の暴走も落ち着くはずなので、しばらくは、この調子でいこう。

 

 ここんとこ毎日、通勤時の退屈な徒歩時間(駅から15分近くも歩くのだ)に、「モーツァルト!」のライブをMDで聴いている。自分でも、よく飽きないもんだと思うけど、聴けば聴くほど、また観たくなる(←ヤバイって・・・)。まず音楽がドラマティックで好き。“歌を語る”って、こういうことかなと思う。話も、天才が主人公ながら、現実に生きている青年を描いてるとこが好きなんだな。

 日によって、好きなシーンが違ってくるのも面白い。こちらのバイオリズムによるのかなぁ。昨日は、コロレド大司教と決裂する『僕はウィーンに残る』あたりの、強気で「奴隷じゃない!」と歌うヴォルフガングが気に入ってたんだけど、今日は『何故愛せないの?』が胸にきた。オペラ「フィガロの結婚」を成功させ、今度こそパパに認めてもらえると思ったヴォルフガングなのに、パパは、ヴォルフガングが家族を捨て驕っている、と怒り、「お前の顔など死ぬまで見たくない」と言い放つ。父と別れ、ひとりで、「何故このままの僕を愛せないの?」と絞り出すように歌うヴォルフガングが、たまらんです。たとえ本当はパパがヴォルフガングを愛し、彼をとても心配していたとしても、ヴォルフガングがその愛を感じられないのなら、何もならない。つらい。ヴォルフガングは、皇帝陛下よりも誰よりも、パパに認めてほしかったと思う。しかも、その後、わかりあえないまま、パパは亡くなるんだもん。いくら陽気なヴォルフガングでも取り乱すわ。2幕は、結構つらいシーン多いのよね。

 ヴォルフガングを中心に、彼と登場人物それぞれとの関わりを思うと、結構いろいろ考えちゃうのだ。井上芳雄くんが、陽気だけど内面は繊細そうなヴォルフガングだったから、よけいそうなのかな。アマデ(自分の才能。つまり2人1役)とのことなど、まだまだ書きたいことは、い〜っぱいあるのだけど、長くなるので、このへんに・・・。

 

12月7日 ♪メジャ〜にマイナ〜コードにメロディ〜もぉ〜♪(by『僕こそ音楽』)


 
「モーツァルト!」帝劇遠征から帰ってきた(と言っても日帰り)。今日は、最前列。表情も汗も見えちゃうのだ。舞台全体を見るには、前回の観劇が10列目で丁度よかったので、今回はどっぷりと迫力につかりに行った。 いや〜、よかったです。井上芳雄くんのヴォルフガング(モーツァルト)と、市村正親さんのレオポルド(ヴォルフガングの父)が、特に感動ものでした。
 井上くんのヴォルフガングは、天才という運命を背負ってしまっただけの、普通の青年。コロレド大司教や父、天才のアマデ(自分の才能)、運命、いろいろなものにぶつかり、悩み、もがき苦しみながらも、のびやかに力一杯に人生を駆け抜けてゆく。井上君は表情豊かに、感情豊かに、ヴォルフガングを演じてくれた。今日いちばん印象的だった曲『僕こそ音楽』を、冒頭では希望いっぱいに歌い、その同じ歌を、自らの死を目の前にした場面では、切々と歌う。そのヴォルフガングの死の場面を見て感じたのは、モーツァルトの音楽は、彼自身の血を全て絞りだして描いた彼の人生そのものだったということ。最後にアマデに殺されても、ヴォルフガングは満足そうな顔してるんだよね。

 

 井上君は、素顔の写真などを見ると、ものすごく普通の人のようなんだけど、舞台に出ると長身で手足も長く、目を引くような華がある。ヴォルフガングという役のせいかな?

