平成14年11月30日
祈祷殿落慶法会厳修


平成14年初春より新築しておりました『祈祷殿』の落慶法会が去る平成14年11月30日、午前10時30分より執り行われました。
当日はお天気にも恵まれ、大勢の檀信徒の皆さまのご参詣をいただき、盛会裏に勤めることができました。



右脇持本尊
毘沙門天王
祈祷殿ご本尊
鷲不動明王
左脇持本尊
大弁才天女


護摩修法中の住職

護摩壇の前の壇ではお導師さまの圓満寺ご住職 篠原法傳僧正が修法を勤められた


平成14年11月30日
落慶法会当日の朝

六甲の山に初冬を感じる好季節
絶好の日和をいただき
法会開始のときを静かに待つ

午前10時30分
落慶法会開白
真言宗独特の法会“呪立て”にて営まれた

お導師さまに
別格本山 圓満寺ご住職 篠原法傳僧正をお迎えし
結衆寺院ご住職11ケ寺
高野山より別格本山 三宝院ご住職
飛鷹全隆僧正ご出仕のもと
14ケ寺の僧侶により厳粛に法会が始った


写真は表白奉読の篠原僧正
まずはご本尊をはじめとする
すべての仏さまに対してのご法楽を捧げる
ご法楽のあと
住職 護摩壇に登壇し護摩を修法する
護摩にあわせて 各々の仏さまの真言を唱える
祈祷殿に入れない檀信徒の皆様は
広場のテント内に設置されたモニターを見ながら
真言を一緒に唱えられる

テント内も熱気にあふれ
暑いくらいであったらしい

護摩もいよいよクライマックスを迎える
真言を唱えられる職衆も気合が入る


のうまくさまんだば ざらだん
 せんだ まかろしゃだ そわたや
 うんたらたかんまん
祈祷殿は大阪の信者さま
木下さまが 亡きご主人の菩提を弔うために
一建立していただいたものである

亡き木下様の菩提を祈るため
檀信徒各家の幸せを祈るため
すべての人々の幸せを祈るため
世界平和を祈るため

参詣者のすべての人が
心をひとつにして法会が進められた
法会終了後
竹山流津軽三味線 高橋竹秀師により
津軽三味線が奉納演奏された

竹秀師が奏でる津軽三味線の音色は
六甲山に響きわたり
六甲の神々さま 仏さまも
大変喜んでいただけたことと思う
亡きご主人さまの意思を継ぎ
この地にひとつのお堂を建立されたという浄行に対して
住職から木下さまに感謝状が手渡された

そののち 木下さまからご挨拶をいただく

写真中央が木下さま
住職の謝辞

この祈祷殿を大切に守り
人々の幸せを一生懸命祈ることを誓った
昭和54年正月
住職が高野山大学一回生のとき
奇病におかされ生命を失いかけたことがあった

意識不明の状態のなかで
弁才天女が夢枕にたたれた
そのとき 
右手に持つ剣で自らの腹をかき切られる夢を見た
その瞬間 住職は意識を取り戻した

以来住職は自分の守り本尊として
弁才天女を信仰するようになった

住職の身代わりとなり
命を救ってくださった弁才天女

この度の新築に伴い
新たに謹刻していただき
祈祷殿 脇持本尊としてお迎えする

今後 “身代わり弁天”として
多くの皆さまに信仰していただければ
幸いである

六甲山鷲林寺 住職 栄善

大仏師 松本明慶先生謹刻


木下多賀乃さまが亡きご主人
木下友義さまにささげられた俳句

落慶法会当日、参詣の皆さまに配られた


写真提供
卓工業工務店 森下卓明氏  六大新報社 橋本江里子さま 


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