1998年
《選択》
初めて持つ馬なので慎重に考え、“血統が気に入った馬”と“母親の名前が頭に残る馬”の2頭まで絞る。迷った結果“血統の気に入った馬”に決めてクラブへ電話。
とりあえず2頭の状態を聞くと、血統馬についてはGTにも出走できるんじゃないかと思わせるほどの説明、それに対して“母親の名前が頭に残る馬”は「元気です」の簡単なもの。いいことしか言わない血統馬に不安を感じ、なんとなく“母親の名前が頭に残る馬”に決めてしまった。
その間3分、高い買い物なのに安易な選択をしたと少し後悔はしたが、初めての馬だしGT出走なんて大それたことよりもまずは1勝してくれれば十分と思った。
《牧場》
9/10。プリンセススマイルの97と浦和メインファームで対面。
周りにいる同じ年の馬たちよりも体はいい感じ。見る前は1勝すれば十分と思っていたがこれなら2勝はできるように見えた。
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1999年
《入厩》
6/4。特に問題もなく順調に美浦・稲葉厩舎に入厩。
馬名マイネルコンバット(COMBAT英語で戦闘の意味)で登録。
《デビュー》
7/17。新潟の新馬戦。入厩してあっと言う間にデビュー。コンバットの応援のため新潟競馬場に向かう。今まで競馬場には何度も行ったが、この日は不思議な感じがした。競馬ブックや日刊スポーツでも紹介されていたのでそこそこの人気になるとは思ったがまさかの1番人気。ちなみに故・大川慶次郎氏も本命を打ってくれていた。
多少期待したが、直線で前が壁になり6着。そんなに上手くいくはずがない。こんなもんだろう。
《新潟・新馬》
7/24。新潟の新馬戦。まさか連闘で出走するとは思わなかった。メンバーを見ても特に強い馬は見当たらずチャンスと思い再び新潟競馬場に出かける。
しかし勝ち馬ゲイリーファンキーから離された2着。それでも、掲示板に載り連対を果たしたのだから前走よりも前進。
《新潟・新馬》
8/8。新潟の新馬戦。えっまた使うのという感じ。今回は7頭立てと小頭数、今度こそチャンス、3度目の新潟競馬場に向かう。
今度はマイネルトランプに先着を許しまたしても2着。この日の新潟は暑かった。
《新潟・未勝利戦》
9/4。新潟の未勝利戦。8月下旬、脚の腫れが出たので牧場に戻すと連絡があったが、腫れは治まり4度目の新潟に出走。朝4時半まで仕事をしこの夏4回目の新潟へ。朝一番の新幹線に乗るが、脚の具合が心配で車中眠ることは出来なかった。
そんな時バスで陽気なおじさんと出会う。お付きの人と奥さんに自分の馬の想いを語り、話の内容からコンバットと同じレースに出る馬主だとわかる。パドックの馬主席でも「ありがとう」と厩務員にも声を掛けとても馬が好きな人のようで、なんだかこの人の馬に勝たせてもいいような気分になった。
結果はこの人の馬が2着でコンバットは3着。脚はなんともなかったようで安心はしたが、またしても勝てない。1999年の夏は新潟で始まり新潟で終わる。そんなに競馬は甘いもんじゃなかった。
《中山・未勝利戦》
9/26。中山の未勝利戦。距離が1800mに伸びて今度こそとは思うが、新潟で何度もこんな思いをして裏切られているだけに勝てる感じはしなかった。
レースは先行する2頭が直線で止まりそうで止まらない、コンバットはジリジリ追い上げ3頭揃ったところがゴール。写真判定だったがリプレイから差しきったのは確認できた。待ちに待った初勝利。朝から祝杯で後のレースはよく覚えてない。勝つ時はこんなものなのかもしれない。
《福島・きんもくせい特別 500万下》
10/24。馬場状態が悪い福島コースで故障がおきなければという心配はあったが、相手が弱く期待は大きい。府中でもレースがあるのにここを選んできたとは勝つ意外に考えられない、もしここを勝つようなクラシックも見えてくる。しかし、レースは馬場を気にしてか外々を周ってきただけの4着。期待が大きかっただけに残念だが、故障がなかったことが唯一の救い。
京都ではGTをやっているのに、秋の福島は朝から未勝利戦ばかり。4歳未勝利馬にとってここはサバイバルレース、勝ち上がれない馬たちの先は明るくなく違う意味で競馬場は熱い。それに比べれば3歳のこの時期に勝ち上がっているコンバットはかなり恵まれている。福島は寒かった。
《東京・500万下》
11/21。府中は自分にとってのホームグランド。ここに出走してくれただけで嬉しい。レースは直線伸びそうで伸びない感じの4着。距離不足か?
