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ヘルマン・シェルヘンの録音 


○1952年

マーラー:交響曲第5番

ウイーン国立歌劇場管弦楽団
(ウイーン、ウイーン・コンツェルトハウス・モーツアルト・ザール、米ウェストミンスター・スタジオ録音)

まだマーラーがポピュラーでなかった時代の演奏ですが、当時の聴衆には猥雑で・ゴタゴタのうるさい演奏という印象を与えたかも知れないと感じます。特に第2楽章・第3楽章ではテンポを速めに取って・聴き手に挑戦的に仕掛けてくるような場面があり・突然豹変する感じは、今聴けばちょっと個性的で荒々しい演奏くらいにしか感じませんが、マーラーに慣れていない当時の聴衆にはかなり抵抗を持たれたのではないかという気がします。オケが明らかに曲に慣れていないせか精度がいまひとつで、録音のせいか金管がうるさい感じがします。しかし、現代音楽のスペシャリスト的な言われ方をした指揮者だけになかなかうまく手に入った演奏であると思います。


○1958年. 

ハイドン:交響曲第45番「告別」

ウイーン国立歌劇場管弦楽団
(ウイーン、ウイーン・コンツェルトハウス・モーツアルト・ザール、米ウェスト民スター・スタジオ録音)

第4楽章では演奏中に奏者がひとりひとり無言で立ち去るのが普通ですが、録音であるとその面白さが出ないと言うので奏者が「Aufwedersehen」と声を出して立ち去るという趣向が面白いところです。全体としてはモーツアルト的な感触があり、ちょっと暗めの音色の第1楽章がやや重めながらなかなか良い出来です。




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