死んだらどうなる?

人間は死んだらどうなるのでしょうか?昔から色々な説があります。死後の世界があるのかないのかということはともかくとして、仏教では人間の死後をどうとらえているのかをみることにしましょう。
仏教では、" 生まれては死に、生まれては死に" を何度も何度もくり返しながら、ぐるぐるとまわっているという考え方があります。これを注1六道輪廻(ろくどうりんね)とか輪廻転生(りんねてんしょう)といいます。
" たった一回の人生だから" ということばをよく耳にしますが、仏教では未来永劫(みらいえいごう)に続いている何かがあり、それが形を変えて、いま、生きているとか死んでいるとかという状態にあるんだということを説いています。
その考え方のなかに、四有思想(しうしそう)というものがあります。四有とは生有(せいう)本有(ほんう)死有(しう)中有(ちゅうう)の4つをいいます。

生有・・・母親の胎内で生を受けた瞬間
本有・・・この世に生まれ、死ぬまでの瞬間、いわゆる今現在の私たちの状態
死有・・・死ぬ瞬間
中有・・・死んでから次の世界に生を受けるまでの間 (中陰ちゅういんともいいます)

この4つの世界をグルグルとまわりながら、六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間界・天界)の世界をめぐっているとも考えられています。この迷いの世界には本当のやすらぎはなく、そこから抜け出して仏の世界に向かわなければいけないという考え方が解脱(げだつ)といわれるのです。

注1六道輪廻(ろくどうりんね)

六道というのは天界・人間界・修羅・畜生・蛾鬼・地獄のことをいいます。この六つの世界をグルグルと迷っている状態を六道輪廻といいます。

これらの六道の心は現実の人間の世界にあてはまります。いわゆる人間の世界のみにくさを分類してあるのです
このように六道をグルグルとまわっているうちは、本当のやすらぎの世界にいくことができません。やすらぎの世界にいくためには、この世の中でどのようにして生きていくのかを考える教えが仏教なのです。

六地蔵(ろくじぞう)
お墓の入り口に六人のお地蔵さまが並んでいます。このお地蔵さまが六地蔵といって六道にいくそれぞれの人々を救ってくださる役目をされているのです。

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