ふたり旅・たびたび   News

        平成26年・秋季編
     新潟・六日町周辺
               期   間:平成26年9月16日から9月18日 (3日間)
               参加人員:飯星フユ子・飯星宏徳 

           
                    坂戸山・山頂からの六日町

 
1 はじめに 
  シニア・ロング・ウオークの入門編として、夫婦で六日町周辺を歩くことにした。登山の形式で云えば縦走法でなく放射状法を採用して、宿に連泊し放射状に博物館や資料展を含めてコースを選定(1日10km程度)した。
 ウオーキングは日帰りが一般的だが、宿泊ウオークに比べてアプローチやコース選定上身体への負荷が重くなりがちで、それが故障の原因となり歩行寿命を短くするような気がする。連泊のロング・ウオークで日程に余裕を持たせて、歩行以外にも地元の風土や歴史を探訪して奥行きを求めたい。

 ともあれ、歩行は日常生活で基本中の基本だから、今回は2泊だが、次のステップとして日数を増やし加齢に合わせたムリのないペースで歩行寿命を延ばしたいものだ。

 日 程
9月16日 池袋から高速バスで六日町・散策(六日町山の家 泊)
9月17日 坂戸山ハイクと六日町から電車で十日町・散策(六日町山の家 泊)
9月18日 六日町から電車で塩沢・散策後六日町から高速バスで池袋
 
2 トピック&スケッチ 
 

第1日目 9月16日(天気 晴):池袋から高速バスで六日町・散策(六日町山の家 泊)
 六日町インターで下車し隣りのモール街で昼食。その後、飯綱考古博物館と飯綱古墳群及び直江兼続伝世館を見て宿に着いた。

 
ブナの森に埋れるように飯綱山古墳群は点在している。秋のおだやかな午後の陽射に雪の到来を予感する。



 いにしえの 先祖を敬う
  古墳群
  枯れ葉に埋れ 木漏れ日輝く










第2日目 9月17日(天気 快晴):坂戸山ハイクと六日町から電車で十日町・散策(六日町山の家 泊)
 朝、元気な時に裏手の坂戸山(634m)へ登る。登山コースは城坂(沢沿い)と薬師尾根があり城坂を登った。その後、六日町駅から電車で十日町へ行き博物館や神宮寺を散策した。



 標高差470mの坂戸山の急登を一気に登る。宿から借りた熊よけの鈴を腰に、久し振りに大汗をかいた。



  鈴の音に 合わせて鳴くや
  鈴虫の
  声に誘われ 急登つめる
















 十日町市博物館は国宝・火焔型土器をはじめ周辺から出土した多くの貴重な土器や石器類を展示してある。


  文字持たぬ 狩猟の民の
  心意気
  火焔の壺は 神事伝える 














 同博物館ではジオグラフ展示で5千年前の縄文ムラの暮らしや信濃川の長船、機織り復元民家が見学者の足を止める。


  出土した 土器の数々
  組み合わせ
  縄文人の 暮らし復元  








第3日目 9月18日(天気 曇り):六日町から電車で塩沢・散策。六日町から高速バスで池袋

 塩沢まで電車で戻り、塩沢つむぎ記念館と鈴木牧之記念館を見学。電車の時間待ちを利用して、江戸時代の町並みに整備された旧三国街道の雁木通りを探訪した。

 久し振りの「ふたり旅」は物忘れや勘違いでミスはあったものの、無事に帰宅出来たのは何よりだ。


  いつの日や 五感の老化
  押し寄せり
  言葉ボソボソ 動作モタモタ


 

 3 あとがき(所感

1)今回は初めての六日町探訪だったので同町の観光案内書を参考に博物館や記念館の見物を主眼にした。機会があれば、既存のコースでなく地図上からオリジナル・コースを作り歩いてみたい。近郊の町も越後から江戸への宿場町として歴史があり、こうした街道を探索するのも面白そうだ。

2)この地に限らず、考古学上貴重な出土品が遺構から発掘され、それ等から人類の歴史を知ることは興味深い。解説によると、石類以外は腐敗消滅してしまうので、残された痕跡から想像するしかないそうだ。数千年後に現代の文化文明の足跡が残る可能性はあるか疑問に思え、人類の暴挙と云われる各種汚染により全生物の死滅を恐れる。

3)また、別の案内書によると、人類の生活は1万2千年前の温暖化の影響で衣食住ともに大幅に変化したそうだ。即ち、数千年続いた旧石器時代から新石器時代へ移行し次の弥生時代へと進化を促したそうだ。その子孫達が今、地場産業の縮織物を伝承ていると思いながら「つむぎ記念館」を見学した。

4)宿のサービスは良好で料理も郷土の手料理で満足。又温泉は単純泉45〜53度で源泉100%。何よりも営利企業でないので割安(市内¥4,290/人泊)なのが魅力。5)周辺の既設ウオーキング・コースとして、八海山ロープウエイ、裏巻機渓谷、裏坂戸、飯綱山、六万騎山がある。

