その9  ぜんぜんおいしい


最近若い人が「ぜんぜんおいしい」とか「ぜんぜんだいじょうぶ」とか言っているのをよく耳にします。それもテレビなどで平気で使われているのをよく見ます。わたしもつられて使うときがあります。しかし、「ぜんぜん」とは「全然」という漢字を使います。「まったく、しこうして」という意味で「然」は否定になります。したがって「ぜんぜんだいじょうぶではない」とか「ぜんぜんおいしくない」というように否定する言葉につかわれるものですよね。何か、おかしな日本語が流行していると思いませんか??その年の流行語はあってもいいと思いますが、間違った日本語が流行るのはちょっとどうかなと思います。

子供の頃、ズボンからシャツがでていると母親から「だらしない子やね。シャツをズボンの中に入れなさい」と叱られたものです。しかし、この頃はファッションなのでしょうか、シャツを外に出す傾向にあるようです。時代が変われば、昔はかっこうわるかったものがかっこうよくなるんですね。ところで「だらし」という言葉ですが、" だらしない" といいますが" だらしある" とはあまりいいませんよね。「あの人はなかなか、だらしのある人だ !!」少しおかしいですよね・・・ところが辞書によりますと" だらし"とは「しまり ひきしまり」という意味で、「だらしある」とは「しまりがある」いう意味になり、「だらしある」という日本語は使っても良いんですね。おもしろいものです・・・

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