知熱灸と小灸の仕方と注意事項

知熱灸について

■注意
○熱くなってきたら我慢しないで、取り除いてください。我慢しているとヤケドをしてしまいます。
○初めて知熱灸をする際や、久しぶりに知熱灸をする時は必ず少なめに始めてください。
○知熱灸をするのは、1日1度を原則としてください。1か所に知熱灸をする回数は、通常1〜3回です。
○知熱灸をしすぎると、体がだるくなること(灸あたり)があります。その際は安静にしておやすみください。再び知熱灸を始める時は必ず少なめに始めてください。
○食事・入浴の前後1時間は知熱灸をしないでください。
○ヤケドをしてしまった時はすぐに手当てをし、治るまで知熱灸を中止してください。

■知熱灸の仕方
(1)もぐさを指先ほどの大きさの円錐状に作り、治療点に置き点火します。
(2)熱さを感じたら、もぐさが燃焼していない部分(底面近く)を、手指かピンセットではさむようにして、ただちに取り除きます。
○使用するもぐさは、知熱灸用のもの、またはそれ以上の等級のものにしてください。下級品ですと、熱量も多い上ネバリが少なく、形がくずれ、ヤケドをしてしまうおそれがあります。
○もぐさを取り除く際は、力を入れすぎてもぐさをつぶし、火を散らすことのないように十分に気をつけてください。

小灸について

■注意
○初めてお灸をする際や、久しぶりにする時は必ず少なめに始めてください。
○お灸をするのは、1日1度を原則としてください。1か所にお灸をする回数は、通常半米粒大で3〜5回です。
○同じ箇所に数回お灸をする時は、正しく同一の箇所にして、ヤケドを広げないように気をつけてください。
○お灸をしすぎると、体がだるくなること(灸あたり)があります。その際は安静にしておやすみください。再びお灸を始める時は必ず少なめに始めてください。
○熱のある時はお灸をしないでください。
○食事・入浴の前後1時間はお灸をしないでください。
○ヤケドのアトは、かいたりこすったりしないで、清潔を保ってください。
○ヤケドで水疱ができたり、化膿した時は治るまでお灸を中止してください。

■小灸の仕方
(1)大豆大のもぐさを左の親指と人差し指の間にはさみ、かるくひねり、先端を細い軟らかめの円錐状(半米粒大)に作ります。
(2)右手の親指と人差し指で先端をちぎり、わずかに湿らせた治療点にたてます。
(3)よく灰をはらった線香の火を、少し回転させながら、もぐさの頂点にふれるかどうかほどに近づけ点火させます。線香を少し回転させるのは、線香にもぐさがついてきてしまうことを防ぐためです。
○もぐさの大きさは米粒大を限度としてください。
○もぐさは強くひねりすぎないように気をつけてください。ひねりすぎますと硬くなり、熱感が強くなります。
○お灸をしたあとにできる灰はかるく押しつぶして、その上に新しいもぐさを置いて続けてください。
○お灸の熱さが特に強く感じられる時は、もぐさを小さくするか、熱くなる直前に、親指と人差し指でお灸の周囲をやや強く圧迫すると、熱さを和らげることができます。