<資料> ノロウイルス感染症について

◆ノロウイルス感染症の特徴
ノロウイルスは、カキ等の二枚貝の生食による食中毒がよく知られていますが、 わずかなウイルスが口の中に入るだけでも感染する為、ヒトからヒトへの感染力も非常に強いウイルスです。   
乳児期から成人まで幅広く感染する。嘔気、嘔吐、下痢が主症状で、一般に症状は軽症です。
ただし、老人や免疫力の低下した乳児では重症化して死亡することもある。

◆感染経路
経口感染が基本です。
@生あるいは十分に加熱しないで食べた場合
A二次的に汚染された食品を食べた場合
B患者の吐物、便などから直接感染するヒト‐ヒト間の感染

感染の主症状
潜伏期間は24から48時間。主症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛で発熱は軽度です。 これらの症状が1日から2日続いた後に治癒し後遺症はない。

◆治療
現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス剤はないとされている。
脱水症を防ぐため、市販のイオン飲料等で水分を補給する必要がある。
基本的には、下痢止の薬は使用しない事。

◆予防
@日頃からせっけんを使っての手洗が大切です。
A食品は加熱により感染性をなくすことができる。

◆二次感染予防の汚物処理方法
@使い捨ての手袋とマスクを着用する。
A便や嘔吐物はペーパータオル等で取り除き、ビニール袋に入れる。
B残った便や嘔吐物はペーパータオルをかぶせ、50倍から100倍に薄めた市販の塩素系漂白剤を十分浸るように注ぎ、汚染場所を広げないようにする。 
C便や嘔吐物を乾燥させないことが重要。

愛媛県立衛生環境研究所・愛媛県感染症情報センター
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ノロウイルスの電子顕微鏡写真