赤い国からの訪問者第10話

 N−Meetinng、今年で4回目だそうだ。

昨年はY2Kでもって俺のアゴが機能しなかったために参加できなかったが、

今年は今のところすべてが順調なので参加するつもりだ。

すでにカレンダーにも印をして俺のボルテージは臨戦体制突入だ!!

なんて1人で興奮していたら腹が減ったので、久しぶりに夜食をいただく事にした。

当然赤いラベルのカップのきつねうどんだ
フタをめくりお湯を注ぎ待つ事5分・・・

フタを剥ぎ取ると湯気と共に久々の赤い狐!

弓のような細長い目で部屋の中を見渡しながら、

「久しぶりじゃのう、どうやらN−Meeting(以後Nミ)に参加するようじゃのう。」
驚いた、

赤い狐には俺の考えている事が何でもわかるらしい!「何でもお見通しなんだな。」
そう言うと、

「いや、何、そのカレンダーを見たからわかったのじゃよ、まあ参加するとは思っていたがな。」

そう言えばカレンダーにでかでかと印をつけていた。

しかし、その目的は、気合を入れるためでも赤い狐に知らせるためでもない!

それはこの部屋に住むもう一人の男にNミ参加の意志を伝えるためなのだ。

「それだけでかでかと印を打っておけば、SEALSも気が付いているじゃろうな。」赤い狐も悟ったようだ。


「ああ、はなからそのつもりだ!ここで奴と決着を着けるつもりだ。」

闘志みなぎる俺の顔を見て赤い狐は笑いながら、「そうか、なら負けないようにがんばるのじゃぞ!

勝てばNミに参加できるじゃろう・・・ではさらばじゃ。」赤い狐は湯気の中に消えていった。

「勝てばNミに参加できるって!?」

俺はNミで決着を着けるといっているのに赤い狐は何を言ってるのかその時はわからなかった。

俺はたった今赤い狐が消えていったカップうどんをさらっとたいらげ極秘トレーニングに出発した。」

実は最近、寝る前に軽く走っているのだ。

 次の日の夕方、INDYに行く。

実は9月のマッチで大敗を喫したため11月の最終戦に向けての練習を始めているのである。

マッチに出場するたびに力の差を感じてしまい自分が情けなくなった。

もはや「アゴの具合が」などとF1ドライバーにも満たない言い訳が通用

(はなから通用してると思ってもいないが)するはずもなく、

ただただ回を増すごとに自分の腕が鈍り、それとは逆に他のメンバーの実力が増し、

その差を痛切に感じるようになってしまった。

「このままではいけない!これではロシアの星にはなれない!!」

そう思い俺は心技体すべてを鍛えるためにINDYへ通い技を磨き、ジョギングをして心と身体を鍛えているのだ。

(これは物語上、事を大袈裟に表現しておりますので、

11月のマッチの成績が振るわなくても、ツッコミはご勘弁の程よろしくお願いします。)

ロシアの星、とは言っても俺は元々キエフ出身でウクライナ生まれと言うことになり、

今の国籍は恐らくウクライナ共和国でロシアではないのだ。

生まれた時はソヴィエト連邦だったのだが・・・そこらへんの突っ込みもご容赦願おう。


 とにもかくにも来る10月7日のN−Meetingを、皆さん一丸となって盛り上げて行きましょう!!

この俺も、気合がそこから噴き出さないように股のホツレを直してその日を迎えようと思う。 

つづく