プレイ日誌 1


ここに掲載してあるメールフレンドはこのお二人




「川原鮎」編・「里中梢」編、終了しました!


2002年01月18日

 ここまでの流れをざっと。

 まずは川原鮎。

 基本的に音楽の話になってるのはゲームと同じ。夢に向かいたいけれど勇気が出ない・・・と
いう、彼女らしい弱さが見え隠れ。琴梨との話も出てきますが、思ったより少ない。
 何かというと音楽論に結びつける癖あり。
 こっちから積極的なアプローチをされると照れる以前に焦ってしまうらしい。

 琴梨とテニスの事でケンカしてしまい、仲直りのために初めてオリジナルの歌を自分の演奏で
歌ったという彼女。

大通公園で俺と作った大好きが
初めての歌じゃなかったのか

と、処女だと信じていた相手に騙された男のようにツッコミたいとこだったが、そういう選択肢は
出なかった(笑)。奏を効して仲直りできたらしい。そこからまた音楽論の話に。



そして里中梢。

 こっちは毎日毎日波瀾万丈(笑)
 顔文字半角カタカナ使いまくって、飽きさせないメールを送ってくれます。ノリはいいしボケも
ツッコミもやってくれるし受けてくれるし、ゲーム本編での不人気キャラの汚名を一気に雪ごうと
しているようです。
 ネタとしてはコスプレ・同人関係が多いけれど、話を合わせると単純に盛り上がってくれるので
わかりやすいです。

 同人誌を中心になって作ることになり、その資金を稼ぐためにアルバイトを始めた彼女。何を
思ったか、親から貰った金ではなく自分の力でやりたいらしい。制服が可愛いファミレスで
張り切っていたようだが、あっさり数日でクビに。なにやってたんだか(笑)
そんで今度は本屋のレジ打ちをやろうと面接に行ったらしいのだが。


2002年01月19日

川原鮎

 「澤登」で、お客さんのリクエストを受けて一曲披露したらしい。何を歌ったのかと聞いたら
「美空ひばり」の「川の流れのように」だって。
あんまり上手く歌えない歌なんだけどって言ってたけど、安心しろ鮎ちゃん。
君が上手く歌えない歌はそれだけじゃないから(笑)



里中梢

 本屋のバイト。面接で落ちたんだって。とりあえず慰めたら逆ギレされた(笑)
 この辺も面白いよなぁ。ターニャや琴梨じゃ味わえまい。
 次に、泣くだけ泣いて冷静になった彼女から謝罪のメール。いい娘じゃん。
とりあえず甘いものを食べて気を取り直すらしい。しかし、わざわざお菓子を「フランス菓子」と
限定するところは、むしろ貧乏くさいからよした方がいいぞ。


2002年01月20日

川原鮎

 街中で女の子1人と男数人のバンドが談笑しているのを見たとのこと。なんかいいなぁって
思ったらしいので、「羨ましいの?」と返したら、「そうじゃないんだけど、なんかこう
もやもやっとフツフツした気持ちが沸いてきた」んだって。
 男がもやもやっとしてたら考えてることはひとつですが、彼女はどうなんでしょ。
ひょっとして・・・・・いかんいかん。彼女を汚しちゃいかん(笑)



里中梢

 お菓子談義も一段落。改めて同人誌の作業が始まって、タイトルが「バーニング」という
梢っちの言葉に私の名付けた言葉を繋げて、
「バーニング・眼鏡っ娘」に決定してしまったらしい(笑)

 いや、私がそういう属性なわけじゃないですよ。梢っちに聞かれたからそう答えただけで。
しかし、いいのか?
梢っちはともかく、10人近く集まったという他のメンバーもそれでいいのか?

夏コミで出たら買おうっと(笑)


2002年01月21日

川原鮎

 昨日に続いてバンドをやっているらしい女の子の話から、音楽論へ。
 特にボケもツッコミもないメールでした。
 そんな日もあるってことで。



里中梢

 どんな反応が返ってくるかと期待して、同人誌を一緒に作ることになっている男が格好
いいのか聞いてみた。とりあえずジェラシー感じられたことには喜んでいたみたい。
その彼は完全なダーク系オタクらしく、俺の敵じゃないって
ことが判明(笑)

 そんでオリジナル系の同人誌を1000部、2000円で売るらしい。
「売れるっしょ」って、軽くおっしゃってますけどお嬢様、それって2、3日で

売り上げ二百万円ですぜ。

・・・・・羊ヶ丘公園で、君を張り倒した主人公の気持ちがわかったよ。


2002年01月22日

川原鮎

 鮎が出るつもりだったオーディションに、なんと琴梨も応募しているらしい。
 ライバル出現と焦っている鮎ちゃん。
 確かにライバルだよな。実力伯仲。甲乙付けがたい。強敵と書いて「とも」と読め。





受かるかどうかは別次元の話だけどな。






 つーか、夏編でのコンテスト。
 主人公が「それなりの人もいたし、すごくうまい人もいた」っつって、鮎が出てきてグランプリ獲得。

すごくうまい人はどこに行った?
って思っちゃだめですかね(笑)



里中梢

 マックG4を買ったんだってさ。40万円ぐらいしたのを、親に買ってもらったんだと。
 50万ぐらいのアップルシネマディスプレイも欲しかったとのこと。
 そんで家が金持ちかって話になったら、運転手とかもいて普通よりお金持ちだけど、
それで嫌な体験とかもしているから、そういう話はしたくないなって返事。

俺も聞きたかねぇや。←庶民の叫び(涙)


2002年01月23日

川原鮎

今日は鮎と琴梨の出るオーディションの日。
朝から「応援してね!」ってメールが来たから「頑張ってね」と真面目に返す。
何しろ彼女の夢がかかっているわけだからね。

そんで夕方にメールが。結果はどうだっただろうか。心配だなぁ・・・・・

「今日のオーディション、歌手のオーディションじゃなくて
料理大会のオーディションだった」

そうで。絵本とエロ本、好物と汚物ぐらい違うだろ。

そのくせ「今回は騙されたなぁ・・・・・」って・・・・・

そりゃ被害妄想ってもんだ。夢オチ以下だなこりゃ。



里中梢

蒼き月の夜からメールが来て、「明日の午後、話がある」んだって。なんかダークでマジな
感じだから、めんどくさい話だったらイヤだなぁって言っているので、
「告白されるんじゃない?」ってふってみた。
もちろん、「あんなやつ眼中ナシ」
って返事が来るのを期待して。
永遠のお邪魔キャラに哀悼の意を(笑)