 

 話はそれますが、コロレド役の山口祐一郎さんを見ると、ど〜しても「恋を何年休んでますか」の“いっちゃん”に思えて仕方がない。いっちゃんは売れない役者だったのに、よくがんばったなぁなどと思ってしまって・・・(^_^.)。あれはドラマだっちゅうの。山口さんは声がすごいですね。舞台ではウェーブのかかったヘア(もちろんカツラ)でかっこいいんだけど、パンフの扮装写真はロングストレートヘアで、三国志とかの中国人みたいです。あのカツラ、不評だったんだろうなぁ・・・。

 

 幕間に、調子にのったアホな私は、帝劇売店でアホほどお金を使ってしまいました(T_T)。両ヴォルフガングのライブCDに、パンフ(大阪公演と数ページ違うだけなのに・・・)、楽譜集(何の為か自分でも不明・・・)。ふん!いいんだい!いらなくなったら、ネットオークションで売ってやるぅ。将来、買い手がつくには、今後、ヴォルフガング役の井上芳雄と中川晃教に売れてもらわにゃ。私の財布に財政難がきた時のためにも、頼むから、がんばってくれ〜。 

 

 

12月1日 モーツァルトあれこれ


 
明後日から、帝劇での「モーツァルト!」の公演が始まる。そして私は、今週末、帝劇まで日帰り遠征することにしてしまった。どうしても、もう1回観ずにはいられない。あの音楽が聴きたい。(ちなみにモーツァルト本人の曲は、ほとんど出てきません。)あの衣装が見たい。あの舞台が観たい。行ったら、ライブCDなんかも買っちゃうんだろうなぁ。あ〜、この不景気なご時世に私は何をやってるんだぁ〜〜。自分へのご褒美とかなんとか言って、コンボイディナーショーもあるし、ご褒美あげすぎやで・・・。
 そういえば、ずいぶん前に、宮本輝の「錦繍」を読んで、とっても感動した。その小説の中で、「モーツァルト」という木でできた喫茶店が出てきた。その店の主人のコレクションのモーツァルトのレコードが、いつもかかっているという。そこで、交響曲「ジュピター」を知り、どうしてもその曲を聴いてみたくなった私は、CDを買いに走った。それが、私がクラシックも聴くようになった、きっかけだった。そして、「モーツァルト!」の舞台は、私がミュージカルを好きになるきっかけになるかもしれない。これも縁。
 いろんなところに、感動の種が落ちていて、好きなものが増えていく。なんだか、うれしい。ただ、私は感動すると走り出す癖があるので、少々問題なんだけどね・・・(^_^;)

 

11月24日 まだまだ「モーツァルト!」


 久々に予定を特に入れなかった週末なので、あれもやろう、これもやろうと思っていたのに、土曜の朝から、ず〜っと頭痛で、食欲もゼロに等しく、なんにもできなかった。がっくり。ほんとの休息になってしまった。
 それでも、食料の買出しのついでに本屋さんへ寄り、雑誌を物色。「レプリーク」を手に取ってみると、特集が「モーツァルト!」で、舞台写真もたくさん。まだ、観劇の興奮から抜けきれない私は、早速購入。家に帰ってから、じ〜っくり眺めて、余韻に浸っていたのでした。私の見たのは、井上芳雄版ヴォルフガングなので、やっぱり井上ヴォルフの写真ばかり見る。中川晃教版は見てないから動きの想像もつかないし、身長も違うし、イメージも全く違う。評判は良いので、大阪公演が続いていたら、観に行ったかも。でも、井上ヴォルフも、もう1回観たかった。・・・やばかった。ほんとにリピーターになってたかも。とりあえず、ライブ版CDでも買って、まだまだ余韻にひたろう。

 

11月19日 「モーツァルト!」ブラボ〜!ヒュ〜ヒュ〜!・・・今日も長いぞ↓。


 今のところ、今年唯一、私が自らスタンディングオベイションをした舞台。観に行くきっかけは、勧められたからと、市村正親・松たかこ・山口祐一郎という有名どころが出るというミーハーな理由から。でも行ってみて、本当によかったです。

