独鈷山東尾根(東北尾根) と 西尾根から富士山へ


今年のテーマである「独鈷山東尾根」〈正式には東北尾根か)を通して歩かなければ,と晴天が確実な11月26日、いつもより早めに家を出る。
 8:40安曽岡山の登山口に車を置き出発する。ここが東尾根の出発点となる。安曽岡山へは沢からも登れるが、目的が東尾根なので尾根コースで登る。
 登山靴と登山用のズボン、ストック、ナップザックには地図とコンパス、飲むものと多少の食料の装備。登山靴は道の無い枯れ葉の積もった急斜面を下る時や切り株もあるようなヤブの通過に有効かなと思い履いていく事にした。
 木々の葉も大分落ちて、山は見通しがよく気持ちよく登りだす。吉沢城跡へは8:58着。登り口の標高は,620m、ここの標高は781mである。
独鈷山東尾根
安曽岡山への道は葉が落ちると結構岩尾根ということが分かる。足元に注意して登る。いつも休日の山登りは10時以後登りだすので、朝のこんな「日陰のブロッケン現象?」も珍しく写真に撮ってみました。下界の音、鳥の声も聞こえ岩尾根の緊張感も薄らぐ。
安曽岡山山頂に9:55着。ここは三角点より少し高いので1080m位か。一時間以上かかってしまった。ここからは登山道が無くなる。しかし今日は、葉が落ちていて、見通しが良くなっているので大分歩き易かった。とはいえ登山道のようにはいかない。ちょっと休憩してヤブ尾根に突入。下りはけっこう坂だ。安曽岡山と高ボッチの鞍部は二万五千図には東西に越す峠道があるが,もう道はヤブに埋もれてしまっている。でも,もし何かあったら、平井寺側が下り易いのでエスケープルートにしようと思う。
 鞍部から、高ボッチへの登りは、高い木々が生え、下草が少ない。
 高ボッチの登りは、それほどの事はなく、頂上へ着く、ここも山城跡なのか多少平にならされている感じがあるがどうなのだろうか。ここは1104mだ。そこからちょっとした岩吊尾根があって南のピークに着く。10:30になっていた。ここまでは今年の六月に来ている。塩田側から塩田城や三十三番観音のある弘法山の尾根が突き上げてくる場所がこの高ボッチのピークになる。ここからしばらくが未体験区間である。
地図で間違えないようにと見てから出発したが、山仕事をした後のような部分が多く、尾根すじは迷うような枝尾根も無く、比較的歩き易かった。所々ミニ岩稜が顔を出したりして、一人でなければ話しながら楽しく歩ける場所かな,などと思いながら登る。日当たりがよいせいか、カナヘビがちょろちょろと出て来ておどろいた。
このピークをつなぐ尾根の最後の部分にヤブの急斜面があったが、踏み跡が細く明瞭に付いていてそこを登る。ヤブはちょっとうっとおしかったが、ヤブが無くのっぺりしていると返って急斜面で怖くなるかもしれないような気がした。地図上でも顕著な小ピークに登りきると、高ボッチからの尾根が一望できる。ここからは六月頃歩いている。小ピークを下ると、今年四回目となる1112mピーク(四回いずれも平井寺側の林道から昇り降り)への登りとなるが,この時間でも日陰で冷たい雰囲気だった。
 11:05、1112mに到着。少しゆっくり休み、靴紐などを締めなおして11:15出発する。ここからが東尾根の核心部なわけだが、尾根をそのまま追っていくのは私の力量では無理なので、ちょっと前に下見で平井寺コースの登山道の途中から登ったその逆を下りようと思う。
しばらく行くと、岩稜の登りとなり、尾根に出ると行く手に塩田側に崖となった峰が見えてきた。葉が落ちたので、今日はっきりとその崖が見えた。その時ちょっと下の方で大きな獣が駆け下りる音が聞こえた。熊かなと不安になったが、しばらくすると下でカモシカの鳴き声のようなものが聞こえたので、カモシカと思う。
その崖の峰の取り付きが最近平井寺側から来た場所なので、迷わず、岩峰の基部を左手に巻いて行く。そこにはミニミニ百間長屋がある。
これはちょっと前にこの付近で撮った写真です。この上の岩峰も尾根伝いに登れば登れそうですが、そう思っているだけで,いざ登ってみれば私は下りて来れなくなってしまうでしょう。岩登りをやっている人にとっては遊び場程度のコースでしょう。
 岩峰の下をトラバースしていくと、この前きた東尾根のキレットが見える。
これもちょっと前に撮った写真ですが、このキレットの所から東斜面を少し下って、平井寺コース登山道へ向かって下り気味にトラバースしていきます。
こんな感じの斜面をトラバースしながら下っていきます。踏み跡がいくつかあります。各自の登山能力にしたがって、岩尾根の上を直接行く人、岩峰の基部と岩峰を交互に行く人、基部を行く人、私のように下方向に下って平井寺登山道の途中まで下る人,とそれぞれにルートがとれると思います。私の歩いたルートは、注意さえすれば危ない所はありません。踏み跡は所々ついていますが、もちろん道はありません。
11:40、平井寺登山道の「頂上まであと50分」の標識のある場所の少し上に出ました。今日は、それほど緊張はしませんでしたが、それでもホッとしました。1112mから20分でここまで来たので、距離的にはそれほどでない事がわかります。改めて上を見てみると、今まで気付きませんでしたが、平井寺登山道のこの部分から東尾根の上まではそれほど距離が無い事が分かりました。