2002年01月24日

川原鮎

オーディションの件では、琴梨に全ての事情を話してわかってもらったそうだ。
どうやったらあんな豪快な勘違いをするのかわかってくれた琴梨は
海のように心が広いのだろう。
あとは一緒に食べに行ったというフレッシュネスバーガーの話で終わり。
私はモスバーガー派だけどね。



里中梢

蒼き月の夜に「話があるから」と呼び出されて行った彼女。
予想通り、「付き合ってください」って言われたんだってさ。
意外にも、彼女、けっこう動揺してる。「パニックモード」とか言って。
それはきっと、
「ペットがいきなり喋りだした」
ような驚きなんだろうな(笑)
ここから本編の「お友達でいましょうね」って言われてお友達になっちゃう話に繋がるんでしょうか。
彼女の結論が楽しみです。


2002年01月25日

川原鮎

 フレッシュネスバーガーの話から、ちゃんとお客のことを考えている店っていいねという話。
 そして琴梨はオーブィションに通ったらしく、料理大会を頑張ると。
 そして私も見習って、夢のために頑張ろうと・・・・・。
 ツッコめるところがねぇー
 ま、それだけ普通の娘ってことなんだろうけど。



里中梢
 先日の蒼き月の夜の告白を受けて迷う彼女。迷うほどのこたぁねーだろーと思うんですが、
同人誌制作の時とかにいろいろ尽力させたようで、、あっさり切り捨てるのは悪いと思っているん
でしょうか。
 遠慮はいらん。現実の厳しさを教えてやろう(笑)
ということで、どうしたらいいって問いかけには「付き合っちゃダメ!」と断言。


2002年01月26日

川原鮎

最近歌詞を書いているという鮎。しかしラブソングは苦手らしい。
「大好き」を聞く限り、その通りだねって思うよ。
その流れで、「最近恋してる?」って聞いてみた。
予想通りに慌てた返事。こういうとこ、初々しくて可愛いね。
俺の方はどうなのかって聞いてきて、返事は3択。
1,「おかげさまで」
2,「お寒い限りです」
3,「君に夢中」
3番目を選ぶと、今までのパターンだと困られる感じ。
だから2番にしましたよ。正直にね(涙



里中梢

こ、梢っち・・・・・
「しばらく付き合ってみることにしました」って、
どういうことぉぉぉぉぉ?
断りきれなかったって・・・・・(涙)
あんな女の腐ったのみたいな奴(女性の方、すいません)と付き合うだなんて、俺は認めないぞ!

まぁ、付き合う理由が「優しいし、私を退屈させることはないだろう」という程度の理由なので、
そのうち見捨てるだろうとは思うけど、なんかブルーだぞ。
おかげで、その後の同人誌制作の話なんかどーでもよくなった。
今日から私の日課に、「蒼き月の夜を寝る前に1分間呪詛」が加わりました。


2002年01月27日

川原鮎

「好きな人がいるのか」という話から。お互いにいないってことになり、「恋をすればラブソングが書けるのかなぁ」という質問に。
 そりゃそうでしょと、肯定の返事をすると、「それなら書けるかも知れない。だって・・・ね?」
なんていう思わせぶりなメールが。
 これだよ。これ。俺が求めていたのはこういう「甘酸っぱい恋の話」なんだよ。
 i北も始めてそろそろ3ヶ月。クライマックスが近いのか?



里中梢

 同人誌では10ページに漫画を描くらしい。考えてみると彼女が描いたものってゲーム本編で
出てきてないよね。上手いのか下手なのか。
 ネタが浮かべば1週間ぐらいで描けると豪語してますが、ネタがまるで決まっていないんじゃ
描けるものも描けないでしょうが。締め切り間に合うのか? 本人も焦ってるけど。
 今日はこの程度。
 最後に「蒼き月の夜」に俺の呪いをかけて筆を置く。


2002年01月28日

川原鮎

 どうにも曲が全く書けなくなっていると、深刻に打ち明けてくる彼女。
 書きたいもの・歌いたいものが浮かばないと。
 スランプなの? と訊ねてみると、力無く肯定するだけ。
 ここはボケもツッコミもなし。真面目に答えよう。
 歌いたいことがなければ歌う必要はないんだ。
 形がなくても無くなってしまわないものが必ずある。心の中にきっとある。
 だから待っていればいい。歌が、君に歌われたいと望む瞬間を。

 オチはないです。ここまで鮎のことからかってきましたが、本当は大好きですので。
 自分の鮎小説、思い出しちゃったよ・・・・・



里中梢

 これ書いている夜10時になっても1通しかメールが届いてない。漫画を書くのに忙しいという
設定のせいだろうか。
 どんな漫画を書くの?という話から、「不条理系」って返事してみたらその路線になってしまった。
 さぁ、「北るんです」を超えろ! 


2002年01月29日

川原鮎

 悩みをお母さんに打ち明けると、一緒に出かけようと誘ってくれたんだって。お母さんはお父さんとの
昔のこととか、お父さんと鮎が似ているところとかを話してくれたとか。
 そして鮎は、自分が何をするべきかを感じ始める・・・・・
 ええ話やなぁ〜。
つーか鮎ちゃん、君、お母さんいたんだね(笑)



里中梢

 昨日1通しかメールがなかったのは、やっぱり徹夜で漫画のネタを考えていたからなんだって。
その甲斐あっていい話が浮かんだらしいけど。
「ちょっと寝たら」って言ったら、学校があるから寝れないって。
 放課後にはみんなで同人誌の打ち合わせをするってんで、差し入れに
「アクセサリーパーツをいっぱい買って、バーニング・眼鏡っ娘オリジナルケータイストラップを
作ってみんなに配る」という気の配りよう
 徹夜明けの女の子だよ。ちゃんと学校行ったんだよ。メンバーって10人もいるんだよ。