《中山・ひいらぎ賞 500万下》
12/19。相手もかなり揃ったこともあるが単勝100倍は屈辱。レースは先行して直線までがんばるもそれが精一杯で9着。コンバットにこのオッズをつけた人たちの目は正しい。単勝100倍をつけられた馬が過去に出世したことはあるのか? このオッズを見る限り能力不足の烙印を押された感じで、先は明るくなくあまり期待はできない。2ケタ着順にならなかったことをよかったと思うしかない。
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2000年
《中山・ジュニアカップ OP》
1/6。格上のOPだがメンバーは前走よりも楽な感じはあるが、前走の負けからとても期待はできない。単勝100倍を越えるのも仕方ない。結果は期待を裏切ることなく9頭立てで2頭抜いてきた7着。8番人気だったから人気以上の着順をほめるしかない。
《中山・500万下》
2/27。東京のダート戦を除外されここに出走。除外されたレースを勝ったプリエミネンスは強く出てれば確実に負けていた。待望の芝の長距離で、変わり身もありえると思ったが結果は10着。遂に2ケタ着順、体が絞れないこともあるだろうがそれにしてもいいところはない。
《中山・500万下》
3/18。初ダートで変わり身をと期待したいところだが、前走2ケタ着順ではもうそんな気にはなれない。レースは上手く先行して直線でもまだがんばっている。こんな感じのレースは何走か前にも見たからバテるものと思っていた。残り1ハロンで、後続はかなり引き離され圏外、人気馬エンゲルグレーセとのマッチレース。一旦は前にでるもゴールでは差し返され2着。早い時計が出る馬場状態とはいえこのタイムは優秀。惨敗ばかりみていたので驚くしかない。
《中山・500万下》
4/9。GC『先週の結果分析』で前走のレースが評価されコンバットが番組推奨馬に推された。今回のメンバーは前走負かした馬ばかりで勝機はありそう。レースはスタートで出遅れ、そのうえ強引なレースをしたため直線では先行馬と同じ脚になって4着。納得はいかないが、力負けではないことは確かだと思えた。前走の好走はフロックではなく2勝目はすぐそば。
《福島・たけのこ賞500万下》
4/29。この時期にしては珍しい4歳ダートの特別レース。登録の段階では何頭か強いのがいたが、実際に出てきたのはホーマンギャロップとミナミノヤマトだけ。道中中段から向正面ではマクって先段に付け、直線では先頭。これは仕掛けが早いかと思ったが、後続はもう追ってこれないぐらい離す。7馬身差の圧勝。
ウイナーズサークルでコンバットを待つがなかなか帰ってこない。ゴール板を過ぎたところに馬が故障しているのを見て心配したが、コンバットは一番最後にゆっくり戻ってきた。コンバットは負けグセがついてるせいか勝ったのに写真も撮らずに早く帰ろうとしていたのが印象的だった。
《名古屋・名古屋優駿GV》
6/14。交流レースとはいえ重賞に出走できるとは思わなかった。レギュラーメンバー、アグネスデジタル、ミツワキサイレンスここまでくるとメンバーはかなり強く調子のよさでどこまでやれるかと思うが、調教では大きく遅れそれほど期待はできない。レースは福島の時と同じ中段からマクって直線ではアグネスデジタルとのマッチレース。一旦は引き離されるが、直線では差し返す根性を見せて2着。調教で大きく遅れはしたが最後まであきらめないことを教えたのがこの結果につながったかもしれない。調教は時計だけではわからないということを思い知らされる。
《大井・ジャパンダートダービーGT》
前走後は休ませると言ってたが、好調からか大井のGTに出走。登録の時点では補欠で出走できない場合は福島の準OPに出走と聞いていたが、繰り上がりで出走にこぎつけた。距離延長はプラスとしても時計のかかる大井のダートは未知数。今回も前走と同じくらい強敵相手が揃ったのだから結果はどうあれGTに出走できただけで十分。
レースは向正面で中団につけているような実況があったが、ナイター競馬ということと周りにいる馬たちが大きいことでコンバットがどこにいるのよくかわからない。3角で先行した中央馬たちが脱落していくのはわかったが、ここでもどこにいるのかわからず、後方でもがいているものだと思った。4角で1頭いい脚で大外を周ってくる馬を確認した。よくみるとこれがコンバットだった。掲示板はありそうな感じだったがそれでもラスト1ハロンでは逃げ馬とはまだ差があり勝つまではと思った。コンバットはグイグイ伸び逃げるイエローパワーと内外離れて同入でゴール。リプレイでは差しきったようにも見えたが内外離れているのでどっちが勝ったかわからない。再びゴール板前をアップにしたスローを見ると差しきっているのを確認。まさかのGT勝ちだった。