 真東から登る平井寺登山道が山頂部へ上り詰め、北の塩田側が見える所へ、東尾根はつながっています。この写真は、その少し手前から、東尾根の岩峰を見たところです。
東尾根の最後の部分(平井寺コースとの尾根合体部分)の一つ手前のピークを、少し登って平井寺コース登山道の方から撮ったもの。絶壁は塩田側に落ち込んでいることが分かる。
足が重くなったが、12:08山頂着。今まで一人も人に会わなかったのに、山頂には10人以上の人がいた。白い服装をした人達がいて読経していたのには驚いた。若い男女と年配の女性。ロープで祠と自分達を囲って声を合わせて読経していて、山頂は異様な雰囲気に包まれていた。オーム真理教の再来か?と驚く。すぐ下山しようと思ったが、ちょっと興味があったので、白衣の集団を観察する事にきめ、お昼用に持ってきたコンビニのサンドを食べていると、読経が終わり、その人達はにこやかに記念写真など撮り出したので、少しホッとする。下山する前にちょっとその内の一人に聞いてみると、修験道を勉強しています.と言っていました。見ると、かぶる物から履物まで、本格的修験道のスタイルでした。ホラガイを持っていたので、吹いてくれないかなと思い,それも吹くんですかと聞いたが、ええ,とにこやかに答えただけで、吹いてみましょうか、と言わなかったので残念でした。
 12:20下山。12:55平井寺登山口。それから延々と林道、車道などを歩いて、出発点の車に戻ったのは2:05でした。
帰り道、今日歩いた尾根を振り返って、写真に撮った。塩田平から見える独鈷山のスカイラインはこの東尾根(正確には東北尾根)がよく見える。
 左側の一番高く見える丸い峰が安曽岡山、そのすぐ右の尖ったのが高ボッチそこからしばらく行ってちょっとふくらんでいるあたりが1112mそこからしばらく行って核心部の針峰群が見える。右端が山頂。
 2:30頃帰宅。
(2005,11,26)
独鈷山西尾根から富士山へ
 12,10(土) 「山岳巡礼」の根橋平良さんと、独鈷山〜富士山 の縦走を行いました。
 朝8時、平井寺トンネルの駐車場で根橋さんと合流。家から10分ほどの私が到着した時には、すでに到着されていて、いつもと変わらない根橋さんの温顔が車を下りてこられた。今日のコースを確認して、二台で鹿教湯まで行き、私の車をそこに置き、根橋さんの車に乗って元に戻り、平井寺登山道の登り口まで行く。そこから登山を開始する。今日は急ぐというわけではないが、根橋さんが休まず一定のペースで登るので、あっけなく40分位で山頂に到着してしまう。天候は悪化のきざしがあった。
 休憩というほどでも無く、富士山に向かって西尾根を西に進む。沢山湖コースは比較的歩く人が少ないようで、話に気をとられて「あれ?この道は。」なんていう事もありましたが、またたく間という感じで、沢山湖への分岐へ到着。ここからは、登山道では無いわけですが、尾根上がマツタケ山や山作業の通路となっているせいか、ほとんど登山道と変わらない。先日間違えて沢山湖の方へ下っていった所も過ぎた。私はそろそろ足が重くなってきて、急な登りではペースが、がくんと落ちる。梅ノ木峠に到着。さらに小ピークを越え,やっとという感じで市峠に到着。少し休憩して富士山の最後の登りとなる。さすがに足が重くなったが、距離も無いので、間もなく到着。私には今日のコースで精一杯だった。もし東尾根から山頂を経て富士山まで縦走するとなると、気候のよい時にゆっくりと休みつつ行かないとたどりつけないだろうなと思った。
 根橋さんはまだまだ余裕の様子で、さすがはと思う。山頂は寒いので、下へ降りて昼にしようと、市峠へ戻り鹿教湯まで昔の峠道を下山。以前より,この道を歩く人が多くなったのだろうか、季節のせいなのか、前より道がはっきりしている印象があった。ところが昔はもっと馬頭観音の石仏が多くあったような気がするが・・。また裏返しに倒れた石仏などもあり、悲しくなった。以前この道の保存を願ってこのHPに文を書いたが、そういう文が返って良くなかったかなと思った。石仏の価値は峠道にあってこそだ。
 12時過ぎ、高梨の集落に下山、車まで戻って、鹿教湯温泉の文殊の湯に入った。日頃の自宅周辺の登山の後に温泉に入ることはあまり無いが、今日は根橋さんのすすめもあり入浴。少しぬるめのこじんまりした文殊の湯は、体によいようで、入浴後もとても気持ちよく疲れもとれた感じがした。
 入浴後、駐車場の車の中で、お互いに持ってきたコンビニのパン(私)おすし(根橋さん)を食べながらまた少し話しをしてから、平井寺登山口に私の車で戻り、登山が終了となった。
 いつもの登山と違って、根橋さんに話を聞いていただいたり、根橋さんの体験談などお聞きしながらの、私にとっては思い出深い一年の締めくくり登山となった。またこれで独鈷山は東尾根から富士山までの全尾根を歩いた事になり、自分の登山としても意味があった。ただ根橋さんとご一緒する時はいつも自分の好みを押し付けて登っているようで,ちょっと気がひける。根橋さん、楽しい一時を本当にありがとうございました。
 (俳句らしいものを作ってみました。)

・語るうち枯山一つ二つ越え

・石仏や落ち葉に埋もる峠道

・ぬるき湯に膝を伸ばして冬の空

(2005,12,10)