その36 仏さんの座布団はなぜ蓮の花か?? PARTU


蓮花はドロドロの泥の中から一本の茎が出て、その先端で美しい花を咲かせます。汚い泥からでも、あのような美しい花を咲かせるので蓮の花を仏さまの花とすると先でお話しました。
もうひとつ、仏さまが蓮の上に座ったり、立ったりされている理由があります。仏さまが座ったり立ったりされている座を蓮華座(れんげざ)といいます。蓮華座の上に姿勢よく、まっすぐに座ったり立ったりされています。なぜ、まっすぐに座ったり立ったりされているかといいますと、まっすぐに座らなければ、台から泥の中に落ちてしまうからです。正しく、まっすぐでなかったら、何事もうまくいかないぞと仏さまが身をもって教えてくださっているのです。
私たち人間もそうです。まっすぐな心で、まっすぐな姿勢で何事にも取り組むことが大切です。心がいがめば、顔がいがみ、手がいがみ、姿がいがんでくるものです。それを見せるために、仏さまは蓮の上にきっちりと座っておられるのです。これは眼から入る教えなのです。


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