紙谷 芳彦

Yoshihiko Kamitani
□ パティオのある家(市川I邸) 1996-1997
 依頼主は昭和22年生まれ、ご両親との三人暮らし。高齢のご両親の第二の人生について、ご自身の定年後の人生を考える時でもある。私たちは、間もなく高齢化社会に突入する団塊の世代を応援する空間づくりを今回の設計のテーマとし、次のような基本コンセプトをつくり、設計を進めた。
1.基本のしっかりした家づくり。
2.住む人のオリジナリティを大切に。
3.地域との接点(フリースペース)を持った家。
4.自然や環境との共生を大切に。
そして、パティオを挟んでフリースペースとファミリースペース、オーナールームご両親の部屋が向かい合う空間構成となった。屋根は集成材を利用してヴォールト型にし、亜鉛合金板で葺いた。内部空間は基本的にワンルームで、天井を高くした。特に、2階部分はヴォールト天井となり、最高部は3.2E。
所在地  市川市八幡四丁目
用途地域 第一種低層住居専用地域
敷地面積 232.87F
建築面積 102.72F
延床面積 191.24F
構造規模 木造 地上2階
工 期  1996年12月〜1997年6月
施 工  鈴圭工務店
ファサード全景パティオ和室茶室