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   *** 北アの積雪期・初登攀*** 1967(昭和42年)1月***
赤沢山・主稜ルート
  
  
 

 期日:1967(昭和42年)1月2日 (天気:風雪)
 パーテイー:飯星宏徳、他2名

 昨日のトレイルは消えてしまっているが、ルートが判っているので、昨日引き返した中央ルンゼの降り口まで半分位の時間で着いた。中央ルンゼは、昨日と同様に雪崩が発生しそうだが、視界が良好なのでアタックを続行。ルンゼをトラバースするのに40mと30mのザイルを結び対岸の主稜末端部に進みフイックス。そのままブッシュ帯を登る。
 取付きから30分程で夏に登った主稜の末端尾根と出会う。新雪は腰までもぐり雪の状態になんとなく不安定を感じる。案の定、ラストがトップの直下まで来た時、雪崩を誘発させて5mほど流されるが潅木に掴まり難を逃れた。
 ここから、ザイル付けて傾斜40〜60度の新雪ブッシュ帯を3ピッチ登ると、高度はネコの耳と同じで高くなり風が強くなって来た。緩やかな這松帯を30分進み、中央ルンゼの中間部の広間に出た。這松にワッパが引かかり歩き難い。ルートは主稜の稜線上で、中間地点のコルからルンゼに入る。コルより上部はヤセた稜で、下部は潅木帯の広い尾根になっていた。稜上を忠実に辿り高度を上げる。
 中央ルンゼ右俣の源頭のすぐ上がクラッストした山頂で、山頂から西岳への山稜を下る。赤布に従い下山ルートの沢へ入り、水俣の乗越からの沢に出て30分程で槍沢に合流した。
                     (雪嶺会45年誌より抜粋)

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