伊勢神宮2003年1月(その2)


2003年癸未年 伊勢神宮に初詣に出かけました。またまた125社巡りを目指してスタートです。
(内宮編)

    

伊勢神宮内宮に参拝されたことのある方は数多くいらっしゃるかと思いますが、
宇治橋と国道23号線を挟んで反対側にある駐車場(タクシー乗り場)の奥にある
摂社末社に気付かれて参拝される方は少ないのではないでしょうか。

左は饗土橋姫神社です。内宮の所管社で宇治橋を守護しておられます。

右は、饗土橋姫神社の向かって右側にある神社で津長神社です。内宮の摂社です。
その昔、五十鈴川を遡ってくる船着場があったといい、倭姫命もここに上陸され、
この神社を定めたといわれています。祭神は水の神です。

神社名 格式 祭神 備考
饗土橋姫神社 内宮 所管社 宇治橋鎮守神  
津長神社 内宮 摂社 栖長比売(すながひめ)命  
新川神社 内宮 末社 新川比売(にいかわひめ)命 津長神社御同座
石井神社 内宮末社 高水上(たかみなかみ)命 津長神社御同座



    

饗土橋姫神社から左の方に向かうと旧林崎文庫があります。
さらに左(南)に進むと大水神社があります。(写真左)
この神社は内宮の摂社で祭神は大山祗御祖命です。イザナギ尊の御子です。
また、川相神社と熊淵神社が御同座神となっています。

右の写真は宇治橋の大鳥居です。前回遷宮した外宮の棟持柱が転用されています。
たくさんの方々が外宮同様初詣に来られておりました。

神社名 格式 祭神 備考
大水神社 内宮 摂社 大山祗御祖(おおやまずみのみおや)命  
川相神社 内宮 末社 細川水神 大水神社御同座
熊淵神社 内宮 末社 多支大刀自(たきおおとじ)神 大水神社御同座


    

五十鈴川の御手洗場です。鯉は見当たりませんでした。冬なのでどこかに移動させて
いるのだと思います。周りの木々も葉を落としており杉や檜の緑だけが目立ちました。

御手洗場のそばには滝祭神の社があります。内宮の所管者となっています。
古来より社殿はなく石積があるだけです。
古代のヒモロギ、イワクラの形式となっていると思われます。
五十鈴川の瀧の神を鎮めるために祭られています。

神社名 格式 祭神 備考
滝祭神 内宮 所管社 滝祭大神  



    

滝祭神から脇参道を進むと、風日祈宮に通じる風日祈宮橋に至ります。
この橋は五十鈴川の支流である島路川に架かっています。
何でも昔はこの橋を渡ったところに僧尼のための遥拝所があったということです。

橋を渡って参道を進むと内宮の別宮である風日祈宮が現れます。
元寇で神風を吹かせてくれた神様になります。

神社名 格式 祭神 備考
風日祈宮 内宮 別宮 級長津彦(しなつひこ)命
級長戸辺(しなとべ)命
 



    

さて、内宮正宮へのお参りです。さすがにものすごい参拝者の数です。
でも大体年間を通じてこのぐらいの混み方はしています。
写真左の鳥居の横の入り口はお正月用の入り口です。
普段は鳥居のところだけしか出入り口はありません。

毎年そうであったかは定かではないのですが、板垣の東がわに出口がありました。
(写真左でいうと拝殿の右方向になります)
板垣の東側に出れるなんて、とてもすごい感動でした。
写真右の鳥居の左に見えるのは四丈殿です。この鳥居を通って(一般人は通れませんが)
中に入ると外玉垣の中に入ったことになります。
よく、拝殿の内側に神職に先導されて参拝されている方をご覧になったことがあるかと
思いますが、その場所にこの鳥居は通じています。

神社名 格式 祭神 備考
皇大神宮 内宮 正宮 天照大御神  



    

板垣の東側の続きです。板垣の上に屋根の一部が見えていますが、東宝殿です。
これほど近くで見れるというのも滅多にないことです。
写真右は、正殿の真裏に当たる鳥居です。
鳥居の中に見えている建物は北宿営舎です。
正殿までの距離は拝殿のところよりもこちらの方が近くなります。
鳥居正面からの写真撮影は失礼に当たるのでちょっと斜めからの撮影となっています。


    

内宮正宮古殿地です。この角度からの写真も普段は撮れないものです。
石の土台はおそらく北宿営舎のものだと思います。
右の写真中央の小屋のようなものは、心御柱の場所にある覆屋です。
遷宮が行われると一切の建物がなくなってしまうのですが
この覆屋だけは、次の遷宮まで20年間このままです。
この一角だけは絶対に一般人の目に触れる事のない神聖な場所といえます。


    

内宮正宮古殿地の裏にあるのが荒祭宮です。天照大御神の荒御魂を祭ったお社です。(写真左)
荒祭宮から神楽殿の方向に参道を歩いていくと、五丈殿の所に出ます。
五丈殿の裏にあるのが、由貴御倉です。由貴大御饌の御料を納める倉の守護神です。(写真右)

神社名 格式 祭神 備考
荒祭宮 内宮 別宮 天照大御神荒御魂  
由貴御倉 内宮 所管社 由貴御倉神



    

左の写真は由貴御倉の左隣にある御酒殿(みさかどの)です。
由貴大御饌に供する四種の神酒を収めています。
かつてはここで醸造もされていたそうです。

右の写真は五丈殿のそばにある四至神(みやのめぐりのかみ)です。
滝祭神のように石畳に祭られる石神です。
大宮所の境界を守っています。

神社名 格式 祭神 備考
御酒殿 内宮 所管社 御酒殿神  
四至神 内宮 所管社 四至神



    

普通、内宮の参拝を終えられると、神楽殿を右に曲がり参集殿を経由して宇治橋を渡って
その後は、おはらい町・おかげ横丁という流れですが、そこをちょっと寄り道をしましょう。

宇治橋まで進んで、右方向を見ると、奥のほうに衛視詰所が目に入ります。
そこは神宮司庁に向かう路があるのですが、そこに向かって歩き始めます。
そうすると、神宮司庁に行く手前に大山祗神社と子安神社への入り口があります。

写真左は大山祗神社です。神路山の入り口に坐す山の守り神です。
写真右は子安神社です。祭神はこの木華開耶姫(このはなさくやひめ)です。
元は宇治館町の産土神で、子授け、安産、厄除けの神として庶民の信仰が篤いということです。
板囲いの周りにあるたくさんの小さな鳥居は子授け、安産を願う方々の奉納物です。
知る人のみが知っている場所ということですね。

神社名 格式 祭神 備考
大山祗神社 内宮 所管社 大山祗神  
子安神社 内宮 所管社 木華開耶姫神



    

子安神社の横にあった手水鉢です。花の形をしています。梅の花でしょうか。
木華開耶姫(木花開花姫とも)らしいデザインと思いました。

さあそろそろ宇治橋を渡って私もおはらい町、おかげ横丁に向かうこととします。


饗土橋姫神社、津長神社、新川神社、石井神社に着いては下の地図の旧林崎文庫の北側の
ちょうど駐車場のPの記号が切れている部分の直ぐ上ぐらいになります。
大水神社、川相神社は旧林崎文庫の印の直ぐ南隣です。
それ以外の神社は内宮神域(五十鈴川の東側)の中にあります。

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