武石 唐沢山


岳の湯の方から、美の国のゲートまで来ると、崩落のため通行止めとなってゲートがしまっていた。仕方なく歩いていくことにする。昨年の晩秋にここを車で通り、それほどの距離に感じなかったし、地図上でも直線で3,4kmだったので、30分位で登り口までと思う。しばらく行くと、落合沢の付近で崩落していた。
結構、坂の上下があったり、沢を越すたびに南北に屈曲するので、距離があるのか、中々登り口までつかない。車の通らない舗装道路上には落石がたくさん落ちている。ハルゼミやほととぎす、うぐいす、や様々な鳥がにぎやかである。初夏の雰囲気だ。ウラノ沢近くから唐沢山三角点が見えてくる。右の先端である。道路は左手のピークのさらに左肩をのっこしていく。そこから行く予定である。
晩秋には1688mの落合三角点に登ったが、その時、唐沢山三角点への入り口は分かっている。1560m付近の道路の待避所から、熊笹にふみ跡がついていた。やぶこぎ覚悟で入ったが、尾根伝いに、標識の杭などが所々にあったり何となく、切り開かれて踏み跡もあるような感じで、上り下りの少ない快適な散歩道といっていいでしょう。
道路から、30分くらいで、最後にちょっと登って、3等三角点に到着。ここからはがくんと下がっていて、やはりピーク状の感じがする。木々が無ければ、展望もよいだろう。2万5千図に唐沢山と表示があるのはここからずっと尾根を下った1200mの三角点あたりで、こちらもまたいつか登ってみたいと思います。道路まで戻って登山部分は1時間弱の行程でした。
 帰りの道路歩きが疲れました。家に帰って計ってみたら道路部分が往復12kmあり登山というよりクロスカントリーのようなものでした。道路を歩くなら、白樺平の方からのがよかった事もわかる。(2006、6,3)
武石の下本入地区あたりから見た唐沢山。日本山名総覧で見ると、武石の唐沢山は、1212mの標高点の高さが表示してある。そこへ登らないと、唐沢山へ登ったことにならない。というわけで、登ることにしました。上の1500m台の三角点から尾根がぐんぐん下がり、1200m台でまたピークを作り、最後に写真の尾根を武石の平地へと下げている。これは帰り道(午後)撮った写真。
福寿草群生地の福寿の泉付近に車を止め、林道を歩き出す。すぐりっぱな山ノ神の祠がある。こんな山には、山道や頂上に石祠があるかもしれないと期待させられる。
地図には無い林道の分岐点があったが、地図にのっていない左の方を行くと、まっすぐ1212mへ直登していくような山へ入っていくふみ跡と切り開きがあったので登りだす。
 春先なら気持ちよいようなのぼりだが、今は葉が茂って薄暗い。間もなく踏み跡もうすくなるが、測量用の杭のようなものも所々にあり、尾根の一角に到着。林道からの標高差は200mだからあっけなく登れた。
1212mの標高点と思われる場所には、杭のような物があるだけで、登頂の感じもわかないので、1202mの三角点まで行くことにする。この尾根は東側がまつたけ山らしくテープなども見え、ふみ跡もしっかりしていて、快適な尾根道とまではいかないが、歩きやすい山道と言ってもいいでしょう。途中の顕著なピークから南西の1400mか500mの方が樹間から見える。ピークには石祠の類は見当たらなかった。
1202m四等三角点に到着。測量のためのポールが立ったままだった。下の武石側ぞいの建物が見えるように、そちらの方向が切り開かれていた。ここから今来た道を戻ればよかったのだが、東北東に下る尾根が踏み跡もしっかりしていて一直線の下りで楽そうなので、つい下ってしまう。
後でよく地図を見てみると、標高差200m登ってきたものを、標高差450m下って、しかも車の通る舗装道路(けっこう上り坂)を2,5kmくらい戻り、福寿の泉まで戻らなければならず、暑さもあり、汗だくとなった。尾根の下りはきのこ用の山道といった感じで、踏み跡以上山道以下というくらいのよい下りではあった。途中尾根の中腹の平らな所に石祠があったが一つは「男根」を模ったもののようで、烏帽子の山麓の社で見たことはあるが、こんな山中にあるのは初めてだった。どういう民俗的なものなのか知識は無い。
 ハルゼミのわんわんと鳴く中、汗だくで登って、快適とはいえない登山だったが、ずくがなくなかなか実現しなかった、「唐沢山」の全容が分かって意義はあったかな。カメラの時刻表示をしておかなかったのではっきりしないが10時頃登りだし、出発点に戻ったのは1時すぎだったと思う。
福寿草群生地から車で一分くらいの場所の出発点に「福寿の泉」がありました。汗だくで歩いてきて飲んだせいか、すごく冷たくておいしく感じました。
水量も豊富でした。私が飲もうとしていた時、横浜ナンバーの車から降りたご夫婦が水を持ちにきていて、「この水はいつもおいしいですよね。」と言っていました。
 福寿草を見に来る頃は、水が飲みたいシーズンで無いので、意識しなかった場所ですが、これは上小地域の名水ですね。(2006、6,17)