夫婦岩と夫婦池と夫婦橋 (めおといわ めおといけ めおとばし)
3つの夫婦
鷲林寺町交差点から県道を下ると大きな岩が道の真中に陣取り、道を左右に分けています。この岩には色々な伝説があり、テレビにも何度も紹介されました。「幽霊がでる」とか「白狐がとりついている」とか・・・一時は心霊スポットのひとつとして取り上げられ大変な騒ぎになったことがありました。
古来よりこの岩は「夫婦岩」(めおといわ)といわれ、縁起の良い岩とされてきました。
鷲林寺参道脇には「夫婦岩」の他に「夫婦池」と「夫婦橋」があり、この3つの夫婦を通って鷲林寺に詣でたとされます。いわゆる鷲林寺詣での途中、この3つの夫婦を見て、縁結び・夫婦円満を祈願されたものなのです。
不思議な出来事
昭和13年に勃発した13年水害によって当地区も壊滅的な打撃を受けました。これを機として県道の県道拡張工事が行われました。その時に、邪魔をしたのが夫婦岩だったのです。県道予定地の真中に大きな岩が陣取っていて通行の妨げとなるため爆破しようということになりました。ところが不思議なことに爆薬を仕掛けて明日執行という前日、工事主任が急死したのです。もちろん工事は中止となりました。" 夫婦岩をどけようとすればたたりがある " そういった噂が流れ、しばらく夫婦岩にはさわらなかったのです。数年後、" そんなバカげたことはない。私が爆破しよう " という人が現れました。そして、爆薬を仕掛けて明日執行という前日、またまた急死してしまったのです。
夫婦岩の意味
その後「夫婦岩」を爆破しようという計画はあがらなくなり、現在も道の真中に陣取っています。
しかし考えようによっては、「夫婦岩」のあたりはまっすぐの道から急に大きなカーブとなる場所で、むしろ「夫婦岩」があることで減速してかえって事故が少ないのかもしれません。悪いように考えれば邪魔になる岩も、良い方向から見ればれば私たちを守ってくれている大切な岩なのです。決して、心霊スポットになるような無気味なものではありません。
鷲林寺地区では、これらの3つの夫婦を大切に後世に伝えていかなければならないと考えております。
※ 写真上より「夫婦岩」「夫婦池」「夫婦橋」