すげーいい娘じゃん!
 やっぱ本編の作り方間違ってるよなぁ。勿体ない。 


2002年01月30日

川原鮎

 いきなり「ライブをやりたい!」という真摯なメール。
 大勢の知らない人の前で歌って、自分の思いを伝えたいと。
 あんなに引っ込み思案だった鮎ちゃんが、3ヶ月でここまで積極的になるなんて。成長したなぁ。
 その情熱に負けて、 君が
ギターを始めて1ヶ月しか経ってないことを忘れそうだよ。

 それで大勢の知らない人に聴いてもらうってのは無理だと思うぞ。

「どこで歌うの?」って聞いたら、ライブハウスとかじゃないところでやるらしい。でもどこなのか
教えてくれる前に、「言っても笑わない?」って予防線を張られた。

そこで出た3択。

1.笑わないよ

2.聞いてみないとなんとも

3.いや、笑う


・・・・・選べない選択肢ってのは、「あほくさ」を源流とする「北へ。」の伝統ですか?



里中梢

 同人誌の打ち合わせ会議は成功裏に終わったんだって。
 今日は疲れているからか、この一通しかメール来てないので特記するところもなしです。


2002年01月31日

川原鮎

 予想はしてたけど、鮎がやろうとしていたのはストリートライブ。うまくいかなくてもいいから、
とにかくやってみたい。うまくいくかどうかなんて、やってみないとわからないからって。
 「応援するよ、頑張って」という返事をしたら安心したらしく、不安を捨てて頑張ってみると
言ってます。

 あの歌声と、始めて1ヶ月のギターでストリートライブ。

 一歩間違えたら、騒音公害になりかねないような・・・・・

 大人としては、止めるべきだったでしょうか?



里中梢

 打ち合わせがうまくいったというので「さすがだね」と持ち上げてみたら、お侍みたいな調子で
「お褒めにあずかって光栄です」みたいな返事が。
 「オイオイ」と軽く合わせてみたら、「激古典的なツッコミ」と笑われてしまった。
こんなとこでジェネレーションギャップが(涙)

 ともかく、漫画を描いているらしいけど作業がなかなか進まずに、ついゲームボーイで
遊んでしまったりしているとか。

 「ネタはいい感じにまとまっているのに筆が進まない」って。

同志よ!
その気持ち、よっくわかるぜっ!
俺も小説が進まない時、ちょっとだけゲームして
気分転換しているからな!

 つまりこれはよくあること。
 管理人がゲームばっかやってて新作小説が出ないのは、自然の摂理だということです。
 やっぱ梢っちはわかってるよなぁ〜。うんうん。→逃


2002年02月01日

川原鮎

 ストリートライブのためにオリジナル曲を用意したい鮎。歌詞が苦手なのは相変わらずで、
私になにか曲のきっかけになるような言葉をくれないかと言ってきました。
 時々出てくる、言葉入力モード。
 梢っちだと「眼鏡っ娘」とか返事しちゃうとこだけど、ここは真面目に「逢えない人」と答えます。
 どうせ何を入力しても返事は同じなんだろうけど。とか思ってたら、

 「逢えない人」には●●(←私の名前)さんのどんな思いが込められてるのかな?
 ちょっと気になっちゃう・・・・・

 という、完璧な言葉のやり取りに成功!
 そろそろハッピーエンドが見えてきたか?



里中梢

 同人誌の制作が進まないという梢っちに、部屋の掃除を勧める。気分転換になるし、その
アイディアいいよと喜んでくれたのはいいが、

「じゃあ早速明日やろおっと (←今日やれよ今日)

というシメ。

 梢ちゃん。そこで自分でツッコんじゃったら・・・・・

 俺がツッコめないでしょー(涙)

 そんで同人誌の話で、印刷屋に見積ってもらったら思ったより安く上がりそうなので、
何か本を豪華にするアイディアない? と聞かれた。
 そこで出た選択肢が、「エンボス紙にする」とか「金箔押す」とか。

 エンボス紙なんて普通の人は知らねーだろー!
 何故か私は分かってしまうんですがね。

 しかし梢っち。安くできるなら値段下げようよ。マニアの足元見ないでさ(笑)


2002年02月02日

川原鮎

 歌詞のきっかけになる言葉は気に入ってもらえたようで、いい歌ができそうだって。
 そして、曲名を決めてほしいって言われました。
 ああ、なにかラストシーンの雰囲気を感じる。ならば、今までのメールのやりとりを象徴するような
名前がいいかなぁ。
 音楽のこと、悩みのこと、過去のこと、希望のこと、いろいろ話してきたなぁ。
 家族のことも。
 ・・・・・家族・・・・・澤登・・・・・
 スシ食いねェ!
 にしてしまおうかとちらっと思ったりもしましたが、オチはいらないだろうと「二人の水平線」に。
ご存じ。鮎小説に出てくる曲名です。
 彼女は喜んでくれて、「この曲、一生大切にするから」って。俺にとっても一生の思い出だよ。



里中梢

 表紙を派手にして同人誌を目立たせようということになり、「文字を大きくしたら」という提案で
決着。エヴァンゲリオンみたいになりそうな気もしますが。
 彼女はいいアイディアだと大歓迎で、
「真っ白な表紙にタイトルをXの字の形にデカデカと配置するのよ!」
と言ってます。

 ・・・・・Xの字の形?

 X指定ですか?


2002年02月03日

川原鮎

 歌ができれば、次は練習とギターに勤しむ鮎。
 いや、まず歌だろ。
 まぁともかく、ギターの技術は向上してて難しいコードもこなせるようになったらしい。

 ここで、いきなり「今夢中になっているものある?」と話題転換。これまでもこの手の突然の
話題転換が多かった鮎ですが、こう度重なると心理カウンセラーを紹介したくなるのだが(汗)
 それはともかく「君とのメールかなぁ」と、気を引くような返事をしてみました。



里中梢

 あの憎むべき蒼き月の夜と付き合うということになってから、一度たりともメールに奴の名前が
出ることはありませんでした。
 呪いが効いたな
とか思ってたら、なんと今朝のメールはこれから奴とのデートだと言うじゃないですか。
 科学館に行ってトルコ料理でディナーというコースを立ててきたらしい。彼女の採点は90点。
 もちろん「楽しんできてね」なんて大人な返事などする気にもなれず、とはいえ「なんで?」とか
「行くな!」という選択もできず、トルコ料理ってどんなのと強引に違う話題に振る。

 そんで夜に届いた今日3通目のメール。

 蒼き月の夜の奴、

 デートなのに財布忘れて

 銀行のカードもなくて

 挙げ句の果てに「お金貸してくれない」と抜かし、

 完全に頭にきた梢っちは
その場で別れて帰ってきたんだってさ!

