烏帽子岩(1621m)
十月になりました。よい天気です。近くてまだ行ったことのない場所で、ある程度の登りでがあって、かといってヤブでないところ、と思って烏帽子岩(1621m)へ松本市側から登りました。二万五千図にあるように、この尾根にはちゃんとした道がついている事が分かりました。(2007、10、7)
三才山トンネルを松本側に抜けてから、しばらく行くと、食堂?がある場所があるが、そこを過ぎてすぐに下に向かって細い道が分かれている。そこに入って最初のカーブに烏帽子岩の標識があり、これはいいぞと思う。二万五千図にはしっかりと破線があるが、こんな名も知らぬ尾根の道は、もしかしたら荒れているかな、と想像していたからだ。どこへ行こうかと迷っていたので家を出るのが遅く、結局ここの路側に車を止めて出発したのが11時5分ころだった。 |
しばらく林道を行くと、登山道入り口の標識もある。これはかなり整備された登山道かな、と安心する。 |
すぐ上の分かれ道にまた標識があったが、それ以後、烏帽子岩までは標識の類は全く無く、ちょっとわかりづらい場所もあり「?」という感じではあった。鹿害の予防だと思うが、ヒノキの幼木にビニールを巻いてあったり、このように網で囲ったりしてていねいに育てている様子が見られた。 |
植林帯を通り過ぎると、道は尾根の北斜面をゆるく上っていくが、沢音や三才山トンネル有料道路を走る車の音が良く聞こえる。そこから尾根に出るまで植林されたカラマツ林の中を上っていく。送電線巡視路でもあるようで、よく整備されているが、分かれ道がよく分からない。尾根の方向へ適当に行くと、赤テープなどが時々ついていてこれで良かったかと思ったりする。尾根に出て鉄塔の付近で休憩する。しばらくカラマツ林を登っていくと、尾根の南側は雑木林になっていて、止山の貼紙がある。松林でもないので、シメジなどを採るための林なのだろうか?それとももっと下に松でもあるのかな?採ったら犯罪者とみなすというような事が書いてあったので、もちろん採る気はないが登る気分もそがれる。この張り紙は三才山の林道までずっと南斜面側についていた。 しばらく登ると、また北斜面のカラマツ林の中を登り出す。トラバース的に回り込んだり、尾根に向かって登ったりしてまた尾根に出た。12時をすぎていたので、ここでパンをかじって昼とする。車などの音も全く聞こえなくなり風の音、鳥の声だけとなる。戸谷峰がやや左に見える程度なので、まだまだ先は長そうだ。疲れもとれたので、また登り出す。また北側のカラマツ林にトラバースして、尾根に出ると、今度は道は尾根のすぐ南側の止山の中の道となる。傾斜は少なく、どんどん進める。いかにもキノコが取れそうな林だが、犯罪者にされてはたまらないし、時間も心配で足を速める。 |
北に六人坊らしい峰も見えてきて、だいぶ烏帽子岩に近づいてきたように思えた。地図では尾根上を行くようになっているが、北側をトラバースしていくのでいまいち位置がはっきりしない。植生もカンバやミズナラなどの林になってきた。北側の小尾根を回りこむと下の方で鹿が逃げていった。間もなく標識があったが、面が錆びていて何だか分からない。まだ烏帽子岩じゃないのかな?と不安になってきた。傾斜は平らに近くなってきた。 |
と思ったら、三才山の林道に出てしまった。行き過ぎたんだ。一時少し過ぎなので、ここまで二時間かかったことになる。 |
林道を少し行って烏帽子岩の位置を確かめた。以前この林道から右側の頂上まで行ったことはあるので距離はほとんど無いことは知っている。戻って、先ほどの錆びた標識の所が登り口だった。ちょっと急斜面を登るとすぐに頂上だった。標高1621mである。 |
以前来た時は無かった鳥居や説明版などが作られていた。 |
絶壁を隔てて烏帽子のてっぺん。遠くは美ヶ原の北端のあたり。 |
ちょっと下の方から。 鳥居の奥には、小さな祠もあった。クライミング用の支点も一つ打ち込まれていた。上に林道が無いころは、松本側から登れば、本当にここまで登ってきてこの場所に立つと神々しい雰囲気があったと思う。雨乞いが行われたと書いてあったがそうだろうなと思われた。三角点や山名表示も無いが下から登ってきて登頂感を感じられた。ただ展望はあまり良くないので、登るのにはキノコシーズンを避け、落葉の終わった初冬か早春、また展望は無くても新緑の美しい頃がいいかなと思いました。下りは車まで一時間と少しかかりました。けっこう疲れました。(2007,10,7) |