5.玄米食はいいと聞きますが、その良さについて

生きている"玄米は栄養の宝庫

化学物質を排出する働きも

 本来、お米とはモミ殻を外した状態の玄米を言います。胚芽や表皮を取り除き胚乳だけに精白したものが白米です。精白することでビタミン、ミネラル、繊維などが欠けることから、いわばお米の「粕」ともいえます。

 現代の日本人の主食は、ほとんどが精白米です。精白米は、確かに見た目にきれいで、舌ざわりがよく消化もよいという利点がありますが、死病と言われた脚気を生んだことからも、栄養価の面では玄米と比較になりません。玄米はよく噛む習慣をつけると唾液の分泌が活発になり、消化酵素も増えますので、白米との消化吸収率の差も問題にすることはありません。玄米に含まれている成分は、単に成分表に書き出されたものだけではなく、まだまだ未知のビタミンやミネラルを含んでいます。

 また食物繊維やフィチン酸は、食品添加物や農薬などの化学物質を体外に排出する働きを持っています。さらに良質の蛋白質や脂肪も含まれています。玄米はまさに栄養の宝庫なのです。

 私たち日本人の主食である米は、ビタミン・ミネラル、食物繊維の多い精白度の少ないものが望ましいのです。

 玄米と白米の栄養素を百グラム中の含有量で比較してみると、ビタミンEは白米の約10倍、ビタミンB1 は約4倍、ビタミンB2 や繊維は2〜3倍、カルシウムは1・7倍などと比べようがないほどです。また「玄米には欠けた栄養素がない」と言われるほど、理想的な 主食なのです。