赤い国からの訪問者 第29話 |
目覚めると外はあいにくの雨。
「また雨か!」今年は土日に雨が降らずにサバゲが出来たことがないくらい雨が多かった。 「今日は午後からフィールド整備もあるし、昼飯の配給もあるから、取りあえずあぶらげヒルまでは行かないとだな・・・。」よく見ると雨も小降りでゲームは出来ないこともなさそうだったので、一応ゲームの仕度もしてあぶらげヒルへ行くことにした。 昨晩のうちに充電しておいたバッテリーを確認する。「しまった、ミニバッテリーしか充電していなかった!」 実は今日使おうと思っていた銃はいんちきスペッツナズだったのだ!それなのにミニバッテリーしか充電していなかったとは・・・。 俺の愛用銃はラージとAKバッテリーしか使う銃がない・・・いや、ある!いんちきロシア人としては掟破りの銃、バレルを無くしてサイレンサー直付けにしたいんちきシャドーステアーがあった! さっそくガンケースから取り出してみると、なんと!サイレンサーが取り外され、代わりにカービンバレルが取り付けてあった。 「SEALSの奴いつの間に・・・。」 消音効果はなくなったが、なんだか取り回しはよさそうなので取りあえず持っていってみることにした。 あぶらげヒルに着いた・・・雨は止む気配はないが、これ以上大降りになりそうな気配もない。20人ほど集まったものの、雨のためにフィールド整備は中止、しかし配給のカレーは準備してあるのでこれから作って食べるらしい。 テントの中でカレーを煮ながら皆で話し込んではいたものの、ゲームがしたくてウズウズしている連中が駐車場で銃を撃ちまくっている。もうこうなったらカレーが煮えるまでゲームをするしかないような雰囲気になって来たので、サバゲをおっぱじめる事になった。 参加人数も14人で時間つぶしには十分すぎる人数だ。1ゲーム目、奥からスタートして中央フィールドの上フィールドの麓側、普段あまり行かない方から攻めてみた。 散開しながら迫ってくる敵の1人に向かってステアーのトリガーを弾き込んだ。「あれ、フルが効かねぇ!」なんと、フルが効かないのだ。最近までセミが効かないのを何とか直したばかりなのに、今度はフルが効かないのだ。 「おいおい、洒落にもならねぇよ・・・。」撃てない訳ではない、ただフルオートが効かないってだけだ! ポジション取りがよかったおかげでこの状況で4人ヒットした。ステアーポリスカービン、悪くない! 取り回しがすごく良いのにインナ−バレル長は理想的な長さで、重量バランスが悪いとの声もあるが、しっかり構えるとバランスの悪さを感じないのだ。 「やはり、銃が自分に合うようにカスタムすることが大切なのだな。」そう実感した。結局、6ゲームサバゲを楽しんで配給のカレーを食べたという日になった。 なんだか非常に楽しめた1日だったが、ステアーの不調だけはなんとかしなければならない。あぶらげヒルからの帰りにINDIに寄り、ステアーをばらしてフルが効かない原因を探した。 メカボックスをばらしても原因がわからなかった。でも、何度もメカボックスを見回してようやく原因を突き止めた。なんと、ネジを1本締めすぎていただけだったのだ・・・非常に微妙なものである。 翌日、INDIでM原氏と銃のサイクルの事を話していた。やはりあの旭日軍曹のMP5Kのサイクルは凄い言っていたところに丁度旭日軍曹が来たので秘訣などを訊ねてみた。 旭日軍曹もとい旭日教授は、ホワイトボードに水槽と柄杓を描きだした。水槽がバッテリーで、中の水が電気で、柄杓が放電率だと言った。 そして水槽の横にコップを描き、水槽の中の水を柄杓ですくってコップに注ぐ、これが電動ガンの仕組みだと説き、コップに水を注ぐときにこぼれる水を少なくする事が、結果サイクルを上げることになる。「なるほど!非常にわかりやすい説明だ。」非常に感心した。旭日教授に敬礼!! つづく |