不妊症の分類
排卵障害
1.高プロラクチン血症
乳汁を分泌する作用のあるホルモンをプロラクチンと言い、乳汁期間はプロラクチンの血中濃度が上がり、排卵を抑制したりします。乳汁期間を過ぎてもプロラクチンが多く分泌されていることを言います。
2.多のう胞性卵巣症候群
卵巣周辺に多くののう胞が付着しています。卵胞が大きくなるにしたがい排卵しなくなります。
3.脳下垂体
脳下垂体の機能が低下していると、ホルモン分泌が低下し卵胞の成長に影響を与えて無排卵になります。
4.視床下部のストレス
視床下部の司令で排卵を誘発します。しかし、過度のストレスにより卵子がうまく育たないことがあります。その為生理周期が乱れたりします。
着床障害
1.黄体機能不全
プロゲステロンというホルモンがあります。子宮内膜を妊娠しやすい状態にするホルモンです。黄体機能不全が原因で、子宮内膜が厚くならず受精卵が着床しづらくなります。
2.子宮内膜症
子宮内にある粘膜が、子宮外に発生し癒着すること言います。
本来は子宮内膜の剥離により月経がきます。しかし、子宮外にあることから体外に排出されず、発症部位に炎症、癒着を起こし着床を妨げます。
3.子宮奇形
子宮が胎児形成期にうまく作られなかった時に起こります。
子宮の変形により、子宮内部が狭くなり受精卵が着床しにくくなります。
4.子宮筋腫
良性であれば妊娠できます。しかし、本来あるべきものでないのにあるので子宮に負担をかけたりする場合があります。
5.子宮内膜炎
大腸菌、淋病などの病原菌が子宮に入ってしまい、子宮内膜に炎症が起こることを言います。受精卵の着床が妨げられるので不妊の原因と考えられています。
卵管障害
1.クラミジア感染症
クラミジア感染が卵管以外の所まで及び、卵管周囲まで炎症が広がり癒着します。卵管の運動が阻害され妊娠しにくくなります。
2.卵管癒着型
卵管に粘液栓ができて、卵管の通りが悪くなり起こります。
3.卵管閉鎖型
卵管が2本とも閉鎖している場合。