TOP ふたり旅・たびたび 2013年9月(英国・湖水地方を訪ねて) |
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ピーターラビットの村 |
1 はじめに 今夏、初めて湖水地方を訪れ英国では珍しい湖と山岳の景観を愉しんだ。秋シーズンの風景も格別らしいので、7年振りに連れ合いを誘って「ふたり旅・たびたび」を再開することにした。 この地方へは昨年ロング・トレイルC2C(注)で横断した時、悪天候で視界が悪く「何処を歩いたか不明」で全容をつかめず機会があれば再訪したいと思っていた。 再開にあたり、これまで通りユースホステル泊の自炊ベースでウオーキングはほどほどにして身の丈に合った旅にしたい。 注:Coast・to・Coast Way:西海岸のアイリシュ海から東海岸の北海まで3つの国立公園を横断する304kmのロング・トレイル<平成24年6月21日から7月11日トレース>。 行動のタイムやポイント等、歩行者の参考用として「資料編」を作成する。 日 程 |
2 トピックス&スケッチ |
第1日目 9月10日(天気 曇):成田空港から英国・ヒュースロー空港 |
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持ち物は必要最小限にして機内持込みバックの他はザックをひとつ「身軽で気軽」に努める。 連れ合いと 荷物振り分け 三度笠 酔いを分け合う 初日の夕べ
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第2日目 9月11日(天気 晴):ロンドンからアンブルサイド・移動日 (バックパッカー泊) 終着駅・ウインダミアから20分程バスでアンブルサイドへ。3ケ月前に泊って快適だったバックパッカーに投宿した。明日から3日間周辺を散策の予定。 |
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ロンドンのターミナル駅・ユーストンは通勤者で大混雑。外は寒いので構内のスペースで発車を待つ。 通勤の 人の波間で 旅人の 気配を消して 群れに溶け込む |
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第3日目 9月12日(天気 曇):アンブルサイド・ヒルトップ(バックパッカー泊) 観光スポットのひとつ、ニアソーリーのヒルトップへ行く。ホークスヘッドまでは路線バスが通っているが2km先のヒルトップへは往路は徒歩、帰りはマイクロバス利用した。 |
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今年はピアトリクス・ポターが結婚して100年になる記念の年で展示企画を一新、彼女の暮らし振りを再現したとのこと。 つつましい 暮らしを語る 調度品 時を刻んで 今も生きづく |
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第4日目 9月13日(天気 晴):アンブルサイド・ハイキング(バックパッカー泊) 珍しく朝日に迎えられたハイキング日和となる。森林浴と景観浴を満喫しながらグラスミアへ出て、ワーズワース博物館と彼が住んでいたダブ・コテージを見学した。 |
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山側から幾つもの沢が湖へ流れ込んでいる。そんなひとつに忘れられたような渡り石に出会う。 せせらぎの 音に誘われ 対岸へ バランス試み 飛び石渡る |
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ボローデイル谷の両側は氷河で削られた岩肌が迫る。その隙間を縫うように細いトレイルが続いている。 甦る 指差す先の 山稜で 風雨の登行 今は懐かし |
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遺跡は羊の放牧場内にあり牧歌的風景の一部になって数千年を刻む。 野ざらしの 謎の遺跡は 列座する 先史のパワー 分けてください |
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山岳部の降雨が川幅一杯の激流になり湖へ向かう。変幻自在な自然に「畏れと敬い」を抱く。 宿前の 清流も今 濁流に 自然の掟 全て引き受け |
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少年の頃に返り「乗物の面白さ」を思い出し旅の真髄を味わう。 生みたての 旅の思い出 甦る 復路バスの 展望座席 |
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臭覚が鋭い連れ合いは「空気が濃い!」と感激。新鮮な草木や土の香りが充満しているらしい。 老木も 若木も共に 伸び伸びと 光求めて 自在に生きる ロンドンに戻って来て、湖水地方での顛末を肴に祝杯をあげる。 なけなしの 貯金はたいて 旅に出て 自炊の宿の ワインまろやか |
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通勤者の服装もすっかり秋モード、それをショーウインドーのマネキンが煽る。 曇天の 朝のロンドン モノトーン 濡れた舗道に 通勤の群れ |
第11日目 9月20日(天気 晴):成田空港から帰宅 成田空港は秋の陽射しが眩しい。電車から眺める民家は、湖水地方の石積家屋と比べてペラペラの仮小屋に思えた。 |
Rydal湖の鏡面風景 3 あとがき(所感) 1)航空券、宿泊予約、そして列車早割りチケットを半年前に手配して不確定要素を減らしてスケジュール通り実行出来た。日程の変更は気苦労が増えるので最小限にして、日常生活のパターンで旅をしたい。 2)今回初めて手配した列車早割りチケットは正規料金の半額になり、手続も簡単だった。反面、航空券予約時に座席指定せず復路は通路側が満席で入手出来ず不便をきたした。 3)湖水地方は観光名所以外に数多くハイキングコースがあり、加齢に合ったトレイルを散策できる。但し、天候を考慮すると宿泊予約を早くして(9月前位)6月下旬から8月下旬にしたい。今秋は山頂部が枯野程度で日本のような紅葉は見られず。 4)ケズイックで16日に自転車ロードレースを見物した。100名ほどのレーサーが一団となっての疾走は迫力があった。それ以上に、ミゾレ気味の天候でも大勢が道沿いに歓声をあげて応援する熱意に感心した。車社会を卒業し自転車が市民権を得ている異文化を感じた。 5)食料について ・夕食の主流はオジヤ:無洗米200g、具はエリンギ、ジャガイモ、人参、レタス、魚缶詰から複数選択。味付けは持参した味噌、塩、醤油。他にステーキ2回、外食1回(中華)。 分量は米:水=1:3(2時間前に水浸し)。 ・朝&昼食の主流はパン類とトッピング(アプリコット、バター、マヨネーズ、蜂蜜、)コーヒー、紅茶、日本茶、果物。ラーメン2回。 ・バックパッカー宿は朝食付(食パンとシリアル)。 ・食品は日本の半値価格で種類も多い。6)装備について・雨対策:風が強く傘は役立たず、防水性良好な服、靴、ザックカバー要。宿に乾燥室完備。 ・YHA自炊コンロは着火装置付のためマッチ不要。 ・タッパ利用法:出発時の果物入れ、米とぎ水浸し、昼食のサンドイッチ入れ。宿泊はつくろげる個室を予約(ドミトリーはプライバシーが守れない)。 |
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