勝てるとは思っていなかったので感動はなく呆然と立ってるだけ。ウイナーズサークルに行くが人だかりで遠くからコンバットを見るのがやっと。落ち着くためビールを飲むが、興奮しているためか戻しそうになる。半年前の絶望的な状態が嘘みたいだ、この夜はいい夢をみたとしか思えない。
後日、祝勝会に出席。競馬に詳しいおじさんと出会う。このおじさんと“運”の話で盛り上がる。初めて持った馬がGTを勝つ運の強い人は結構いるらしい。「補欠から繰り上がるんだから馬の運が強かったんですよ」と話すとおじさんは「そりゃそうだよ、この馬の名前にンが入ってるからさ」と笑いながら言う。おじさんの名札には吉川良と書いてあった。今年の馬事文化大賞を受賞した人だ。受賞作はもちろん、毎週日刊競馬に連載しているコラムも読んでいたのでなんとなく知ってるような気はしたが、まさかこんなところで会うとは思わなかった。
《盛岡・ダービーグランプリGT》
11/3。一度使ってからと思ってたから3ヵ月半の休養明けでいきなりのGT出走は意外だった。とはいえ前走の勝利でクラシフィケーションの4歳ダート部門1位、無様な競馬になるはずがない。しかし、結果は想像を絶する惨敗、後方から見せ場なく12着。休み明けが堪えて走れなかったとしか思えない。晩秋の盛岡は寒かった。
《東京・ジャパンカップダートGT》
11/25。新設された日本初のダート国際レースに出走。レースは前走同様後方から見せ場なく13着。この相手ではしかたない、出走できただけで光栄。何度も聞いてるはずなのにこの日のGTファンファーレは格別だった。コンバットには力をつけてもらってもう一回このファンファーレを聞きたい。
《大井・東京大賞典GT》
12/29。今年最後の大一番。この2走の惨敗、そのうえ体は絞れていない状態から期待薄。結果は16頭立ての16着。初のビリ。でも、4角ではマクって一度は先団に行けたのだから見せ場は十分あった。大井のダートは合っているのかもしれない。これは明るい材料。来年の目標は帝王賞
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2001年
《京都・平安ステークスGV》
1/21。川崎記念に出走するものだと思っていたのでこの出走は意外。相手が楽なのと輸送で絞れることを考えてここに出走してきた感じがある。レースは先行したが直線でバテ14着。相手云々よりは調子がすべて。馬体重が絞れないこともあるがコンバットはこの時期まったく走らない。負けたことよりも、雪のせいでコンバットのレースを初めて現場で見ることが出来なかったことが悔しい。
《船橋・ダイオライト記念GU》
3/14。この日はコンバットの誕生日。いつになくパドックでの気合のりが早く毛づやもいい。間隔をあけたことで体調面は間違いなく良化し覇気が戻ったように見えた。ただ、肝心の馬体は絞れず心配はこれだけ。レースは道中中団につけ2周目のバックストレッチから先団に進出。直線でも手ごたえはあった感じだがそこから伸びず7着。レース内容は悪くなかったように思うが、最後のひと伸びがないのは馬体が重いためだろう。暖かくなって460キロ台まで絞れればもう少しやれるはず。次走ローテで考えればアンタレスSあたりだが、連闘で絞れるようならマーチSもいいかもしれない。また今日の走りから船橋コースとの相性は悪くなく、コンバットの兄弟を考えればマイルのかしわ記念は案外合っているような気はする。どちらにしても帝王賞までに結果が欲しい。
《笠松・オグリキャップ記念GU》
4/30。気候もよくなり使われつつコンバットもよくなっていると期待をしながら笠松へ。馬体重を聞いてビックリ!たった2キロしか減っていない。ただ状態はよさそうで、パドックでも前の馬から離されるぐらいのんびり歩くいい頃の仕草を見せる。