 モーツァルトといえば、映画「アマデウス」のせいで、テンション高すぎて甲高い声で笑っている能天気でヤバイ人ギリギリの天才というイメージだったのが、このミュージカルで一気に覆された。ヴォルフガング・モーツァルトは、明るくて破天荒だけれど、愛を求め続けた孤独な人だったんじゃないかな。ヴォルフは「このままの僕を愛して。」と父に叫び続けるけれど、厳格な父はヴォルフを理解してくれず、神童と呼ばれた幼い頃のように抱きしめてはくれない。父の愛が欲しい、でも自由に生きたい、その間で揺れ続けている。井上芳雄くんの演じるヴォルフは、そんな印象だった。ヴォルフの心の動きは、自分自身が以前に抱えていた感情と、重なる部分もあったから、私はすっかりヴォルフに入れ込んでしまった。井上くんの高音の伸びのある声もブラボーでした。
 衣装。これがよかった。ヴォルフは、ドレッド風の髪、Tシャツに穴の開いたジーンズにスニーカーが基本。これに羽織るクラシックなコートが、デニムや革のもの。井上くんは背が高いのでカッコいい。松たかこ演じるコンスタンチェは、ニットあり、デニムジャケットありで、めっちゃかわいい。一方、ヴォルフを我が物にしようと画策するコロレド大司教(山口祐一郎)は、いかにも18世紀。その違いで、自由に生きていこうとする新しい人と、古い風習などに囚われている人を、表現してたように感じた。 
 モーツァルトという人物を、ヴォルフガングと、その分身・神童アマデに分けていたのも、面白かった。ずっと作曲をしているのは子供のままのアマデ。ヴォルフとアマデが、共に生き、時には対立し、最後には寄り添って死んでいく。音楽の天才・アマデと、奔放な人間・ヴォルフガング、ふたりでひとりのモーツァルトだったということか。う〜ん、深い。
 書きたいことは、いっぱいあるけど、寝られなくなるので、もう、このへんにしとこ。

 チケットが、大阪千秋楽の前日分でよかった。これが前半あたりで見ていたら、「もうひとりの中川晃教のヴォルフガングが観たい!」とか、「井上芳雄のヴォルフガングでもう一度観たい!」とか、ぜ〜ったい考えて、リピーターになり、当日券の列に並んでいたに違いない。あ〜、危なかった。だって、チケット高いのよ。12000円だもんね。おそろしや・・・。セーフでした。この日のチケットをとってくれたKさん、ありがと〜!しかも、井上くんの大阪楽を観れて、挨拶付きのカーテンコールだし、よかったです〜。ブラボ〜!

 

11月16日 「”MAKOTO”〜ゆく年くる年Hello,X’mas〜」感想・・・長いぞ。
(ネタバレあり。今後、観に行く予定の人は、読まないで〜。)


 久しぶりのエルカンパニー公演。来月の神戸公演を待ちきれず、新宿のシアターアプルまで(笑)。途中まで笑いっぱなし、途中から泣きっぱなしの熱い舞台でした。やっぱりエルカンパニーは好きだなぁ、というのが、いちばんの感想。なんだかうまく説明できないんだけど、観ているうちに熱いものを心の中に送りこまれているような、そんな感じで、自分も熱くなってしまうんだなぁ。今井さんの舞台は、まるで熱風。
 現代に新安保条約をめぐって学生運動が再び巻き起こるかというと、かなり疑問だとは思うんだけど(石や火炎瓶ではなく、ネットとかの違う方法を使うんじゃないかなぁ・・・)、学生運動や機動隊に流され走ってしまう、そのエネルギーは、すごくわかる。国を思う純粋な気持ちは同じなのに、ちょっとした立場の違いで、対立していく友。内で闘っているうちに、気がつけば戦場になっている祖国。予備機動隊に入った、元ホストも、元テキ屋も、元コメディアンも、最初の動機はいい加減なのに、気がつけば、機関銃を持って議事堂に篭城している恐さ。
 分隊長が土下座をしてでも「学生とは闘わない」という自分の正義を貫くところから、私の左目(なぜか左目だけなのよね)は涙ポロポロ。
 ただし、龍馬の階段落ちでは泣けなかった。近藤と龍馬がどれほどの親友だったのかがよくわからず、あまり実感がないというか・・・。龍馬の人となりが、イマイチわからない。お龍に至っては、この役の存在の必要性が感じられない。近藤との愛も伝わらないんだもん。私がわからなかっただけかなぁ。
 クライマックス。篭城している予備機動隊。土方の「生きてこそ、明日の夢があるんだろ!生きてこそ!」のセリフが、胸に響いた。そこからラストシーンまでは、ず〜っと涙が止まらなかった。芝居で泣いたのは、久しぶり。Winds以来かも。最後に使われている曲も涙を誘う。確かサブタイトルが、「War is over」だったはず。コーラス部分の歌詞には、「If you want it」とあって、「あなたが望めば戦争が終わる」ってことだよね。すごく「MAKOTO」の世界とあってる。自分には何ができるだろう、と、考えさせられる舞台だった。今井さんらしい、熱い熱い舞台。
 役者さんたちも、みなさん個性的で、なかなか面白かった。宮川大ちゃん(土方役)は、輝いてたなぁ。小野寺さん(大衆演劇の役者役)と清水さん(東大生役)は、見てて安心。新地さん(テキ屋の子分役)は、存在が面白すぎ。大場さん(コメディアン役)は、以前に観た舞台「さくらのうた」のカンちゃん役でも目立ってたけど、今回も濃かった。ただ、新しい役者さん達の中には、声がこもっててセリフが聞き取りづらい人もいたので、がんばってほしいなぁ。
 12月は、神戸公演。どう変わっていくのか楽しみ!!

