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<東北自然歩道・福島から青森へ>
宮 城 編 ・・・宮城県・白石駅から岩手県・一関駅
期 間:平成16年11月8日から11月17日


 第8日目 11月15日(天気 曇後雨):登米運動公園から大手口公園
                  (距離17Km)行動4時間。
気圧の谷の通過で今にも雨になりそうな雲行きだ。モデルコース「北上川の自然と歴史探訪のみち」を北上。白鳥独特の鳴き声で北上川に舞い降り冬の到来を感じる。
 2時間ほど進むと本格的に雨になり雨具を出す「ムリして行動することもない」と半日行動だが、つり公園の隣に大手口農園公園の休憩所の屋根下で野営とする。
 近所のオジサンが来て「何処から?何しに?」と興味深く質問。自然歩道の状況を話して宿泊の了解を得る。農業の現状も大変らしく「ノンビリの旅」に感心されるやら羨まれるやら。でも、重い荷物を担ぎ見知らぬ土地を歩くのは理解出来ないようだった。
 つり公園は、昔からヘラ鮒釣りの名所で浮き桟橋が整備されているが、平日の雨天で釣り人の姿はなかった。
 明日は岩手県に入りゴール地のJR一関駅まで北上する。ザックも軽くなったし距離も稼げるだろう。


 第9日目 11月16日(天気 曇後小雨):大手口公園からJR一関駅
              (距離33Km)行動7時間30分。
 昨日の半日行動で今日は長い一日になるだろう。342号線を2km進んで県境に着く。
 この先は岩手県最初のモデスコース「ふるさとを望むみち」が九千沢集落から始まる。しかし、田野沢山への登山道はトレイルが不明で県道を通り六角堂で直進。六角堂は小さなお堂だが800年以上も前からあったと云う奥州霊仏三十三番札所の第十八番とのこと。
 花泉駅から山間の集落、運南田、五合田、細田と田付く数軒の集落を通り、昼に一関市街に出た。
 1日予定が早まったので、バス案内所で乗車日を変更。待合時間は10時間あるが雨では市内見物も面倒になり、市立図書館で次回のトレイルの調査と駅近くの銭湯で疲れを取る。
 それでも深夜発までヒマを持て余し駅待合室のストーブで暖を取る。
 
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 3 あとがき(教訓と所感)
 1)今回も前回の福島県内のトレイルと同様、連絡コースに終始したトレースだった。これも史蹟探訪を主眼にした日帰りトレイルであってみれば「長距離トレイル」の対象としてはムリがある。しかし、連絡路にも「自然が一杯!」のトレイルがあり、これから訪れる寒い季節に備えて陽射しをいっぱい浴びた山麓地帯をトレースが出来たので、次の岩手県・青森県へとトレースを継続したい。

 2)ミゾレや降雪で行動する気はないので最終日を11月中旬とした。旧暦では11月12日から冬だから「山旅」もこの付近を限界とした。年間の気候を見ると自然との関わりでは太陽歴よりも旧暦に合わせて方が適正のようだ。

 3)行動の一環としての温泉入浴も馴染んで来た。今度も4回の入浴で疲れを癒すことが出来た。自然への畏れと癒しの恩恵を感謝して、入浴の為にムリして遠回りもせず又ガマンすることもなく「成り行きで入浴」したい。

 4)入山時に予定していた「入出力熱量のチェック」ついては以下の通り。結論から云えばカロリー不足による体脂肪の減少量は500g(4500Kcal)程度だった。
この程度の不足であれば帰宅後に充分補充出来るので大幅な献立の変更不要。但し、軽量&高カロリーの行動食材を求めて軽量化に努めたい。
1:消費熱量(E Kcal)
   E=E1+E2=24、800Kcal
   E1= 8、290Kcal・・・総基礎代謝熱量(8日から15日)
   E2=16、510Kcal・・・総行動時の熱量(60時間40分)
 条件:エネルギー代謝率(4)、性年齢補正係数(0.0162)、体重(56kg)、平均荷物重量(14kg)
   
2:摂取熱量(Q Kcal)
  Q=Q1+Q2=20、505Kcal
  Q1=16、630Kcal・・・持参食料分熱量  82%
  Q2= 3、875Kcal・・・現地購入分熱量  18%
3:消耗体脂肪量(W g)
W=(E―Q)/9=477g(脂肪燃焼カロリー=9kack/g)
(注:帰宅後の脂肪減少量:BI法測定値=600g)

