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<東海自然歩道・伊賀奈良コース・東編

近 畿 編 ・・・奈良・長谷寺駅から三重・柘植駅へ・・・

期 間:平成28年7月19日から7月24日(6日間)
 
 
1 はじめに

  今年3月に伊賀奈良コースの西半分をトレースしたので、今回は残り半分・東コースを訪れる。天気予報を見て雨天日がないことを確認して入山日を決めアクセスの高速バスを予約した。
 今回の特徴は2点あり、先ず近畿地方の山岳部を通るので登高差が大きいこと(総登高差=約3000m)また、コース上に大きな町がないので食料補給が困難と思われる

       
                    三重・国立曾爾少年自然の家
 
  2 トピック&スケッチ  総距離121Km。総行動時間39時間(実績値)
 *出発日 7月18日:新宿駅BTから夜行高速バスで奈良県・桜井駅へ向かう。

第1日目 7月19日(天気 快晴):長谷寺駅から室生ダム
                      距離:16km  行動時間5時間20分 
 夜行バスで早朝桜井駅に到着。電車で前回下車した長谷寺駅まで行く。国道165号線(初瀬街道)を東進して室生ダムに出て大野寺を経て室生ダムに戻り設営した。

 大野寺の本尊は対岸の巨大な磨崖仏で弥勒菩薩とのこと。


  千年の 時を刻みつ
  磨崖仏
  笑みを浮かべて 功徳を授け






第2日目 7月20日(天気 快晴):室生ダムから曾爾 
                      距離:21km 行動時間:7時間

 門森峠越えを避けて室生川沿い公道を進み室生寺へ。寺から宇野川をつめてクマダワ峠、更に東進して曾爾村の公園に設営した。


 樹林帯の急登に大汗をかきクマダワ峠で小休止してホッと一息。


  気がかりの 腰を案じつ
  荷を担ぎ
  峠を越えて 夏を迎える




 第3日目 7月21日(天気 晴後曇):曾爾から桜峠 
                         距離:27km 行動時間:8時間40分

 県道81号線を太良路まで北上。ここから亀山の国立少年自然の家への公道を進み、亀山峠を経て中太郎生の集落へ下る。更に、伊勢参りの古道を大洞まで西進、ここから林道を北上して桜峠で設営した。

 地形を生かした石畳の古道に先人達の自然と共生した知恵を感じる。


  朽ちもせず 伊勢路へ続く
  石畳 
  ワラジの跡に 青苔被う 





 4日目 7月22日(天気 曇):桜峠から青山高原・円山公園 
                     距離:22km 行動時間:7時間

 布引峠、塩見峠を経て伊勢見の集落へ、ここから青山高原の別荘地が続く県道512号線を北上して三角点・展望台先の円山公園に設営した。

 尾根の中腹を林道は続く。一本道だし急登もないので里歩きの醍醐味を味わう。


  尾根づたい 蛇行重ねる
  里のみち
  鳴き声競う セミと鶯


第5日目7月23日(天気 小雨後晴):青山高原から蝙蝠峠手前・楓公園 
                        距離:24km 行動時間:8時間

 昨日の続きで公道を北上。笠取山手前から自衛隊の通路で通行止め。何度かトレイルを探したが判らず、やもなく馬野渓の荒場(捻挫負傷)を下り奥馬野集落へ迂回。広瀬口から猿野へ出てトレイルに合流、子延川沿いに北上して蝙蝠峠手前のカエデ公園に設営した。

 生憎の小雨とガスで視界が悪い。加えて今回で一番不明瞭なトレイルで幾度も迷う。不用意に浮石を踏み左足首捻挫。杖を頼りに4時間歩く。



    霧深く 行きつ戻りつ
   道探し
   足元見ずに 足首ネンザ




 カエデ公園は、公道脇の小さな公園だか民家からも離れて静寂な一夜を過す。



   公園の主のカエデは
   400年
   大岩掴み 小鳥呼び込む








第6日目 7月24日(天気 晴):蝙蝠峠手前・楓公園から柘植駅・名古屋駅経由帰宅
                  距離:11km 行動時間:3時間
  コースは田代池を経由してゴールの柘植駅に至るが、前日から平行した公道を選んだのでそのまま北上。蝙蝠峠から県道677号線を進み柘植駅に到着した。


 身の丈にあった歩行が一番面白。ムリせず怠けず、常に余裕を持ったロングウオークを目指したい。


   里道を 早出早着き
   シャカリキに
   何はともあれ 歩き通せた 




 
3 あとがき (教訓と所感)

1)出発1週間前に天気予報を確認して3日前倒した。そのために雨天を避けて行動が出来たので、今後も同様にして日程を決めたい。

2)懸念していた標高差については、遠回りでも山道を避けて迂回出来るところは実施した。特に下降時に身体への負荷を少なくするためにシニア・ウオーカ(隠居ウオーカー)としては賢明だった。従って、半分程度の高度差になりトレイルを一部犠牲にした。

3)それでも、ゴール2日前には荒れた山道のトレイルで足首を捻挫してしまった。台風や豪雨の影響で浮石が多く足元が不安定になり、左足首に許容を越えた負荷がかかり負傷した。ストックを頼りに歩けたので最悪の事態にならず完歩出来たことは幸いであった。

