お盆の日程


お盆の行事は8月13日〜15日に行うことになっています。しかし、1ヶ月早い7月13日〜15日に行う地方もあります。


迎え火 (8月13日)
精霊棚を飾り、夕方になったら盆提灯に火をともして、ご先祖さまを迎えるために、家の門口などで火を焚きます。これを迎え火といいます。この火をたよりにご先祖さまが帰ってくるとか、煙に乗って帰ってくるとか言われます。
また、地方によっては、お墓まで出向いて迎え火を焚いて、その火を提灯に移してご先祖さまを家の精霊棚まで案内して連れてかえるという習慣のところもあります。
いずれにしましても、火を焚くという習慣はご先祖さまへの思いやりの心のあらわれです。


お墓参り (8月13日 14日 15日)
この期間にご先祖のお墓参りに行かれるとよいでしょう。前もってお掃除をされるとより結構と思います。
ただし、13日 14日 15日の3日間のみがお墓参りをする日というわけではありません。
ご家庭のご都合に合わされたらよいと思います。
精霊棚にも故人の好物などをお供えします。ただし、お肉やお魚は避けてください。原則としては精進ものがいいでしょう。ただ、形よりも心が大切です。あくまでも原則として精進ものということですから、こだわりすぎる必要はありません。


棚経 (8月7日〜15日)
檀那寺のご住職にお経を拝んでもらいます。お盆のお経を棚経(たなぎょう)といいます。これはお盆の精霊棚を拝んでまわることから、そう言われています。昨今では、精霊棚をまつらずに、仏壇でおまつりされるご家庭が多いです。昔の習慣から仏壇を拝んでまわっても“棚経”といいます。
檀家さんの軒数にもよりますが、七日盆から棚経を始めるお寺が多いようです。ただし、お寺によっては8月に入ってすぐに始まるところもあります。
お盆はお寺さんは大忙しです。できるだけお寺さんの都合にあわせてあげていただきたい・・・とは手前勝手ですが、ご理解のほどお願いします。
また、一日に数十件のお参りとなるため、平均して棚経は短めとなる傾向にあります。この点も合わせてご理解いただきたいと思います。


送り火 (8月15日)
15日の夕方、家の門口で火を焚いてご先祖さまをお送りします。この火のことを“送り火”といいます。この日に13日にお迎えしたご先祖さまがお帰りになります。
送り火とは、ご先祖さまがあの世に帰られるときに迷わないように明るく照らしてさし上げるためのものです。
京都は大文字焼きも、送り火であります。


燈篭流し (8月15日)
15日夕方に、お盆のお供え物や飾り物を小さな船に乗せて川や海に流す習慣があります。燈篭流しともいいますし、ご先祖さまの霊を流す意味から“精霊流し”ともいいます。
これはご先祖の霊を送る行事としてごく一般に行われてきたものです。しかし、昨今では川や海の汚染などの環境問題の関係で、お供え物などを流すことが困難になってきました。
現在では役所がまとめて引き取りにくるサービスを行っている市町村もあるようです。
しかし、このような意味があるということだけでも知っておいていただけたら幸いです。


施餓鬼 (せがき)  (8月21日)
お盆の期間にさかんに営まれる行事は“施餓鬼会(せがきえ)”といいます。この行事は、餓鬼に食物を施すことによって、六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天)のひとつである餓鬼の世界で苦しんでいる餓鬼を救う行事です。
餓鬼は自分の力では苦しみから脱することはできません。お施餓鬼の供養がその救いの道とされているのです。

かといって、ご先祖さまが餓鬼の世界に落ちたという意味ではありません。ご先祖さまとともに、このような餓鬼にも慈愛のこころを注ぎましょうという、仏さまのみ教えなのです。

8月21日は鷲林寺の施餓鬼法会です。ぜひこの施餓鬼会に参加したいものです。





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