 

11月9日 「マクベス」


 近鉄劇場で、「マクベス」を見た。シェークスピア劇は初めてで、予備知識もなし。大竹しのぶと唐沢寿明が出るし、演出が蜷川さんだし・・・などという、とってもミーハーな理由で観に行った。なので、劇場前で勝村政信が休演との貼り紙を見て、知ってる俳優さんが減ると思うと、ちとがっかり。開演は、6時半。始まってすぐ、つらくなった。セリフが聞き取りづらいし、早口で長いから、何を言ってるのか、よくわからない。唐沢さんは顔がちっちゃいなぁとか、六平直政は迫力だなぁとか、梅津栄の門番がかわいいとか、そんなことを思うばかりで、眠くなってきた。幕間にコーヒーを飲んで、第二幕は目がランラン。大竹しのぶは、狂気の芝居が本当に上手い。でもなぁ、やっぱりマクダフ役を勝村さんで観たかった。後半では、メインな役だっただけに、すごく残念。東京公演では、評判よかったみたいなのよね。
 まぁ、いろいろ勝手なことを書いてますが、舞台美術とか音楽とかは、素晴らしいと思いましたよ。セットに鏡の壁を何枚も使用することで、それらを舞台内側に向けた時には空間をとても広く見せていたり、客席側に向けた時には客席後ろから登場するキャストを映すことで会場全体をセット化したり、シンプルなのに、とってもいいなぁと思った。
 きっと、私はシェークスピアが合わないんだろうなぁ。日常会話であり得ない言葉の数々などが、自分の中で、しっくりこないのよ。シェークスピア劇も、もう観ないかも・・・。

 

11月7日 「青の炎」


 この小説も、文庫になって、やっと読んだ。やはりブームには、かな〜り乗り遅れた感がある。貴志祐介の作品は、「黒い家」以来、文庫本は全て読んでおり、この本も待ちに待ったという感じ。読み始めてから、一気に最後まで読みました。クライマックスの取調の終盤からは、泣きとおし。殺人は確かに犯罪なんだけど、秀一の「しかたない」という気持ちも痛いくらいにわかる。秀一に感情移入せずにはいられない。「家族を守らなければ」という心があまりにストレートすぎて、若くて、優しすぎて、せつない。紀子の気持ちを思っても、やるせない。秀一を一生忘れられないだろうなぁ。犯罪の小説を読んだというよりは、青春小説を読んだ感じ。来年、映画が公開されるらしい。秀一は嵐の二宮で、紀子は松浦亜弥。アイドル映画なのかなぁ。あんまり見たくないなぁ・・・。

 