 5)食料・装備について (入山時ザック重量=17kg)
−1)主食は無洗米、ラーメンで前回(福島県)と同一仕様で問題なし。
−2)行動食にピーナツ入り柿の種、カリントウが高カロリーで割安。
−3)切干ダイコンを酢味にして行動食にした。
−4))食料品店がなく現地調達予定のウドンを入手出来なかった。
−5)チューブ入りスパゲツテーのトッピングがフリカケに便利。
−6)ダシ用コンブを行動食用に少片にし持参して飴の代用とした。
−7)炊事用ガスは夏場よりも消費量が多かった。1回の燃焼時間:平均40分(米+ラーメン)総燃焼時間=約6時間/ガス量150g(8日間)。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 4 行動タイムとトレイルの要点
 1日目(11月8日)岩槻駅経由白石駅から七日原集落:岩槻駅(00:10)-JR白河駅(04:20-40)-鎌先温泉(6:40-45)-大網(07:45)-片平牧場(08:45)-三住分岐(09:15)-北原尾・温泉(9:40-10.10)-七日原グラウンド(10:50)・テント設営。
 1)白石駅から4.5km先の中原集落から小原温泉への分岐路あり。
 2)鎌先温泉の遊歩道は荒れていたのでバイパスして254線を直進。
 3)遠刈温泉街の2km手前、北原集落の公衆温泉「孝の湯」は入浴料金¥300−、掛け流し湯で空いていた。

 2日目(11月9日)七日原集落から山崎集落:テント発(04:40)-遠刈田温泉(05:20-50)-青根温泉(07:35)-六方山(08:35)-腹帯(09:00)-下原(10:15)-柳生川(12:20)-山崎(13:10)・テント設営。
 1) 遠刈温泉街の共同浴場「福祉センター」は終日営業。他に寿の湯、ルビナスセンター、黄金川温泉がある。
 2) 青根温泉の共同浴場は9時から利用可。

 3日目(11月10日)山崎集落から大倉ダム公園:テント発(05:00)-深野(06:35)-野中(07:45)-戸神山(09:00)-熊ケ根温泉(9:50)-大倉ダム(12:10)・テント設営。
 1)秋保町からモデルコースは秋保大橋を渡りシングルトレイルを経て初ノ小屋集落へ出るが、道が荒れているようだから野中集落へ迂回して熊ケ根に出た。しかし、この林道も荒れていて途中から戸神山の登山路に迷い込んだ。
 2)大倉ダム沿いの県道は歩道がなく交通量が多い。

 4日目(11月11日)大倉ダム公園から七ツ森ダム公園:テント発(04:50)-北田ダム(06:40-50)-笈坂(08:20)-泉ケ岳青年の家(09:10-20)-町境(11:00)-滝ノ原温泉(11:20-50)-七森ダム公園(13:00)・テント設営。
 1)滝ノ原温泉は宮城蔵王地区の最後の温泉宿。七つ森の奥桟敷・一軒宿の「ちどり荘」は10時から21時まで¥350円で入浴可。
 2)北田ダムから笈坂集落の県道へ出る林道の分岐点が不明。林道は途中荒れていた。又、泉ケ岳青年の家から滝ノ湯温泉までの林道も同様に荒れていた。数ケ書のクマ出没の注記看板あり。
 
 5日目(11月12日)七ツ森ダム公園から三ケ内運動公園:テント発発(05:10)-東北理工(06:10)-二ノ関(06:50)-舞野(07:50)-三ケ内グランド(10:00)・テント設営。
 1)七ツ森ダムから蜂倉山の山麓を廻り信楽寺門前まで4kmのモデルコースはシングルトレイル。今回はバイパスしたのでトレイルの状況は解らないが、林道さえ歩かれていないので山道については事前に現地の確認要。

 6日目(11月13日)三ケ内運動公園から新涌谷橋:テント発(04:30)-2+3-粕川(05:00-50)-大杉沢(06:10)-鹿島台駅(08:15)-竹谷(09:00)-鳥の巣(10.00)-旭山(11:30)-前谷地駅(12:00)-新涌谷橋(13:10)・テント設営。
 1)旭山ハイキングコースは整備されていたがこの先の箱清水集落からニ間堀集落間は広域土地開発で工場団地の造成中。
 2)ニ間堀集落から涌谷町まで約6km江合川沿いの国道に歩道なし、川沿いの土手道を歩く。
 