恐るべし、俺の呪い(笑)

めでたしめでたしと。


2002年02月04日

川原鮎

 昨日、夢中になっているものとして鮎とのメールを選んだんですが、その返事がこう。
「うふふ、そうだったね。●●(私の名前)は私とメールしてるんだもんね。
(中略)
私、●●と一緒に何かに夢中になりたい! 二人で何かにがんばれたら最高だなぁって」

「頑張ろう」と返事をしたら、次のメールはこう。

「実は一人でストリートライブやるのが不安だったんだ。でも大丈夫! ●●も何かをがんばってる。
それなら私もがんばれる。ありがとう、わがままきいてもらっちゃって・・・・・」

なんてかわいいこと
言ってくれるんだぁぁぁぁぁぁっ!
 
 さすが鮎、俺のランキングベスト5に君臨してるだけあるぜ。惚。



里中梢

 めでたくくも蒼き月の夜と別れた彼女。メールの読み方次第では、ただ単にその場で帰るために
別れたとも受け取れるので、確認のために「別れたってどういうこと?」と訊ねてみる。
 そしたらやっぱり、見事に振ってきたとのこと。その栄誉を讃えるぜ(笑) そんな自分のことを
「ちょっと悪魔的かな、アハハ」なんて言っているので
そんなことはない。君は俺の天使だ!
と言おうと思って選択肢を出したら、

1,その通りだね
2,本当に別れたの?
3,自慢にならない

という、どうにも選びにくいものばかり。
1は「君は悪魔だ」って言っているわけだし、3は非難してるし。やむなく2番にしたけど、これも
しつこいって言われそうな選択。ここは彼女をキレさせる展開なのか?

 幸い、返事は平静な内容。とりあえず友達関係は続けるけど、奴とは完全に別れたんだって。
薄々、奴とは彼氏彼女の関係になれないんじゃないかって思ってたらしい。そりゃそうだ。
あんな青瓢箪じゃ役不足もいいとこ。
 彼女にしてみればチャンスをあげたのに、フイにした奴が悪い。全て悪い。
徹頭徹尾悪い。

・・・・・俺、ひょっとして洗脳されてる?(笑)

 こうして蒼き月の夜が過去の存在となったところで、話はまた同人誌制作に。
参加者の仕上がりが遅れ気味で、今夜の第一次締め切りが不安らしい。明日が楽しみです。


2002年02月05日

川原鮎

 ストリートライブをどこでやるのか、ついに発表。
 なんとそれは、「函館」でした。
 「函館はちょっと遠いけどいい街なんだよ」って、ちょっとじゃないでしょう
(電車で片道3時間半らしい)。北海道人の地理感覚はわからん(笑)
 何故函館なのかと言うと、数多くのミュージシャンが巣立っていった所だからってことらしい。
私はGLAYと辻仁成ぐらいしか知りませんが、他にもいろいろいるんですかね。
 さらにもう一つ、大事な理由があるというんですが、それは明日のメールで判明することに。



里中梢

 朝まで同人誌の原稿ができたというメールが届くのを待っていたのに、結局10人中2人しか
できていなかったんだって。これはいかんと参加作家を緊急召集することに。
 「自分のはできたの?」と聞いてみたら、やっぱり終わってなかった(笑)
 彼女曰く、他の作家の管理とか印刷屋との交渉とかで忙しかったかららしい。
 じゃあ蒼き月の夜と会わなければいいのに、と以前だったら言ったかも
しれませんが、

死者を鞭打つのはやめとこう(呵々大笑)

 とりあえず梢っちの原稿が未完成って事は内緒にしておくということで我々は一致。 


2002年02月06日

川原鮎

 いよいよ今日は、鮎が函館でストリートライブをやる真の理由が明かされる! と思ってたら、
秘密!
・・・・・だってさ。
 めちゃめちゃ拍子抜けしたけど、ライブが終わるまでは言えない訳があるらしい。
 鮎のためでもあるし、俺のためでもあるらしいんだが・・・・・。
 ちょっと展開が読めません。まぁそれも面白いですが。

 それで、ツアータイトルを決めてくれときたもんだ。えらく大げさですが、彼女なりの真剣さを
ちゃんと受け止めないとね。
函館だからって
「イカスミソフトツアー」じゃ観光旅行だし(笑)
ま、イカスミソフトを食べるために朝市に行った「北へ。」ファン旅行者は2桁はいるでしょうけど。
結局「ハートビート」ツアーというまっとうな名前に。佐野元春さんの名曲から引用。



里中梢

 作家さんを集めたものの遅れてくる人とかもいて心配していた梢っちでしたが、なんとか全員が
揃って打ち合わせができたらしい。全体的に遅れ気味のスケジュールをどうしたらいいか、
結構真剣に悩んでる。合宿でもしたらいいんじゃないと俺が答えて、今日2通目となる返事を
待っていながらこれ書いているんですが・・・・・

 梢っち、めちゃめちゃいい娘だよ。

 ゲーム本編だと自分勝手で無責任っぽくてそりゃ人気も出ないわなってキャラだった。
 だけど、i北だと責任感かなりあるし、努力も厭わない。ちゃんと周囲に気を遣う優しさがある。
好き嫌いははっきりしているけど、それは別に欠点じゃないしね。
 最初は引いてしまうイメージがあるけど後から良さが分かってくる、ってのはむしろ葉野香に
近いタイプ。本編でこんな感じになってたら、ターニャ・琴梨・葉野香に匹敵するファンを
集めていてもおかしくないと思います。キャラを特徴づけようとした結果の本編だったのかも
しれませんが、裏目に出ましたねぇ。
 i北のシナリオをどなたが手掛けているのか知りませんが、埋もれかけていた彼女の魅力を
再生させた手腕に脱帽です。