                    
 4 資 料 関 連

 4−1概略タイム&概略距離

第1日目 9月16日:池袋から高速バスで六日町(六日町山の家・泊)歩行8km

1)高速バスは横3列のリクライニング座席で快適。以前は往復割引があったが廃止された。
2)バス停の六日町インターから六日町駅まで2km、駅から宿まで約1km(送迎車可)。
3)飯綱考古博物館は隣家の館長宅で管理(開鍵依頼要)。1Fは民俗&民具、2Fは古墳からの出土品展示で、素朴な展示が歴史の重みを感じさせる。
4)博物館近くの白山神社は洪水や旱魃の守護神で「カニ」の化身とのこと。
5)六日町山の家は与野市と提携していたが合併で岩槻区民も割引利用出来るようになった。宿泊は2泊3日以内。鉄筋コンクリート造り4階建・収容人員106名。 
  
タイム:岩槻駅発(6:05)-池袋(7:34/8:00)-六日町インター・昼食(11:15/12:00)-白山神社(12:10/12)-飯綱考古博物館(12:14/13:00)-飯綱山古墳(13:15/25)-六日町駅(14:00/15)-直江兼続公伝世館(14:40/50)-六日町山の家・宿(15:00)



第2日目 9月17日:坂戸山ハイクと六日町から電車で十日町・散策(六日町山の家 泊)
           歩行15km
1)登りはジグザグ路の城坂コースを選び降りは薬師尾根にした。
2)坂戸山山頂には祠<↓>があり、登頂記念のノートがある。地元人も健康目的で大勢訪れているようで、途中で出会った翁は「今日で500回」とのこと。
3)十日町市博物館は郷土植物園と遺跡広場を併設。収蔵品は篠山遺跡出土品「国宝」はじめ越後縮の織用具や積雪期用具を展示。特に縄文芸術の華と云われる「火焔型土器」は見事な容姿。
4)神宮寺は曹洞宗の古刹で茅葺きの山門とその奥の観音堂は千鳥破風とのことで周囲の杉立ちに囲まれ静寂そのもの。
      
 タイム:発(8:10)-登山口(8:20)-一本杉(8:50)-桃ノ木平(9:35)-山頂(9:45/50)-登山口(10:45/50)-六日町駅(11:10/12:00)-十日町駅(12:15)-昼食・にし乃(12:25/13:00)-十日町市博物館(13:15/14:10)-神宮寺(14:30)-十日町駅(14:50/15:10)-六日町駅(15:25/45)- 六日町山の家・宿(16:10)


第3日目 9月18日:六日町から電車で塩沢・散策。往復後六日町から高速バスで池袋歩行 8km

1)塩沢つむぎ記念館<>は、伝統技術の織物を実演し、希望すれば手作り技法を体験出来る。又、布を使用して制作された各種の生地工芸品の展示と販売コーナもある。
2)鈴木牧之記念館は、塩沢で縮の仲買と質屋で屈指の地位を築いた牧之(ぼくし)が雪国の生活風俗を描写した「北越雪譜」はじめ民俗学的にも貢献した足跡を展示。
3)旧三国街道の宿場町・塩沢町は織物産業の盛んな地域で、現在は都市計画のもとで雪国特有の雁木のある和風建築の街造り・牧之通りがすすめられている。
     
 タイム:発(9:00)-六日町駅(9:22/26)-塩沢駅(9:33/38)-つむぎ記念館(9:45/10:20)-鈴木牧之記念館(10:25/11:10)-塩沢駅(11:20/40)-牧之通り(11:45/12:10)-塩沢駅(12:20/12:36)-六日町駅(12:42)-六日町インター(13:10/14:00)-池袋(17:10)-岩槻駅発(18:10) 

 
              
                        六日町インターから坂戸山を望む  

    4−2  用(2人分)

  交通費:¥18,720-  
       
  岩槻駅〜池袋駅(2,360) 往復電車
    池袋駅〜六日町インター
(¥14,400) 往復高速バス
    六日町駅〜十日町駅
(¥1,200) 往復電車
    六日町駅〜塩沢
(¥760) 往復電車

・宿泊費
: ¥17,160- (2) 六日町山の家(特定企業体でさいたま市と提携)

・食事代:4,650-

・その他:
¥2,780- 
       
 入場料:博物館等・4ケ所(¥2,280) 電池(200)、地図(300)
      
 

      合計=¥43,310−

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4−3持ち物

ザツク(30L程度)、防寒着、室内服、下着・着替え、雨具、サングラス、水筒、帽子、タオル、歯ブラシ、眼薬、チリ紙、カップ、箸、腕時計、カメラ、常備薬、シャンプー、資料、現金、カード、ペン、保険証(コピー)、携帯電話
    

     
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