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そこで大事なことは「平熱37度」です。
人間が生命活動を維持するために重要な酵素は、37度で最も活性化するといわれています。また、ほとんどの病原菌が37度の体温では死滅することも分かっているのです。
ところが、最近では平熱が36度を下回る低体温の人が非常に多くなりました。
これは数字を見れば一目瞭然で、1957年の統計で36.89度だった
日本人の平均体温は、いま36.20度。半世紀で約0.7度も下がっているのですね。
体温が1度下がると体の免疫力は三割低下するといわれていますから、0.7度という数字は決して小さくはありません。
◆病気と体温が密接な関係にあるというのは、初めて知りました。
がん細胞は低温を好む性質があって、特に活発に増えるのが35度前後、逆に42度以上の熱で死滅することが明らかになってきています。
熱を利用して、がんを退治するのが温熱療法であり、当院で導入しているマイクロウェーブがん治療もその一つです。
また、体温が下がるっていうのは簡単に言えば、血液がドロドロの状態になる、血流が悪くなるということです。
心臓の血流が悪くなると心筋梗塞になるでしょう。それが頭の場合だと脳梗塞になる。あるいは、肩こりだって血液が鬱血して起こりますから、がんだけに限らず、すべての疾病に関係しているのです。
◆◆ご興味のある方は、本誌をお読み下さい・・・。 ※『致知』2015年12月号 特集「人間という奇跡を生きる」より