4)自然歩道を歩いて九州・宮崎で足の捻挫をして13年振りの負傷になった。不注意が原因だが、加齢に伴う、筋力及びバランスの低下も原因のひとつと思えるので、今後の教訓として対策を考えたい。

5)対策として、日常生活での筋力保持には運動とともにタンパク質の補給も注目しよう。文献によるとシニア世代でも1日のタンパク質摂取量は、1g/体重1kg程度必要らしい(肉・魚・大豆等の含有率は20%程度だから60kgの場合:60gX1/0、2=300gの肉類摂取)。


6)さらに、公認の自然歩道にとらわれず、自分の現状にあったオリジナルなルートを地図で探す。条件として山道(整備不明)や幹線道路は避けて林道や里道を主体にコースを考えたい。


7)計画では行動時間を平均6時間(3.5Km/時間)としたが、実績は平均7時間(3.1Km/時間)であった。暑さや地形にも影響するが歩速度はムリせずにこの程度が現状だ。また、数ケ所で道を間違えて行動時間が長くなった(今後は間違えるロス時間を加味すべきだろう)。

8)食料について:1,5kg程度
・食料店がなく予定していたパック飯は入手出来なかった(予備で持参した米を使用)。
・行動食のカニヤ製カンパンはパサパサで夏は不適。
        


          室生ダム

 4 概略タイム&ポイント(連泊ハイク向け)

*前夜・新宿BT発(23:15)・・・桜井駅着(6:15)やまと号

第1日目 7月19日:桜井駅(6:15/23)・・・長谷駅(6:35/40)-角柄(:7:35/40)-宇陀警察(8:25)-萩原(8:40/50)-山辺三大橋(9:45/50)-葛神社(10:00)-室生ダム入口(10:10)-大野寺(12:00/10)-室生ダム(12:40)・設営
1)長谷寺駅<↓>から吉陰川沿いの国道165号線まで100m下る(国道には歩道あり)。
2)正式なコースは長谷寺を経てまほばろ湖、鳥見山公園から室生湖へ。
3)大野寺はダムを過ぎて宇陀川1km先の川沿い<写真↓、↓>。
4)設営地の室生ダム公園は2ケ所休憩舎あり管理事務所に了解要<写真参照
    

第2日目7月20日:発(4:20)-三社の森(5:05)-島ケ谷トンネンル(5:30)-室生寺(6:20/30)-宇野川橋(7:10)-クマダワ峠(8:35/45)-済浄坊渓谷(10:45/55)-曾爾横輪(11:20)-曾爾新御見橋・公園設営(12:00)
1)室生寺<↓>は室生川沿いにあり、門前には土産店や宿が数件あり。
2)室生寺1km先の龍穴神社は神木<↓>の奥に竜穴があり霊場になっている。
3)クマダワ峠までの古道には数ケ所石畳<↓>が続き歴史を感じた。
4)済浄坊渓谷への下降分岐路を見落(砂利道を直進し引き返した)。
   

第3日目7月21日:発(5:00)-葛(5:20)-亀の湯(6:05)-少年自然の家(6:40/50)-亀峠(7:20)-上太郎生(8:10/20)-蔵王堂(9:10/20)-大洞(10:20/50)-桜峠(14:40)・設営
1)上太郎生から蔵王堂経て大洞までの東進も前日の古道の続きで石畳路。
2)大洞から樹林帯の公道<→>を北上して広瀬(廃集落)を通り桜峠(沢水利用可)へ。

第4日目 7月22日:発(5:00)-県境(5:45)-吉田(6:00)-青山リゾート(6:35/45)-塩見峠(7:30)-伊勢見(10:15/35)-青山高原三角点(12::24)-内山公園(12:50:)・設営
1)青山高原三角点・展望台は閉館だが、トイレの水道利用可。
2)今日のコースには山間コースで食料店なし。
3)内山公園にはベンチは数ケ所あるが休憩舎なし<写真参照>。

第5日目 7月23日:発(4:30)-布引の森(5:20)-基地指令口(6:20/30)-馬野渓谷(8:00/20)-奥馬野(9:00)-広瀬口(110:00/10)-大橋バス停(11:15)-新大仏(:12:00/10)-蝙蝠峠手前・楓公園(13:30)・設営
1)青山高原線(県道512号線)は稜線上を北上。航空自衛隊・笠取山駐屯基地が数ケ所ありトレイル不明確(台風被害で正規コースは通行止の模様)。
2)馬野渓谷を迂回するよりも笠取山東面の高良城林道を北上して国道163号線経由で猿野へ出た方が安全で近いようだ。
3)猿野の新大仏寺<→>は温泉の湧く宿坊があり大仏殿は国の重要文化財。
4)楓公園<写真参照>は県道668号線(関大山田線)の道路脇にあり沢水利用可。
       
第6日目 7月24日:発(4:50)-蝙蝠峠(4:30)-国道(6:06)-柘植駅(7:00/07)・・・亀山駅(7:34/36)・・・名古屋駅(8:25/10:00)・・・東京・用賀経由岩槻駅
1)蝙蝠峠から林道なみの県道677号線を下り柘植駅へ出た。
2)田代池・霊山経由の本コースは捻挫のためエスケープして県道668号線(関大山田線)を選択。
 

 写 真 (テント設営地)
   
      7月19日            7月20日            7月21日

            
             3月22日                7月23日



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