6月10日、このあぶらげヒルに妙な男が現れたらしい。
顔立ちがこの俺と似ていて、ウッドランドの迷彩に、胸には海兵隊のパッチを付け、
海兵隊曹長と名乗っていたらしい(H山、Par伍長両氏の証言から)。
陽炎のいんちき外国人枠を脅かす第3の男!一体どういう男なのか!?
なんちゃってSEALS同様、陽炎での生き残りを賭け戦わなければならない相手なのか!
もしかしたらなんちゃってSEALSと組み、俺を倒しに来るかも知れんし、
逆に俺と手を組もうと提案してくるかもしれんが、
俺は誰とも組まない!
今までそうしてきたしこれからもそうして行く!
何故なら俺は『ツンドラの一匹狼』だからだ!!
ぶつぶつと呟き、
顔を紅潮させる俺の横を皆が物珍しそうに見つめながらフィールドへ登っていった。
その中にはSEALSも海兵隊もいないようだった。
「イワンさーん!ゲーム始まるよーっ。」とPar伍長。
その声にようやく我に返る・・・どうやらゲーム開始のようだ・・・。
フラッグ戦開始!まずは手前からスタートする。
最近、極端にゲーム展開が早くなり、開始5分でフラッグアタック、
なんてことが多くなりうかうか迂回もしていられなくなってきた。
しかし、中央フィールドが苦手な俺は、中央フィールドを避け上か下へ回る。
そのお陰でオイシイ思いもしてきたが、大迂回の最中にフラッグが落ちてしまい、
無駄無駄無駄・・・・・ってこともよくある話しだ。
けどそれは、好みであり、適性だと思うので、無駄になっても俺の大迂回は続く。
この日俺は究極の大迂回をした。
ラッパの合図と共に、セイフティーゾーンの横から下へ降り、
そこからタクティカルゾーンのロープに沿って下の出入り口のところまで行き、
ハンドガン戦のフィールドの辺りをひたすらロープに沿って走った。
この時敵が4人くらい下のフィールドに降りていたらしいが、
あまりもの大迂回のせいか1人も遭遇することなく奥のフラッグの真裏に辿り着いた。
崖に張り付きフラッグの周りを見渡すが誰もいないようだ。
それでも坂を登った先の木の下に敵が3人見えたので、
気付かれないように崖を登りきり3人に撃ちこみながらフラッグアタック!
この時撃たずにフラッグアタックしていれば、
1発も撃たないでフラッグアタックできたところだったが、
やはり敵の背中を見ると撃たずにはいられない!
そもそもそれがしたくて迂回している訳だから。
前半フラッグ戦6ゲーム、後半ハンドガン戦2ゲーム。
ハンドガン戦では生き残ることは出来なかったが、
我ながら素晴らしい戦果をあげた!(自画自賛)
昼食を取り午後からはフィールドの整備、
バリケードを増設してあぶらげヒルがグレードアップ!
下のフィールドを中心に増設、その中の1つ『イワン砦』俺の力作だ!?
下フィールドの山裾にあり、中央フィールドへ登るための拠点になればと思ったのだが・・・。
次回のゲームが楽しみだ。 つづく
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