ナムディン日本語日本文化学院トップ

鹿児島大学学生との交流2009年9月

ナムディンの地域の歴史と文化の紹介後 みんなで一曲 その後に喫茶店に流れるとこを写真


日本の大学生と語り、日本の学生はベトナム語を少し習う ナムディンの学生がつくったおにぎり
 ナムデヒンの学生、薩摩汁もつくってくれました。

 日本の学生、授業に参加して発音練習

学生のふるさとイエンクエン村で稲刈りを日本の学生行う。日本でもこんなことやったことないと。


午前中にニンビンから去り、ナムディンに戻ってきて、ベトナムの経済成長に伴う人々の意識の変化などがナムデインの日本語日本 文化文化学院の学生と話題になりました。
 この日は、昭和電工ベトナムの社長さんが、偶然に、ニンビンの寺参りの帰りにナムディン日本語・日本文化学院に訪れ、ベトナムの人々の意識の現状について話題になりました。日本の経営者のモラルについて、とくに環境に配慮していること、うそをつかないこと、ひとをだまさないこと、技術を向上させ、常に勉強して、正しい経済活動の大切さをなどを学生たちのまえで話をしていました。鹿児島大の学生たちは折り紙などで折り鶴などを教えていました。
 夕食はナムディン日本語文化学院のスタッフと鹿児島大学の学生たちは楽しく語りあいました。 


ナムディンの寺院・廟、教会 キリスト教と仏教、神社が地域のなかで融合


学生たちと鹿児島とベトナムの協働の夢を語る

持続可能な地域自立発展―先進国と発展途上国の共生・協働-―ベトナムを事例に

ハノイやホーチミンは外資によって急成長しています。大都市と地域の経済格差の拡大は大きなものです。農村の経済をどのように発展させていくのか。これは大きな課題です。農林漁業の発展としての加工生産と特産物化をつくりだす必要があります。。ベトナム北部の紅河デルタのナムディンの海岸では、ハマグリの稚貝をとってきての養殖基地をはじめているのです。
 お菓子の技術開発や豆腐の技術開発など農産物を加工して付加価値を高めて、自然循環させていく地域産業の育成はできないか。ベトナム航空には蓮の花のマークが大きくつけられています。蓮の花は、ベトナムのイメージを高めていく貴重な財産です。ベトナム北部には、餅の蓮の花の実がつくられています。これから、おいしいお菓子ができないかと。ベトナムには、新しい目が数多く生まれていく可能性があります。
 漢方工場など山岳民族の農民と連携してナムディン省の農村中核都市で200名ほどの工場をたちあげています。ベトナム国内むけの生産工場です。鹿児島の中小企業の技術や農産物加工の技術、自然循環的農業技術によるベトナム支援ができないものか。鹿児島県とベトナム農村地域の自立発展のための協働支援の課題として県民運動をして鹿児島を元気な東アジアの協働・共生の中核都市にできないものかと夢をふくらませます。
 これは、鹿児島の役割を国際的視野から見直していけるよい機会です。ベトナムでの伝統的農村文化の見直し運動と経済発展、紅河デルタ地域の村落構造と伝統的文化はすばらしい。多様な価値の寛容性による創造的な工夫が可能です。日本も神仏混合の伝統文化があります。ベトナムは3教として、道教、仏教、儒教で科挙試験を伝統的にしてきました。また、カソリック教徒も16世紀から普及して、これと共存しています。伝統的な集落は、壁に囲まれ、自然との戦いによっての循環的な農業をしてきました。紅河は、山間から一挙に平野に流れ急流で洪水の多い川になります。この自然条件のなかで、農民たちは、寛容性のある共同体社会をつくりあげてきのです。共同体が強いなかでの持続可能な地域自立発展の経済にとりくむ可能性の高さがベトナム北部の農村にあるのです。

(2)伝統的な農村生活文化の現代的見直しによる地域自立発展を鹿児島から

 農業は、常に自然循環性を必然的に考えました。その考えがなければ農業の再生産はなりたたないのです。農業生産は、自然に対する挑戦です。ときには、自然破壊をもたらしたこともありました。人間の自然開発に対する厳しいコントールは、農村生活の自然信仰と結びついて、自然循環保全の意識を世代間に継承してきました。
 農業は、人間の自然に働きかける直接の労働です。その労働は、太陽と水、気温、土と肥料など自然の恵みとして、人間だけの努力の成果として意識されるものではないのです。収穫の感謝は、自然の神に対するお礼の祭りとして盛大に行われます。豊作祈願、無病息災の祈願、災難除けの祈祷、雨乞いは、自然に対する人びとの心からの願いです。
 感謝は自然に対する大切な心の支えです。人間と自然との共生的関係が人間自身も自然の生態系のひとつとして人間的労働が行われていたのです。人間のみが労働によって、自然生態系を崩していく生き物であるということから厳しい掟が人間自身に課せられたのです。
 山は,人間の生活にとっての不可欠な水の恵みを与えてくれました。木の実,山芋,薬草,堆肥・肥料等のさまざまな幸を人間に与えてくれました。また,人間の精神的な面の充実や健康をあたえてくれました。人間の心に、自然はすがすがしい風と緑をよびおこしました。生きる活力をひきだしてくれたました。 人間は自然の偉大性を日常生活で認識してきたのです。
 このことは,習俗文化では当然の営みであったのです。古来より,人間は,森の神,山の神,風の神,太陽の神等、自然を神として,仰ぎ,ときには自然災害などによる恐怖の対象としてきたのです。
 大量生産、大量消費の農業生産から顔のみえる安心・安全の自然にやさしい農業と農村生活の再創造は大切です。エコツーリズムやグリーンツーリズムの発想の展開による地域興しもおもしろい。エコ産業の積極的な創出は、これからの仕事です。住宅のソーラー発電、地域循環的バイオエネルギー、風力発電、地熱発電などのクリーンエネルギーの創出は、それを可能にします。環境にやさしい住宅開発は、大きな産業になり、新たな挑戦です。
 地元の野にあった月桃を生産しての新たな産業づくりもそのひとつです。火に強い和紙づくりなどが可能になり、和紙によって、部屋の湿度を自然の力で調節する機能をもちます。
 昔から薩摩にあった香を現代に癒しの香りとして工夫しての産業づくりもおもしろい。現代は、多様なお香のかおりが求められている時代です。鹿児島の地域の資源を大いに生かして経済発展をして、ベトナムなどの東南アジアとの共生・協働ができなにものかと学生と共に考えるこの頃です。ナムディンの学生たちが、日本の文化を学び、また、日本の鹿児島大学の学生がベトナム農村から学び、新たな持続可能な社会づくりに貢献できるできる人材が数多く生まれることを期待する日々です。