11月4日 WAHAHA本舗


 友に誘われて、WAHAHA本舗の「大福祭」を観に、大阪厚生年金会館へ行った。客層は、若者からファミリー、年配女性グループなどなど、バラエティに富んでいた。オープニングは、祭らしく歌で会場を盛り上げていた。しか〜し!その後のネタの数々、笑えないんですけど。せいぜい「フフッ」となる程度で、爆笑なんて、あり得ません。ひとつひとつのネタもサクッといけばいいのに、引っ張り過ぎ。飽きてくる。やってることも宴会芸みたいで、ショーパブとか小劇場ならいいでしょう。でも2500人の客相手に、延々と3時間近くもやるネタじゃないと思うなぁ。最後は、出演者に煽られて、観客もほぼ総立ちで(私達は当然座ってたけど)、「ほんまにおもろかったんか?!」と聞きたかったくらい。もう間違いなく、私は二度と足を運ばないな。

 

10月26日 「バトル・ロワイアル」


 最近になって、やっと「バトル・ロワイアル」を読んだ。私は文庫にならないと読まない主義(そんなたいそうなもんか?)なので、話題の本のブームには、かなり乗り遅れる。でも、文庫のほうが安いし、軽いし、いいのだ。ただひとつ難点がある。読む前に、映像化されてしまうことだ。この本も、ご多分に漏れず、既に映画化されている。映画は観ていなくても、主要キャストの話題は耳に入る。そうすると、本を読む時に、どうしてもビジュアル的には、その役者のイメージがついてしまうのが、気にいらない。本を読む時は、勝手に頭の中で人物のビジュアルや、シーンの絵を作りたいんだけどな。だったら、早く読め、ってことか。しかたないね。

 で、やはり、この小説を読んでいる間、秋也は藤原達也だった。川田は、私のお気に入りのヒーローだったんだけど、山本太郎・・・。どうも「ウルルン」の陽気な姿しか思い浮かばず、つらかった。救いは、三村の役者を知らなかったことかな。
 本の内容は、ひとことで言えば「殺し合い」なんだけど、そういう状況で、いろいろな反応する生徒がいて、いろいろな心の動きがあって、わりと面白く、先が知りたくて、ものすごい勢いで読んでしまった。この長い小説を2時間の映画にしようと思ったら、それこそ殺し合いばっかりだっただろうなぁ。心の動きとか追っかけてる暇ないだろうなぁ。観てないから、わからないけど、どうなんでしょう?
 会社の昼休み、この小説の話題から、「自分ならどうする?」という話になった。ひとりで隠れると言う人間もいれば、仲間を作ると言う人間もいた。そして、「ルールなら殺す」と言いきる人間もいた・・・。これぞ人それぞれの価値観の差というやつか。結構、この小説って、人間の深いところを突っ込んでるのかもしれないな。

 

10月24日 「おかしな二人」


 小泉今日子・小林聡美のお芝居「おかしな二人」を観に行った。始まってすぐ、主演のふたりが出る前から、ちょっと不安になった。どうやら舞台はニューヨーク、キャストは外人の設定のようだけど、どうも入りこめない。いやな予感と思っていたら、そのままの印象が、前半ず〜っと続いてしまった。おもしろい舞台だと、外人の役だとか、そんなもの気にならないんだけど、内容にのれないから、いろんなことが気にかかる。おまけに眠気まで襲ってくる始末。キョンキョンは確かにかわいいんだけど、それだけなんだな〜。この役がキョンキョンである必要性も感じられない(観客動員の点では必要だけど・・・。)ところが、後半になって、高橋克実・八嶋智人のスペイン兄弟が登場して、一気に面白くなった。このふたりは、めちゃくちゃ面白かった。ノリやテンポがいいんだな。で、スペイン兄弟が袖に引っ込んだら、また舞台がしらける。最後まで盛り上がらないままで終わった。カーテンコールも、劇場のお約束の1回のみ。面白くないんだから、観客としては1回でもしたくないくらいだったけど、役者さんの手前、そういうわけにもいかないのでしょう。スペイン兄弟の掛け合いのみを2時間通しでやってくれたほうが楽しかったかも。これは、いったい脚本が悪いのか、演出が悪いのか、そんなことは私にはわからんが、でもな〜、もうちょっとなんとかならんもんかいな。

 

