臨床に使用する「はり」

伝統的な鍼治療の臨床には古来より九鍼が応用されていた。
「霊枢」の九鍼十二原篇に古方の九鍼が書かれている。九鍼とは、1.ざん鍼 2.員鍼 3.てい鍼 4.鋒鍼 5.ハ鍼 6.員利鍼 7.毫鍼 8.長鍼 9.大鍼となっている。
員鍼は円鍼であり鋒鍼は三稜鍼と同じであろう。ハ鍼は三稜鍼の一部である。

豪鍼(ごうしん)

接触鍼・刺入鍼・置鍼として使用する。
極々細い鍼であり、材質は銀とステンレスその他がある。

本治法と言う基本的治療に応用する中心的な鍼である。
経穴を対象として気血の調整に使用する。

チタンのてい鍼

福島独自のてい鍼であり、接触鍼や空中鍼として使用する。
本治法と言う基本的治療に応用する中心的な鍼である。

経穴を対象とし、特に気の調整により生命力強化を目的とした要の鍼である。

金・銀・銅のてい鍼

自家製のてい鍼であり、接触鍼や空中鍼として使用する。

本治法と言う基本的治療に応用する補助的な鍼である。
気の調整を目的とした生命力強化の要の鍼でもある。

円鍼(えんしん)

福島独自の鍼であり、分間を揩摩する鍼として使用する。
経絡や皮膚全体を対象として気の調整に応用する。

 

板鍼(銀)

福島独自の鍼であり、分間を揩摩する鍼として使用する。
経絡や皮膚全体を対象として気の調整に応用する。

 

自在鍼(カーボン)

福島独自の鍼であり、分間を揩摩する鍼として使用する。
経絡や皮膚全体を対象として気の調整に応用する。

 

ヘラ鍼

面を対象として使用する強い刺激鍼。特に頭部や背部に応用する。
急慢性の風邪治療にも応用できる。

 

三稜鍼(さんりょうしん)

点状瀉血用と刺絡用の三稜鍼がある。

特にお血に対する治療に応用する。効果が顕著である。

 

皮内鍼(ひないしん)

筋肉と平行に皮内に1ミリぐらい水平に添付するはりである。
こりや痛みなどに応用する。また気血の調整や健康法・体質改善などにも応用する。

材質は金・銀・ステンレス等あるが、当院ではステンレス製を主として使用する。

 

円皮鍼(えんぴしん)

皮内に垂直に添付する鍼である。

材質はステンレスであり、鍼の長さは種々あるが当院では0.6ミリを使用する。
主としてこりや痛みなどに応用する。また気血の調整や健康法・体質改善などにも応用ができる。臨床効果が顕著なはりである。

 

マグレイン

直径1ミリぐらいの金属粒であり、わずかに磁気を含んでいる。

臨床効果は広範囲であり主としてこりや痛みなどに応用する。また気血の調整や健康法・体質改善などにも応用ができる。