三重紀行2001年11月

  平成13年11月23日から25日までの3日間、三重を訪れました。目的は、伊勢神宮で行われた「新嘗祭」を
 訪れることでしたが、今回は、東海道53次のひとつである関宿と津にある寺内町の形式を残す高田専修寺も
 訪れることができました。

 平成13年11月23日  伊勢神宮

    


  まずは、外宮への参拝です。 伊勢神宮は先に外宮に参拝した後、内宮に参拝することになっているので、
 私もそれにならうことにしています。 左は手水舎から見た第一の鳥居です。右は正宮正面です。鳥居のある
 板垣から中は写真撮影禁止です。 回りの広葉樹は色づいて来ていますが、正宮の周りは常緑樹である杉が
 多いためあまり秋が深まった感じはしませんでした。


    


  正宮に参拝した後、別宮である多賀宮に向かう途中にある石造物です。 左は「三石」です。遷宮の際の川原
 祓所となっているそうですが、別な話ではエネルギー集積装置とも言われており、この3個の石の中心からでる
 波動エネルギーが外宮を守っているとの話もあります。右は「亀石」です。石橋となっています。何でも外宮そば
 の高倉山にある古墳の天井石では、との説もあるそうです。

            

  正宮から多賀宮に至る参道です。光が差し込んでいたので、思わず写真に収めてしまいました。 
 また右側の写真は「地蔵石」です。 たまにお賽銭が置かれてあることもありますが、ほとんどの方は気がつかな
 いでしょう。 多賀宮に至る道にありますので、皆さん探して見てくださいね。


    

  左は多賀宮、外宮第一位の別宮です。祭神は豊受大御神荒御魂です。 右は多賀宮を下る階段の正面にある
 土宮です。宮域の地主神であり、宮川の氾濫を治める堤防守護の神として尊ばれています。こちらも外宮の別宮
 です。祭神は大土御祖神です。
   

   

  左は風宮です。蒙古襲来の時に神風を吹かせたことで、別宮に昇格しました。祭神は級長津彦命(しなつひこ
 のみこと)と級長戸辺命(しなとべのみこと)です。 右は神楽殿のある授与所です。平成9年の台風で被害を受
 けたため、平成13年1月に立て替えられたものです。

   

 

   

  さて、外宮を後にして内宮に向かうことといたしましょう。普通は外宮から内宮までは、バスを使えば15分程で
 到着するのですが、今回は旧参道である古市を通って内宮にいたることにいたしました。
 ここは長峯神社です。祭神は天鈿女命(あめのうずめのみこと)の他8柱の神様が祭られています。芸事の神様
 であっただけに、遊郭があった当時は芸事を行う女性達が数多く通ったのではないかと思います

   

  ここは旅館朝吉です。傾斜の激しい土地にあわせて懸造りという建て方です。正式な玄関は街道に向いた4階
 にありますが、右手の階段を下りると3階にも2階にも入り口があります。約300年前の木造で、唯一昔の古市
 の姿をとどめているといわれます。

   

  外宮から1時間ちょっとで内宮に到着。宇治橋を撮影するのを忘れてしまいましたが、五十鈴川の紅葉は素敵
 でした。川には鯉が泳いでいます。
 

   

  ちょっと正宮にお参りする前に、「風日祈宮」にまずお参りしました。 左は「風日祈宮」にいたる風日祈宮橋で
 す。 昔は僧尼はこの橋の向こうからしか正宮に参拝できなかったということです。伊勢を訪れた西行法師もこ
 こから参拝したのでしょう。

     何ごとのおはしますかは知らねども、かたじけなさに涙こぼるる

 風日祈宮は内宮の別宮で、祭神は外宮の風宮と同じです。毎年5月14日と8月14日に風日祈宮祭が行われ
 ます。

   


   

   いよいよ新嘗祭の始まりです。正宮へ向かう祭主、神職および勅使の行列です。40名ほどの行列でした。


   

   新嘗祭の行列が正宮内に入り終わるまで、正宮には近づけません。 これは行列が全て正宮内に入り
 終わった後の参拝の人並みです。もう正月並の混雑で人並みが少なくなるまで待とうかとも思いましたが、5分
 経っても数が減る様子が無いので、人並みに飛び込みました。それが右の写真で人の頭越しに撮影しています。
 中に入って20分ほど新嘗祭の様子を見ていました。ただし内側は外宮同様撮影禁止のため写真はありません。
 厳粛な感じがして良かったです。ただし参拝客の方がうるさかったです。一番いいのは2月11日の祈年祭がいい
 でしょう。年によっては雪が降ってなんともいえません。でも神職の方たちは大変です。石壷といわれるところに
 ゴザを引いて座っているだけですので、痛いし寒いでしょうね。


   

   

   内宮別宮第一位の荒祭宮に向かいましょう。荒祭宮は正宮の後ろ側になりますので、正宮から参道を戻り
 古殿地を回りこむようにして向います。 左はその途中にある御稲御倉です。神宮神田から収穫した稲が納め
 られ、祭りに際して大御饌に用いられます。祭神は御稲御倉神です。正宮本殿のミニチュア版となっています。
 右は外幣殿です。

        

   

   左は内宮正宮を後ろから見たものです。 右の建物が本殿で、左の建物が西宝殿です。
 右の写真は古殿地を写したもので、「心の御柱」を覆う建物です。この柱の真上に本殿のご神体がくるそうです。
 古代の神籬(ひもろぎ)つまり神の依り代と考えてよいでしょう。

   

   左は荒祭宮にいたる階段にある「踏まぬ石」です。 天から降ってきた石といわれ「天」の字の形にひびが入
 っています。神職のかたはぜったいこの石は踏まないそうです。 どなたかがお参りされたのか、この石の周り
 だけ水が撒かれていました。 右は荒祭宮です。祭神は天照大御神荒御魂です。神職の方が正宮でのお祭り
 終了後にこの宮でも行われる祭事のために準備なされていました。

   

   

   お参りが終わったら現代の精進落しを、ということで「おかげ横丁」にくりだしました。
 下段左のお店は「伊勢萬酒造内宮店」さんで、私がいつもお世話になっている「おかげさま」「老緑」を売っている
 伊勢市内唯一の造り酒屋です。今回も「おかげさま」を一合ご馳走になりました。下段右は「赤福」本店です。
 五十鈴川の見える縁側に座って赤福餅をいただきました。 ご馳走様でした。

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