その17 狼に育てられた少年の話


むかしに本で読んだことがあります。ある村に家族が住んでいました。その家庭には生まれたての赤ちゃんがいました。ある日、お母さんがその赤ちゃんを連れて山に入って山菜を取ろうと思い、赤ちゃんを置いて山菜詰みをしていました。そこに狼があらわれて赤ちゃんをさらってしまいました。村中大騒ぎとなり、赤ちゃんをさらった狼を探して山狩りをしました。それは何日もにわたっておこなわれました。しかし、とうとう赤ちゃんも狼も見つかりませんでした。
数年後、猟師が山に入って猟をしていると一匹の狼と出会いました。猟師は驚いてその狼を鉄砲で撃ち殺してしまいました。その狼の巣穴を調べると、なんと中から丸裸の人間の子供が出てきました。四つんばいで走り、木にも登る。それはまさに狼に育てられた少年だったのです。
狼に育てられた人間は、人間ではなく狼になるのです。いかに教育が大切かということがわかる一例です。
教育がよければライオンや虎や象も芸をします。サーカスなどで活躍する動物には驚かされますね。また犬は盲導犬や警察犬になります。本当に賢いなあと感心させられます。このように、教育の仕方・教育の受け方によって人間を含めて動物は賢くなったり利口になったりするのです。教育を受ければ仏さんや神さんのこともわかってくるのです。信仰心を持つことで、心を磨かなければなりません。
人間と動物の違いは、人間には教育を受けてさらに目でみて、耳できいてその教えをさらに磨くということができるということです。自分というものを見つめ直せば、素晴らしい世界が開けるということです。よく勉強をして、素晴らしい立派な人間になれるように頑張りましょう。
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