その35  仏さんの座布団はなぜ蓮の花か??



仏さまをよく見ますと、立っておられる仏さま、座っておられる仏さまと様々ですが、菩薩さま・如来さまといわれる仏さまは大抵、蓮華(れんげ)の上におられます。(もっとも、お不動さまのように岩の上に座っておられたり立っておられたりする仏さまもおられますが・・・)
ではなぜ蓮華なのでしょう。桜や梅やチューリップではなぜいけないのでしょうか。蓮の根はレンコンといって八百屋さんでよく見かけるものです。あのレンコンから蓮華は咲くのですが、あのレンコンが育つ場所というのが、ドロドロの泥地なのです。しかし、ドロドロの泥地からグーッと茎を出してそれはそれは美しい花を咲かせるのです。根はドロドロの泥地に育っても美しい花を咲かせるというわけで、仏さまの花といわれています。
また、二千年以上という長い間、泥の中で冬眠していたレンコンの固い皮にメスを入れて花の咲く条件を与えてやると見事に花を咲かせたという事例があります。種の中には千年も二千年もの長い間冬眠して死んではいない強い生命が宿っているのです。それで、中国やインドでは蓮は長命の花としてめでたいといいます。

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