赤い国からの訪問者
第30話
 遂に、来るべきN−Meeting当日だ。
どうも、毎年俺は集合時間に遅れるらしいので、今年は遅れまいと気合で集合場所であるINDIへ到着しなければならない。
3回目のアラームで目覚めたがために、朝の儀式(○ん○)が出来なかったが、それでもINDIに4分前に到着し、出だし好調である!そんな中、俺に散々いつも自分よりも遅いと言ってくれていたM原氏が、俺よりも8分遅れ、集合時間に4分遅れて来たのだ。これは重罪である。
陽炎の上層部は時間には厳しいので、ツンドラの大地で育まれた大陸的精神(ルーズさ)を持つ俺には、少々やり辛いところもあるのだが、ツンドラの1匹狼である俺としてはやはり他人に貸しを作らない!?(だいぶ作っている人がいる気もするが・・・)で生きていたいと常々思っているから、来年以降も遅刻しないように気をつけようと思っている。

私的な気がかりはこれでクリアした訳だが、本日一番の気がかりは天候なのである。土曜日の朝刊までは、今日の天気は良い予報だったのに、昼頃のニュースでは午前中雨、などとふざけた予報に変わっていたのだ!腹立たしい気もするが、人類が地球に勝てるはずも無く、甘んじて受け入れなければなるまい・・・。
しかし、雨と言っても現時点ではほとんど降っていないような状態である。この程度の降りで、昼から雨が上がるという予報なら、今となっては信じたいところである。そんな事を考えているうちにあぶらげヒルに到着した。まずは戦闘服に着替える。スタッフミーティングを終え、各自Nミ開始前の任務に付く。
今回の俺の任務は弾速チェックの射手である。多分この俺には一番適さない任務であるが、任された以上やり遂げねばならない!参加者が徐々に集まりだしてきた。受付が開始されたようなので、そろそろ弾速チェックにも人が並び始めた。射手をしてみて、計り易い銃と計り難い銃があることがわかった。ボルトアクションの銃や、PSG−1なんかは長いけど意外に計り易く。逆に銃身が短いが、P90やG36Cなんかは構えた状態でバレルが見難いためにセンサーに向かってまっすぐに撃つのが面倒なのだ。
俺と組みになって合格シールを貼る交付の任務に付くPar伍長に再三突っ込みを入れられながらもなんとか射手の任務を全うする事が出来た。

開会式が終わり、第1戦が開始されようとしている。今年もDユニットのチームマスターの任務を受けている俺は1戦目は休みで2戦目が出番だ。
1戦目開始と共に2戦目のC、Dユニット集合となる。我がDユニットは、人数が一番少ないにもかかわらず、毎回集合が遅かった。なんとなくチームマスターの性格が反映されているのではないかと思われるところも無きにしもあらず・・・まっ、それはそれとして、1戦目がフラッグアタックで終了し、我がDユニットの出番である2戦目が開始された。我がDユニットは奥フラッグからスタート。
俺は中央フィールドでの戦闘を有利にするために上フィールドへ上がった。上へ上がると予想どおり中央フィールドを特攻してきた敵の真横を取ることが出来た。
そこから数人の敵をヒットしたが、やはり人間欲には勝てず・・・もう1人、と欲をかき前へ出過ぎて反撃に合いアウト・・・。次のユニットの出番は4戦目。また奥フラッグからのスタートで、今度は上フィールドの上の稜線まで登ることにした。しかし、今度は敵の動きが速く。俺が上フィールドに上がるとすぐに数人の敵も上がってきた。
上フィールドで2人ヒットし、バリに潜む敵に撃ち込んでいるうちにメインアームのいんちきスペッツナズが弾切れで、ハンドガンに持ち替えて3人目をヒット。そのまま中央フィールドへの縁から木の陰の敵を2人ヒットして遂に弾切れ・・・。意を決してフラッグアタックをかけるべく、中央へ駆け降りようとした瞬間・・・味方がフラッグアタックに成功し、4戦目終了。
それから昼飯を食い6戦目が通常戦ラストゲームである。今回はようやく手前フラッグスタートで、開始と共に本日初の下フィールドへ降りた。今回、敵軍にあのB場氏が配備されているらしく、またいつもの場所で会敵してしまうのかと心配しつついつもの場所へ出た。
しかし、この場所では会敵する事無く、更に奥を目指す事になった。しかし、しばらく行くとやはりB場氏が現れた。しかも、2人で来ている。こっちも2人いたのだが味方がすぐにやられてしまった。運良く目の前にあった倒木の陰に隠れて難を逃れ、こちらを窺っている敵2人に向かって引鉄を引いた。シュトトトトト・・・「オーノー!弾が出ていない!!」ゲーム前に弾をギュウギュウに詰めてしまったせいか、弾が上がってこないのだ。もうこの場はやり過ごして不意打ちをかけるしかない。しばらくじっとして敵の動きを探っているうちにB場氏のヒットコールが聞こえたので再び奥へと進む事にした。
歩き出した直後、敵2人がこっちに来るのが見えた。息を潜めつつ、敵を引寄せてまとめてヒットした。
その後味方と合流したがそのとたん味方がアウト、続いて俺もヒットしフラッグを取られて6戦目終了。
7,8戦は全体戦、A,BvsC,Dの対戦となる。はっきり言って話しはここまでにしたい。全体戦は2戦合わせて1発も撃っていないし、2戦合わせて3分持っていないからだ・・・これじゃあ赤いラベルのカップうどんが超アルデンテでしか頂けないのだ!しかも、全体戦1戦目は、奥のスロープを全速力で駆け上がったものの、いつもとスタート位置が違うために、思った以上に進みすぎて、上からふぁる氏に撃ち降ろされヒットし、そのままスロープを走り降りていたら何かにつまずきすっ転んで、危うく崖から落ちそうになる始末・・・。
それにしても、夜戦以来やたらふぁる氏にヒットされている・・・。
「オーマイガー!!」 息がぽ〜んとさけた・・・。 つづく