 7日目(11月14日)新涌谷橋から登米運動公園:テント発(4:40)-作田(5:15)- 箟岳観音(6:50)-寿埼(9:15)-平筒沼(9:50)-水沢(10:40)-登米運動公園(11:50)・テント設営。
 1)新涌谷大橋を渡った所に「わくや天平の湯」がある。
 2)新涌谷町から箟岳観音まで9kmのモデルコースは舗装道だが交通量も少なく静かなトレイルだった。

 8日目(11月15日)登米運動公園から大手口公園:テント発(5:00)-島(6:45)-弥勒寺(8:05)-大手口農業公園(9:00)・テント設営。
 1)土手前集落で北上川沿いに北上する国道342号に合流。国道は歩道がないので、川沿いのサイクリングロードの歩く。

 9日目(11月16日)大手口公園から一関駅:テント発(5:00)-県境(5:30)-九千沢(5:50)-川の口橋(6:45)-六角観音(7:50)-花泉駅(9:00)-清水原駅(9:50)-細田(11:10)-一関駅(12:30-23.50)   (夜行バスで帰京)。
 1) モデルコースは川の口橋の先で田野沢山への山道になるが廃道気味。尾根沿いの装道を歩く。
 2)花泉町から略平坦な県道を11km北上して一関市内に入る。この道の一部は芭蕉が歩いた道との案内碑あり。

                      ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
 5 費 用

   
1)交通費:\12,940-
     岩槻駅からJR白石駅・高速バス(\4,690)
     JR一関駅から池袋駅西口・高速バス経由・岩槻駅(\8,250)
  2)食料費:\5,890-
     持込分(\2,420)、現地購入分(\2,280)、酒類(\1,190)
  3)装備費:\1,990-
     ブタンガス(\460)、電池(\120-)、地図(\1,160)、
     フイルム(\250)
  4)その他:\2,360-
     写真代(\1,010)、温泉入浴4回分(\1,250)、
     電話・郵便(\100)、

     合計金額=¥23、180−

 
                  ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
  6 資 料 関 連
  
1)食 料
洗 米        1,6Kg
ソーセージ       2本
ラーメン(チャルメラ等)   5袋
ナッツ チップ      2ケ
平ビスケット      1袋
カリントウ        1袋
柿の種+ピ−ナツ    1袋
干レーズン       1袋
切干ダイコン      1 ケ

コンブ          1袋
スパゲチートッ     1袋
乾燥バナナ       1袋
梅 酢       80cc
味噌 (パック)  6回
醤 油      60cc
サラダ油      適量
炒り大豆       2袋
コショウと七味    適量
梅干入りフリカケ  1袋
乾燥ワカメ     1袋
ウドン・スープ    6ケ
飴          1袋
チーズソーセージ   3本
バターピーナツ    1袋
 ◇ 不足分は現地購入:ビール、ラーメン、串ダンゴ、イカ揚げ、オニギリ、納豆、細巻、
パン、豆腐、オデン、駅ソバ。

             ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 2装 備 
1テント、ポール、ペグ  1
2シュラーフ (厚形)  1
3マットレス(折形小・中)1
4特製ザックカバー     1
5ガスバーナ       1
6圧力なべ(小)      1

7靴下(厚手) 予備   1
8傘            1
9地図類         1
10帽 子          1
11スプーン        1
12白色高輝度ライト    1

13ローソク        1
14ナイフ (プラ)    1
15下着          1
16 鍵          1
17シャンプー       1
18ナイロンひも 10m  1

19爪 切と バンドエイト 1
20ひげ剃り        1
21背負子         1
22マッチ・ライター    1
23網 袋 (小)     1
24目 薬         1
 
25安全ピン       10本
26チリ紙 (6ケ)      1
27酒 ボトル(500CC) 1
28腕時計          1
29カメラ(フイルム20枚) 1
30パンダナ         1

31ガス(CR270)    1
32箸            1
33水筒 500 ml    1
34水筒 2L入       1
35タオル          1

36タイツ          1
37リップクリーム      1
38 クリーム        1
39 櫛           1
40洗面具(ハブラシみがき粉)  1
41サンダル         1

42ペン・手帳          1
43現金・カード         1
44ラジオ           1
45行動シャツ        1


                 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
 3 資 料 関 連
  A) 地 図(国土地理院:1/5万)
         白石、川崎、吉岡、松島、涌谷、一関、
  B) ガイドブック「東北自然歩道・宮城県コース」1/2、5万 地図付
         No.2,3,9,8,23,17,24,20,21
  C) ガイドブック「東北自然歩道・岩手県コース」1/5万 地図付
         ふるさとを望むみち
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