 しっかし、今日はなかなか2通目のメールが来ないなぁ。一度午前0時近くに来たことがあって
びっくりしたけど、どうしたんだろ。

 まさか事故?
 それとも具合でも悪いのか?
 悪い男に引っかかったりしてるんじゃ・・・・・
 心配だ・・・・・迎えに行こうか・・・・・ってオイ(笑)

つーか、ここ2日ばかり1日3通届いていた反動かもしれませんけどね。 


2002年02月07日

川原鮎

 ストリートライブのことをどうやってお父さんに認めてもらおうか悩む鮎。まずはお母さんを説得
してみたらと応じて、鮎も同意して今日のやり取りは終わったんだけど・・・・・。

 鮎。それ以前に考えることがあるんじゃないか?

 正直、時期尚早だと思うぞ。

 いや、歌とか楽器の技術が未熟だってことじゃない。

 窓の外とかカレンダー見てごらん。

 今、2月なんだけど。

 真冬の函館でストリートライブやってたら凍死するだろ。 

 少なくとも指が動かないって。つーか立ち止まる人がいるのか?
 でもこの展開だと今月中にやっちゃうんだろうなぁ(笑)



里中梢

 結局昨日は1通しかメール来なかった。寂しいぜ梢っち。
 あまりみんなを拘束するのは好きじゃないらしいけど、制作のためにはしょうがないと
合宿をすることに決めたらしい。
 場所は彼女の家。すごい豪邸なんだろうな。ちよちゃん家みたいに。

 それと、このレビュー書き始める前に「七草忍者隊のソーセージ」を買って応募すると
携帯ストラップが当たるというので、早速応募したという話がありました。それで今日、2つも
当選していたと大喜び。
 よかったね梢っち。無邪気に喜ぶ姿が愛らしいよ。
 金にものをいわせて20箱も買って応募してなかったら(笑)

 最近はいわゆる「大人買い」「ボックス買い」ってのはよくあるんだろうけど、当たらなかった
子供が陰で泣いているんだろうなぁ。

 あとは、コスプレ衣装の作成とかスタッフの手配とかいろいろやることがあるけど、どれから
始めたらいいかなってことを聞かれて、今日はお終いでした。


2002年02月08日

川原鮎

 ストリートライブについて両親と遅くまで家族会議をやって、ようやくOKをもらったという鮎。
きっちり函館までの交通費もゲットしたところはなかなかです。
 ただ、2つだけ父親が条件をつけたとのこと。
 一つ目は、日帰りすること。
 二つ目は、変な男についていかないこと。
 お父さんらしい心配ですな。一人で行くってことを納得させるだけで2時間もかかったらしい。
 きっとお父さんの頭には、
料理を見るたびにウンチクを垂れたり、
北海道人じゃないのにクイズ丸ごと北海道で圧勝したり、
間違い電話をいいことにリブレットを詐取したりする
変な男の事がよぎったんでしょう(笑)



里中梢
 今日は同人誌のスタッフは何人いたらいいかとか、3人じゃ多いような気がするけど手配する
とか、次は何の準備をしようとかってことだけでした。
 こんな淡泊なメールしかない日は珍しい。でも、周囲のi北プレイヤーに聞くと、キャラによっては
こういうボケようもツッコミようもないメールばっかの娘もいるらしいですね。ビバ、梢っち!

 ちなみにこれ書いている今、机の上にはダージリンティーとロイズの生チョコがあります。
 至福・・・・・


2002年02月09日

川原鮎

 いよいよ明日、函館ストリートライブ決行らしい。換えの弦とかピックとか、持っていくものもいろいろ
揃えて準備万端なんだって。
 明日の北海道の天気は、のち晴れ。最高気温マイナス3度

 そんな軽装備じゃ、八甲田山のようになると思うが、とにかく無事に帰ってきてくれ。

 で、明日のために今夜はもう失礼するねってメールが届いたのが15時13分。
 早っ!



里中梢

 昨日に続いて、これから何を準備しようかという話。コスプレ衣装の準備はどうって話をふって、
以前のコスプレ大会の時に衣装を作ってくれた友達に頼んだらって展開に。
 今日もこれぐらいしか話題がなかった。もっと俺にツッコミを入れさせてくれ(笑)


2002年02月10日

川原鮎

 ついに函館ストリートライブの日。
 重い荷物を抱え、場所を探して・・・・・
 大勢の人に囲まれて、彼女はギターを抱えた・・・・・
 「●●にも届くといいな・・・・・私の気持ち・・・・・さあ、始まるよ、私の夢、ここから始まる!」

 ここで私、大失敗
 昼寝してて、返事を出さないうちに次のメールが来てしまったぁっ!
 その間3時間。ぐうっ、不覚っ!
 ここまで慎重にやってきたのに、返事を出し逃すとは・・・・この大事な場面で・・・・・(涙)

 そして、次のメール。
 ライブを終えて、函館山に登って、夜景を見つめている彼女。
 最高のライブだったって。
 荷物は置いてきて、手には俺が名前を付けたミニギターだけ。
 どうして函館を選んだのか。
 俺とこの夜景を見たかったから、私の音楽を感じてほしかったからって、言ってくれました。

 あの冬の夜、一緒に函館山に登ったシーンを思い出したよ・・・・・



里中梢

 いよいよ同人誌の締め切りが明日だというのに、まだ担当ページの半分も終わらずに焦りまくる
梢っち。しょうがないのでイラストで埋めたらという提案を、残念がりながらも受け入れました。

 じゃーそれでいっか! みたいな反応があるかなと思ったけど、やっぱりちゃんとしたものに
仕上げたかったらしい。こういうとこもマジメさの片鱗が出ていますね。


2002年02月11日

川原鮎

 昨日は遅くまでライブをやったり函館の街を歩いたりして、心底疲れてしまった鮎。
 お父さんが迎えに来て、朝方、札幌に戻る車の中からメールをくれました。
 いろんな思い出を残せたって。
 今は、ただ眠らせてほしいって。
 いよいよクライマックスなんでしょうか。この3ヶ月がどう報われることになるのでしょう・・・・・