レースは内枠の馬が行った行ったの状態で決着。なんとなくスタートで決まる競艇のようなレース。コンバットは後方のまま見せ場なく7着。期待はずれの結果だった。1周目向正面で掛かる仕草を見せた時鞍上は無理に押さえるようなところがありあそこでもし行かせていたら同じ負けでも納得もできただろう。馬場が合わなかったにせよ今日の惨敗はガッカリさせられた。絞れればもう少し走れるのだろうが、現状を見る限り長いトンネルに入ってしまった感じがする。若い馬だけにきっかけさえつかめれば復活はありえるが…。
《東京・ブリリアントステークス OP》
6/9。相手が楽になったとはいえここ数戦の惨敗ではとても強気にはなれなかった。しかし馬体は絞れていたことはよく、前走よりもよくなっているのはたしか。レースは道中後方から進み直線では先団に取りつき一瞬伸びるのかと思わせたが、そこから伸びず5着。タイムが速いこともあるが、それ以上に上がりが速すぎこの馬には不向きなレース。2走前の船橋のレースを見ているようで、距離はもう少し短い方がいいのかもしれない。
夏に調子を上げる馬で次走ローカルのダートOPハンデ戦なら十分戦える感じはあり、次に繋がるレースであったと思う。
この1年惨敗続きだったが、久々に掲示板に載ってくれたことは嬉しかった。
《阪神・灘ステークス OP》
7/1。今回は家で応援。前走体が絞れたことで今回はある程度期待はしていたが…。後方から見せ場なく8着。ジョッキーのミスはなかったが、どうもコンバットは大西でないと見せ場が作れない。この時期に調子を上げる馬なのに放牧に出すのはもったいない気もするが、現状を考えれば立て直しはしかたない。
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2002年
《阪神・仁川ステークス OP》
3/3。8ヶ月ぶりの出走。+22キロはさすがに太い。ここを使わなければハンデ戦のマーチSに出走できず、内容はどうあれ出走してきただけで意味はあったと思う。直線一旦はインをついてもう何頭か抜けそうな感じはあったが、最後は毎度の事ながら伸びきれず。それにしても単勝が300倍以上もついていたことには驚き、次走は100倍程度になれば…。
《中山・マーチステークスGV》
3/24。プラス体重は誤算、ただパドックでの雰囲気は悪くなく、前の馬においていかれることもなかったのだから一度叩かれた良化はありそう。レースはいつもより前に行けられたが4角でピッチが上がった時についていけず最下位。着順は悪かったもののレース振りは良化。ただ太目が絞れないとどうしよもない。タイムも速かった。
《東京・障害未勝利》
5/11。初障害に加え前日の雨で馬場はあまりよくなく心配。体重はまたまたプラスも馬体は悪く見えなかった、むしろ気合はここ2戦よりよく見える。
レースが始まるとすぐに痛恨の落馬。ついてないとしか言いようがない。幸いなことにケガはなくカラ馬のままコースを回ってきた。レースは審議になりコンバットの進路を妨害した馬は失格。
障害に適性があるのかはわからないが、次走も障害を使ってもらいたい。
《東京・障害未勝利》
5/25。多少馬体は絞れていたが、気配はイマイチ、落馬の影響はないと思うがパドックの周回で止まるなどよくは見せない。
スタート悪く後方からのレース、障害は特に上手いとも思えないが無難にこなしていた。前が飛ばす展開で後方待機、ジョッキーが慎重にジャンプさせているのが見ている方にも伝わってくる。直線でもまだ後方、平地の脚に期待したが一瞬だけいい脚を使って最後は脚色同じで5着。
今回は無事完走しただけだがこれで十分。障害に少し慣れればもう少しやれそうだし、馬体もまだ良化の余地はある。
《福島・障害未勝利》
6/15。メンバーは前走に比べると弱化、コンバット自身も前走を使われたことで良化は見込める。福島の小回りコースと直線の芝がどうかだけだ。
ここ2戦より飛越は上手く、観ていても安心、平地の脚も他馬とは違う。直線ではセーフティリードでゴール。
相手が相手だけに強気なことはいえないが、これならOP馬相手でも面白い感じはした。
《福島・福島ジャンプステークス OP》
7/6。OPといっても頭打ちの馬も多く、今のコンバットの調子を考えると昇級緒戦でもソコソコやれそうな感じはした。
レースはスピードを活かして先行策。最終障害までは勝ち馬と一騎打ちだったが、そこから遅れ2着。直線で失速したところを見ると距離不安を残したが昇級戦でこの内容なら次も楽しみだ。
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