10月19日 さんまコントライブ


 友達に誘われて、明石家さんまのコントライブへ行った。立見席のはずが、整理券順で並んでいたら、急遽、席がでたとのことで、最前列の端っこに座ることができた。舞台の上手奥は見づらいものの、座れるし、舞台に近いし、で言うことなし。出演は、さんまちゃんの他に、ラサール石井、松尾伴内、村上ショージ、ジミー大西、Mr.オクレ、内山信二。とにかく、めちゃくちゃ楽しかった。笑いっぱなし。中でも、ジミーちゃんの天然っぷりは、すごい。当分の間、「ギザギザハートの子守唄」を思い浮かべるだけで笑えるでしょう。(←観た人しかわからなくて、ごめんなさい。)「空から降る一億の星」のパロディも強烈でした。松尾伴内のキムタクは、スタイルのバランスだけで笑えたし、オクレさんの柴咲コウは、相当ヤバかったし、ジミーちゃんの深津絵里は、ほとんど原始人。終わった時には、3時間半が経っていた。夜の部の開演まで30分という、スレスレ状態。ともかく、めっちゃ楽しかったので、来年もあったら、また行きたいな〜!

 

10月13日 なつかしの高校


 横浜の友達と、卒業した高校周辺をブラブラした。友達は、ほんとに久しぶりだったらしく、なつかしがっていた。高校は、門のところから覗いただけだけど、ここで好きな男の子を待ってたな〜、とか思い出して、ちょっとほんわかした気分になった。私は、自分の高校がすごく好きだったし、自分の高校生活も好きだった。共学だったから、毎日のように、誰が誰を好きだとか、そういう類の話が飛び交っていて、第三者として話してることもあれば、自分が登場人物のこともあった。もちろん適当に勉強もしていたし、そんなことばっかりじゃないんだけど、楽しく思い出されるのは、そっち関係だ。全くの理屈抜きの感覚と感情だけで恋してたのは、あの高校生の頃が一番かもしれない。あの頃、好きだった人達には、ずっと会っていない。会いたいような、会いたくないような・・・。会ったらお互いにガックリくるんだろうな・・・(^_^;)

 

10月12日 またもやUSJ


 横浜から会社の研修で大阪に来ていた友達とともに、USJへ。3度めともなれば、だいたいのアトラクションの場所もわかっている。おまけに、USJが、いろいろと問題をおこしてくれたせいか、連休初日だというのに結構空いていて、春に来た時には2時間待たされたE・Tも、30分程度の待ち時間で入れた。
 ショースケジュールを見ると、このハロウィンの時期だけの期間限定アトラクション「ハムナプトラ」があるという。限定ものに弱いので並んでいると、スタッフから、注意書きを渡される。「このアトラクションは恐いので、心臓の弱い方は〜うんぬん」とか、「ミイラは、あなたに決して触れません」とか、「耐えられなくなったときは、秘密の抜け道から出てください」などと書いてある。ショーなのに、なんのこっちゃと思っていたが、中に入って納得。真っ暗なのだ。これは、おばけ屋敷以外の何者でもないやん。ミイラが壁のあちこちにジッとしてるんだけど、目があっちゃうし、もう明らかに動き出すのがわかる。わかってても、ミイラが寄ってくると、「ギャ〜!!」・・・。もう叫びっぱなし。ええカモ状態。「秘密の抜け道」なんて探してる暇ないっちゅうねん。ギャ〜ギャ〜叫んでる人間が、ミイラに「すいません、抜け道どこですか?」って聞けるわけないちゅうねん。外に出た時には、声かれてました・・・。USJさん、頼むから、お化け屋敷をショースケジュールに載せるのはやめてください・・・。間違えて入っちゃったじゃないかよぉぉぉ〜。

 

9月17日 よくわからん


 拉致疑惑の被害者の安否が確認された。なんだかなぁ・・・、どうしてるのかわからずに心配して待ち続けるのもつらいし、死亡を宣告されるのもつらい。なんとも言えない気持ち。死亡と言うのなら、どんなふうに生き、いつ、どこで、どんなふうに死んでいったのか、知りたいよ。それでも、被害者の家族は、永遠に納得はできないだろうな。つらい。
 古く時代を遡れば、日本は朝鮮から、たくさんの人を強制連行してきた。その時に残された家族も、同じ気持ちだったのかもしれないなぁと、ふと思ってしまった。勉強不足なので、その頃の時代背景とか、よくわかってないんだけれど(勉強します・・・)、家族が感じる気持ちの部分では、変わらないような気もするんだなぁ。
 思想が違う、文化が違う、宗教が違う、慣習が違う、etc.いろんな国があって、いろんな人がいるから、紛争は避けられないことなのかもしれない。でも、人間ひとりひとりの気持ちの部分では、みんな同じだと思うんだけど、違うかなぁ。