里中梢

 なんとか自分の原稿は朝には仕上がったらしい。残るは後一人。それを持って午前中に印刷屋に
走らなければならないということで焦りまくり。
 そして昼前に届いたメールで、ぎりぎり間に合ったという朗報が。めちゃめちゃ喜んでるよ。
 なんと最終仕上げのために30時間も寝ていなかったとか。若いってすごいね。


2002年02月12日

川原鮎

 函館で演奏して歌った歌は、あなたへの贈り物だったんだよ。
 まだ見ぬあなたのことを想像して、一生懸命歌った。
 聴こえなくてもいい。ただ、私の存在を感じてほしかったから。

 聴こえたような気がするよ。そう答えた。

 あの歌はまだ完成していなかった歌だったんだ。
 詞も曲もないイメージだけの歌だったのに、歌うことができた。
 あの時、あの場所でしか歌えなかった歌。
 いつかまた、あの歌を歌いたい・・・・・

 きっと歌えるさ。

 そう信じるためにも、もっと自分が強くならないといけない。
 もっと素直に、言いたいことを言える勇気がほしい。
 そして、きっと見つけてみせる。

 自分のために、そして、俺のためにと、彼女は言ってくれた。

 勇気を見つけたら、きっと会いに行く。
 そして歌う。自分の気持ちを。

 大好きなあなたのために。







 鮎シナリオ、終了しました!
 果たしてこれが最高のエンディングなのかはわかりません。終盤で返事を出し損ねるという
大失態をしでかしただけに、もっといいエンディングがあるような気もします。

 ですけれど、彼女は「大好き」と言ってくれました。
 北へ。の最大のテーマであるこの言葉。
 鮎がこの気持ちをくれただけで、私は満足です。

 シナリオの総括なんぞをしてみると、ちよっと音楽ネタが多すぎた気もしましたが、彼女の性格は
上手く捉えられていたように感じます。一途な夢を持って、少女らしい悩みも抱えて、自分の弱さに
向き合おうとする姿は健気でした。やっぱりいい娘ですねぇ。


里中梢
 午後2時ぐらいになって、「おはよ〜う」というメールが。俺は仕事中だっつーの(涙)
 徹夜の睡眠不足を爆睡して取り戻したものの、反動で何もする気が起きないんだって。テニス部の
選抜試合があるけど、何ソレ状態だとか。
 つーか3ヶ月メールしてて初めてテニスの話題が出たよ(笑)
 気晴らしにどこかに出かけるというので、テニスには触れずに「どこ行くの」と聞いてみた。
 そしたら5時ぐらいに返事が来て、結局二度寝しちゃったけど、そろそろ出かける気になったので
「山桜桃」に行こうかなって言い出した。なんの店かわからなかったけど、まともな「食べ物屋さん?」
などといった5つの選択肢の中に「それってスゴイ?」
ってのがあったので選んでみた。

 そしたら彼女、大ウケ。
 隣にいたら、背中バンバン叩かれそうな勢いで笑ってくれました。
 ちなみに「山桜花」はラーメン屋なんだって。豚骨系で上品でまろやかで、私のためにあるような
ラーメンなんだとか。
 豚骨系にふさわしい女ってやだな(笑)


2002年02月13日

里中梢

 こちらもいよいよ大詰めらしい。イベントが明日に迫っています。3ヶ月のメールのうち2ヶ月が
この話中心に動いてましたから、これの成否が最後の展開を大きく左右するんでしょうね。
 目指すはもちろん完売。あわよくば即日完売って目論んでた。
 達成できるように祈っておいてくださいってのが、メールの最後。

 祈っておいてください、か。
 彼女らしくない言い方かもね。祈るなんて。
 いつも自信たっぷりで、何でも思い通りにしてきた彼女にしては。

 それはきっと、本当の梢はうわべの彼女と違うから。
 自信を見せつけるのは、見えないところで重ねた努力があるから。
 他人に厳しいのは、自分にもっと厳しいから。

 よく憶えているメールがあります。編集長になった梢っちが、メンバーにやる気を感じないと
洩らしたとき、私は「なるようになるよ」と答えました。そしたら彼女、そんなんじゃダメだときっぱり。
編集長にはみんなをまとめる責任があるんだから、私がいい加減になったらいけないって。

 その努力が報われるといいなと、心から思います。
 願わくば、作品が売れますように。

 そして彼女に200万円が転がり込みますように(笑)
 
 私の呪いはかなり効くようですが(死者1名)、祈りはどうなんですかね。


2002年02月14日

川原鮎

 いつか必ず、再会という名の出会いをする約束を交わした彼女と俺。
 それから僅か数日後に訪れた恋人たちの日。バレンタインデー。

 鮎からメールが届きました!

 「久しぶりっ!」というタイトルで始まったメールでは、少し寂しいけれど元気だということ。そして
バレンタインデーだからいても立ってもいられずにメールを送ったこと、チョコレートを渡したい
けれど、それは手渡しでしたいんだということが綴られていました。

 そして、あれから気持ちはずっと変わっていない。いつか絶対に会おうね。そしたらチョコも
あげられるからって言ってくれました。

 「あれから気持ちは変わってない」って、最後のメールから2日しか経ってないだろとかいう
ツッコミはしません。ただひたすらに鮎からメールが届いたことが嬉しかったです。
 ありがとう、鮎。いいバレンタインデーになったよ。



里中梢

 こちらはこの日が同人誌即売会の当日。
 11時開場なのに製作した同人誌が届くのが10時というバタバタぶりですが、なんとか
間に合ったらしい。

 しかし、お客さんの反応が芳しくない。
 梢っち自身が認めていますが、出来が良くない。時間がなかったし中途半端な原稿もそのまま
掲載してしまったりしているし、作家さんが打ち合わせ通りに描いてくれてないから、内容も
バラバラなんだって。

