2002.05.19 建 孝三ギターリサイタル
昨年に続いて建孝三さんのリサイタルを聴けたが、いろいろ興味深かった。
まず場所。近江楽堂は初台のオペラシティにある小ホールだが、内部は教会の聖堂の様な雰囲気で、残響がすごい。演奏途中の本人の話にもあったが、弾く場所の位置によっても全然違うのだという。選曲としても朗読と一緒に行う「智恵子抄」。以前郡山の渡辺隆さんのコンサートで聴いたことがあった。この曲は建氏の委嘱で作られており、初演以来久々の演奏とのことであった。

今回の昨年のプログラムとは替わって、親しみ深い曲ばかりで氏としても手の内に入った曲が多く、前半はリラックスして聴けた。イ短調組曲は譜面を見ながらの演奏だったが、別の曲にしてもよかったのではないか。
智恵子抄は朗読の小林氏の声がすばらしい。かなりお年の様だが、せりふの様な朗読は声にはりがあり、お年を感じさせないものだった。この曲はどちらかというとBGM的な要素が強く、ラジオドラマでも聴いている様な感じであった。


                                           2002.8.10
バリオス     大聖堂
トローバ     ソナチネ
アルベニス   朱色の塔
          セヴィーリャ

         (休憩)

ポンセ      組曲イ短調
宗像和      智恵子抄〜ギターと朗読のための