 「天体観測」最終回。クライマックスで、想い出の小屋を燃やす。タケシは、もういない。だから強くなるために、きちんとサヨナラしたい。その気持ちは、わかる。しか〜し!勝手に小屋を燃やしたらあかんて。周りの草に燃え広がったら、どうするんじゃい、消防車来るで、などと、現実的なことを片方で考えながら、もう片方で、タケシの幽霊にウルッとしたのでした。完璧、主役はタケシ(オダギリジョー)やったね。しかし、終盤に友人の死を扱うドラマとしては、かなり青臭いような気がしたんですが、どうでしょうか?

 

9月16日 休日


 連休最後の一日は、の〜んびりのん気に過ごした。毎週、週休3日だったらいいのになぁなどと、アホなことを考えつつ、エアコンの効いた部屋で、本を片付けたり、なんやかやとゴソゴソしてたら、眠気に襲われ、昼寝までしてしまった。ほんとの休日だったのでした。
 そして、「ランチの女王」最終回。これも、「別にどうでもいいや」と思いつつ、なんとなく最後まで見てしまい、最終回も、「別にどうでもいいや」という終わり方だった。ヒロインが偶然住みこむことになった家の4人兄弟が、み〜んなヒロインを好きになる、なんて、ねぇ…、アホくさ、と思いつつも、「私だったら○○がいいなぁ〜」などと思ってたりする。そんな私は、アホな視聴者ですな。まんまと引っかかってる。
 森田剛は、ビジュアルがあれなので、ものすごく役柄に制約があるけれど、なかなか演技は好き。最後の表情もよかった。しかし、なつみと「キッチンマカロニ」の兄弟の言葉だけで感動して泣いてしまうようなキャラちゃうやろ、と、脚本or演出に突っ込みたかったけどね。堤真一は、出番は少ないけど、相変わらず上手い。こういう軽い役柄は珍しいので(私が見てないだけ?)、もうちょっと見たかった。

 

9月15日 久々の今井さん


 今日は、すっごく久しぶりの“今井さんデー”なのだ。年末カウントダウン以来。今度のエルカンパニーの舞台「MAKOTO〜ゆく年くる年Hello,Xmas」の公開記者会見を兼ねた、今井雅之さんのトークショー。せっかくの神戸なので、Eさんと一緒にランチを食べてから、会場の新神戸オリエンタル劇場へ向った。今日は自由席なので、1時間近く前に行ったのに、結構並んでる。みんな気合い入ってる〜。私は、まだ今のところ盛り上がりに欠けている。舞台が始まったら、もうちょっと気持ちが盛り上がる・・はず。
 トークショーは、相変わらず今井さんが、しゃべりまくり。この後、TV番組のVTR撮りで、大好きなアグネス・チャンと神戸デートの予定らしく、今井さんは緊張のせいか、とっても落ち着かないようで、舞台の上で、一時もジッとすることなく、演壇の上に置いた時計を何度も眺めながら、しゃべり続けたのでした。話も盛り沢山で、神風への思い、愛国心について、今度の舞台の事、キャストの事、芸能界の事、etc.。真剣に聞く場面あり、爆笑する場面ありで、相変わらず飽きさせない人ですね。「みんなが無関心でいたら、いつかはわからないけど、戦争は絶対に起きます。」、この言葉が、いちばん重かった。
 11月半ば、東京で「MAKOTO」の幕が開く。神戸公演は、題名どおりのクリスマスを挟んだ1週間。秋は、他にも舞台のチケットをいろいろ取ってるんだけど、この「MAKOTO」で今年をしめくくる。今日の話を聞いて、ちょっと楽しみになってきた。