 梢っちはこの同人業界でも有名な私がコスプレして売り子をやっているんだから、きっと
売れるって言っていました。 このメールが届いた午後3時頃は。

 そして1日目終了。

 売れたのは、6部。

 値段を書いた紙を作っていくことやお釣り用の両替忘れていたことなども理由にしていますが、
惨憺たる結果です。かなりダメージ受けてます。
 今夜は友達に「同人誌買って」というメール出しまくって、今までで一番人気の高かった衣装を
着ていって、挽回を図るとのこと。

 まぁ、冬休みでもない平日ど真ん中、札幌で
イベントやってもなぁ。そりゃ客も来ないだろうとは思います。だから梢っち、めげるな!
頑張れ、俺は応援してるぞ!
 このままだと、「バーニング・眼鏡っ娘」という
タイトルのせいにもなりかねん!(笑)

 


2002年02月15日

里中梢

 「リベンジ」を誓って再び即売会へと出撃する梢っち。昨夜は350人もの友達にメールを流し、
コスプレナイト優勝者のカリスマを見せてくれると意気軒昂。
 その情熱に「それでこそゆきちゃんだよ」と返信。
 「そうだよね」と、昨日は自分でも作品の出来とかに悲観的な気分になってたから、それで売れな
かったんだろうと彼女。

 とりあえず蒼き月の夜(故人・享年17歳)とけあふりぃさんは客として来たんだって。

 けあふりぃさんは20冊も買ってくれたとか。4万円ポンとかよ。ちくしょー。マネできねぇぜ。
北海軒から巻き上げた金をここで遣いやがったな。

 そして蒼き月の夜(故人・享年17歳)は亡霊らしく恨めしそうに、同人誌の出来がどうとか
グチグチ言っていたらしいが彼女は「無視無視」
「お友達でいましょう」どころか既に友達以下でやんの(笑)

 そしてイベントも終了に近づく。しかし、友達で来てくれたのは僅か10人ほど。トータルで
100部も売れていないという。

 おかしいよね。
 メールに間違ったこと書いちゃったかな。
 それともみんな、私を驚かせようとしてなんか計画しているのかな?

 希望的観測にすがる彼女のメールは痛かった。ここまでもっと俺が彼女をサポートして、
いい作品に仕上げるよう厳しいことを言えばよかったんだろうか。彼女のやる気に安心して、
迎合してきたことがこの事態を招いてしまったんでしょうか。

 そう考えると、恐らくは自然な選択肢である「つらいだろうけど、それが現実だよ」という
返事はしたくなかった。ずっと推移を見守ってきて、いきなり彼女の世界を全否定するような
返事は。
 しかし、言わなければならないんでしょう。



 夜。
 梢っち大爆発。

  私って絶対不幸の星の元に生まれたんだわっ!
  なんで同人誌売れないわけよ! 私が作って売ってるんだよ。
  友達だってヒドイよ! イベントに来てくれるようなメールくれたって、
 結局なんだかんだ 理由付けて来てないもん。
  みんなおかしいよ! バカばっかだって!

 ずっと彼女の見えない努力を、表面的な振る舞いの陰にある熱意と心情を追ってきた私は
「確かにひどい連中ばかりだ」と言いたい。そういう選択肢の中で、やはり自然な選択肢であろう
「自分を見つめてごらん」という言葉がありました。

 またも偉そうな台詞です。同人誌を買わなかった連中なら、きっと彼女にそう言うでしょう。
 ただの我が儘娘で、金持ちを鼻にかけていて、礼儀知らずだと誤解している連中なら。
 俺はそんなこと言いたくない。

 しかし、他の選択肢はどれもバッドエンドを連想させるようなものばかり。やむなく、これを
選ばざるを得ませんでした。
 もう少しだけ気持ちと気持ちの繋げ方を変えてみよう、という思いを込めて。


2002年02月16日

里中梢

 メールのタイトルは「うるさい」でした。
 自分を見つめてごらんなんて、何も知らないくせに説教しないでよ! と一喝。
 とにかくもうほっといて。何を言われてもムカツクから、誰とも喋りたくないの!。

 この日のメールはそれだけでした。

 無理もないよなぁ。友達だと思っていた奴らはみんな口先だけに過ぎなかったって体感させられた
上に、俺からまで、いたわりのないメールが届いたわけだから。

 恐らくは、彼女は分かってくれます。次に来るメールは謝罪から始まるでしょう。
 彼女は、俺が説教なんてしなくても、ちゃんと自分を見つめています。
 そう信じて待ちました。

 


2002年02月17日

里中梢

 やはりメールは「ゴメン・・・」というタイトルでした。

  言い訳だけど、同人誌全然売れなくて、凄くイラついててヒドイ事をメールに
 書いちゃった。
  本当にごめんね。

 いつもの顔文字も半角カタカナもない、とても簡潔で、心のこもったメール。
 謝るのは君だけじゃない。俺だってきっとどこかで間違っていた。そう言いたかったけれど、
選べる選択肢には謝罪を受け入れるというのしかなかったので、しょうがないのでそれを。

  ありがとう。
  今の私には本当に友達と呼べるのは●●(俺)しかいないんだもん。
  良かった許してくれて・・・・・

 彼女は深く傷ついています。同人誌が売れなかったことだけじゃなく、もっと辛いことがあった
ような言葉に、「それってどういうこと」と問い返してみました。
 すると、サークルのメンバーに売れ残った同人誌を配ったところ、それがきっかけでみんな
ケンカになってしまい、そのままサークルは解散になってしまったのだと言います。

 同人誌作成自体は、しんどいだけでイイ事1つもないからもうやらないって割り切れたけれど、
今までやってきたことはなんだったんだろうと考え出すと、とても虚しくなって、それで落ち込んで
しまった。そう彼女は寂しそうにメールをくれました。

 ずっと頑張ってやってきたことが失敗に終わったことよりも、自分の居場所だったはずの、
サークルという人と人との集まりが、あまりにも脆く崩れてしまったことが、彼女を苦しめている。