 夕ゴハンも神戸で食べてから家に帰ったら、9時35分。チャンネルを「太陽の季節」に合わせたら、英子が酸素マスクつけて死にかかってて、ビックリ。そのまま見ていたら、たつやは駅伝で優勝するし、英子は死んじゃうし、ユキは精神に異常をきたしてるし、もう、わけわから〜ん。先週まで、前触れもなかったことばっかりやん。頭が???だらけになって、番組HPで、あらすじを読んで、やっとわかった。最終回で、かばって命を落としちゃうパターンも、もう食傷気味っす。練習してない選手が、いきなり優勝するのも、人をなめてます。まるで古臭い少女マンガのようだ。グッとくる最終回って、なかなかないもんだなぁ。

 

9月7日 また本を買う


 また、文庫本を買ってしまった。出かけると必ず、駅前の本屋に足を踏み入れ、そこで気になる本を見つけると、つい手に取り、そして買ってしまう。そうやって、どんどん買ってしまうものの、通勤電車以外には、読書に時間を取らないから、自分の部屋に順番待ちの文庫本が平積みになっていく。新刊本もあれば、古本もあり。(駅前の本屋は、普通の書店だけど、古本コーナーもあるので。)がんばって読まねば。今、持っている文庫本は、たぶん300冊くらいにはなっているので、そろそろ文庫本用の本棚が欲しいところだが、その本棚を置く場所がない。「読み終われば、古本屋に売ればいいのに。」と思うかもしれないが、売ってもいいと思える本なんて、ほんの一握りだ。自分なりに吟味して買っている本なので、結構、思い出しては読み返す。全部とは言わずとも、好きな場面だけ何度も読み返したり。「錦繍」「コインロッカーベイビーズ」「ムーンライトシャドウ」などは、何度も読んだ。それぞれの本に、思い入れがあったりで、なかなか売ることもできない。ふと、300冊×文庫本単価を、頭の中で計算したら、ゾッとした・・・。
 今日買ったのは、浅田次郎の「壬生義士伝(上)」と、珍しく「水星人の運命(15年度版)」。浅田次郎は好きな作家のひとりなので、買うのは当然として、なぜかもう一冊が細木数子(笑)。本屋でパラパラ立ち読みしていたら、私は来年『達成』とかで、なんだかいい年らしいのだ。占いの本なんて買うことないのに、調子にのって買ってしまった。あ〜あ・・・

 

9月6日 「北の国から」


 21年間続いた「北の国から」シリーズが、とうとう完結するという。ここ1週間くらいの怒涛のような番宣に、ちょっと気持ちが萎える。私の中の、この番組のイメージは、そんな晴れがましい華やかな感じじゃないのよ。富良野の石の家で、静かに暮らす黒板家なのに、バラエティ番組に引っ張り出されて、ちょっと変な感じなのだ。
 前回のスペシャル「時代」では、草太兄ちゃんを死なせて、無理矢理に視聴者を泣かそうとしてる感じがして、「う〜ん・・・」と思った記憶がある。とはいえ、その制作者の思惑どおりに、草太兄ちゃんのメッセージを聞いて、大泣きしたのだけど(^_^;)。そうさ、私は、泣かせに弱いのさ。頭でわかってても、まんまと引っかかるのさ。でも、どうせなら、キャストの誰かを死なすのじゃなく、さりげなく泣かせてほしいなと、思ってしまう。だって、誰かが死んで泣くのは当たり前だもん。「北の国から」では、連続ドラマの頃の、蛍が母親の見送りには行かないけど、乗っている列車を泣きながら追いかける、あのシーンは何度見ても泣ける。断ち切れない母親への思慕に溢れる、名シーンだと思う。
 さて、今回の「遺言」、期待しないで最後まで見るとしよう。今日は前半。印象深いのは、唐十郎。この人の存在感、すごいわ。さすがだと思った。それと、今回は正吉くんが出演しないとか。なんでも彼は俳優ではなく、職人さんの親方になってるらしく、出演できないそう。子供の頃から、こずるい純と正直な正吉くんが、対照的で面白かったのに、残念。


BACK