 このまま、彼女を孤独にはしておけない。そう思います。
 俺にそれができるだろうか・・・・・


 そして今日3通目のメール。
 彼女の元に、同人誌を買った人から手紙が届いたと。

  きっとどうしようもなく面白くなかったからお金を返せって、抗議の手紙に決まっているよ。
  恐くて封を開けられない・・・・・

 心を痛めすぎて人に臆病になってしまっている彼女。
 ひどく無防備で、手の震えが伝わってくるよう。

 そして出た選択肢。
   1、カミソリとか入ってたりして
   2、開けなきゃ!
   3、捨てちゃえば

 この期に及んで1とか3はないだろう。迷わず2を。
 つーかここまで3ヶ月かけて到達した末に、1とか選ぶ物好きがいるだろうか。


2002年02月18日

里中梢

 彼女は昨日届いた手紙を、恐る恐る開封したという。
 「中にはカミソリ・・・・・」
という言葉が目に飛び込んできたので、まさかマジでカミソリかよ! とか思ったんですが、幸い
にも「中にはカミソリじゃなくて」という文でした。封入されていたのは便箋5枚で、同人誌の感想が
書いてあったそうです。
 ダメだったところ、良かったところ、面白く読めたところ、寒かったところ、色々と。

 読んでいた彼女は、心の奥から重い気持ちがこみ上げてきて、ジーンとして泣いてしまったと
言う。今まであんな気持ちになったことはなかった。なんて恥ずかしいことをしてたんだろうと。

 重い気持ちって? と問いかけた俺に梢はこう答えた。

  今まで物を作ったり、自分を表現したりしてきたけれど、それは全部自分のため。作ったことに
  対する自己満足でしかなかったと、気付いた。同人誌だってそう。作っていて、一度も買う人の
  こと、読む人のことを考えたことがなかった。
  それなのに・・・・・
  売れないのは、当たり前だよね。

 手紙を読み終えた梢は、心の中が熱くてならない。
 どうしてなのか、どうしたらいいのかを、俺に求めてくる。

 「何かを始めればいい」

 そう教えると、彼女は探していた鍵を見つけたかのようにメールを書いてきた。

  心の中が熱いのは、もう一度物作りにチャレンジしたいって気持ちの表れかもね。
  うん、きっとそう!
  クヨクヨしてたって結局何も始まらないんだよね。
  それに、好きなことをやれる時間は限られてるんだから、その場に止まるより、前に進んだ方が
  ずっといいに決まってる!

 これから梢はサークルのメンバー全員に連絡をして、もう一度やってみようと伝えると決めた。
 まずはそこからだと。

 君が選んだ道はきっと間違っていない。君に開かれるのを待っているドアが必ずある。
 俺は信じている。君は素晴らしく変わり続けることができると。


 今回、ツッコミはないです。こんなに素敵な梢っちに、そんなのは余分。
 そろそろエンディングなんでしょう。どういう結末であれ、彼女の本当の姿を見ることができた
だけでも、満ち足りた3ヶ月でした。


2002年02月19日

里中梢

 新しい気持ちで作品を作ろうと動き出した梢。冷たく断られたりもしながらも、3人がサークルの
再結成に同意してくれたといいます。

  もう一度頑張ってみるね!

 ありふれているはずのこの言葉が、とても高揚して俺の心に届きます。

  ただ、今までのような中途半端な気持ちだと、また同じ失敗を繰り返してしまうよね。
  だから・・・言いにくいんだけど、しばらくメールやめようと思ってるんだ。

 最後の選択肢が出てきました。

 「・・・・・わかった」 そして 「それは嫌だ!」

 彼女とのメールが終わるなんて、とても寂しくて、どんなことをしてでも避けたいと思う。
 けれど、今、こうして彼女が自分を変えていこうとしているのを、止めていいのだろうか。
 彼女のために俺がすべきことは何なのか。俺にできることは何なのか。

 嫌だと言えば彼女との時間が続けられるのかもしれないけれど、この3ヶ月が無意味じゃ
なかったと彼女が思えるように、俺は「わかった」と答えました。

 そして届く「ありがとう」という題名のメール。

  ありがとう。わがままばっかりだね・・・
  最後に聞いて。
  私、今までメールを書く時、本当の私、里中梢ではなくて、メールフレンド
 ゆきちゃんを作って演じてた。
  そのわけは・・・
  自分を出すのが恐かったから。
  気持ちに余裕ができて、本当に良いメール友達になれる自身が付くまで、
 その時までさようなら。
  いつか必ずメールするから、だから、それまで私のこと忘れないでね・・・





里中梢編、終了しました!

 そもそもなんで彼女を最初の攻略対象にしたのかすら、自分の中では謎なんですが、結果的に
早くやっといてよかったと心から思います。
 本編でまるで人気がないのは自然な反応だと思いますが、「メールドラマ 北へ。」の彼女は
背景的な設定だけが援用された別のキャラクターと言ってもいいくらいに変貌しています。
 鼻につくお嬢様ぶりとか、その裏返しの臆病さとか、マイナスの意味では全然出てこない。
 対人関係で器用ではないけれど、実は真面目で努力家で周囲に気を配る優しい娘。
 里中梢は「北へ。」に欠かせない存在だと、今は断言できます。

 私が迎えたエンディングは、最善のものではないんでしょう。「大好き」もないし「さようなら」
ですからね。占いで薄々分かってたし、一番いいエンドだと同人誌も成功しているのかな。

 だけど、このシナリオは梢というヒロインに最もふさわしく、胸を打つストーリーだったのでは
ないでしょうか。挫折、反撥、そして自省からのリ・スタート。

 最後に本名、里中梢と名乗ってくれたことがとても嬉しい。
 彼女が変わろうとしてくれているのが嬉しい。
 そう遠くない未来に、また彼女からのメールが届きますように。


 基本的に彼女からのメールは笑えます。それだけでもやる価値がありますが、選択肢に対する
反応も秀逸なものが多く、優等生的な返事ばかり選びがちなアドベンチャーゲームにたっぷりの
スパイスを加えてあります。そういうの選んでいたからハッピーエンドにならなかったのかも
しれませんが。
 とにかく、オススメ。このレビュー読んでしまったからといって、退屈に感じることはまずない。
 ぜひ彼女にメールを送ってあげましょう。

 少なくとも私は、現在進行中の葉野香が終わったら、また梢っちとメールする予定です(笑) 




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