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旅は道づれ・・・シニア・ロングウオーキング

   四国八十八寺巡拝・修行の巻(後編)

・・窪川駅から宇和島駅・・

柏坂越え「つわな奥展望台」から

       期   間:平成24年4月11日から4月17日 (7日間)
       参加人員: 6名 (文責:飯星宏徳) 



 
1 はじめに 

   今回の第4ステージは37番・岩本寺から延々と80km先、足摺岬の38番・金剛福寺を目指す。幾度も岬を越え「お寺はまだか・・」とウンザリする歩行を覚悟せねばなるまい。しかし、今回で遍路の半分を過ぎるのでゴールの宇和島でホッと一息つく安堵感を期待して日々の励ましとしよう。
 
 半年毎に1週間の区切り遍路は、アプローチ回数が多いので費用や効率から考えるとベストではない。しかし、数年を経て巡拝することで自分の経年変化を反芻出来る利点がある。先を急がず道草の代償として「現状の自分」を理解する機会にしたい。そうした意味で、往復の夜行高速バスの負担に対して何処まで耐えられか興味のあるテーマである。



 2 トピック&スケッチ  

第1日目 4月11日(天気 雨):土佐白浜駅から浮鞭駅(民宿・白浜泊)
 今回は37番寺・窪川駅から歩き始める予定だったが大雨のため変更。土佐白浜駅近くの宿に荷物を預けて雨の中を足摺岬へ向かう。横殴りの風雨と車の水飛沫で雨具も期待出来ない。浮鞭駅(うきぶち)から宿最寄りの土佐白浜駅へ電車で戻った。

海岸沿いの国道56号線を南下。初日から雨具を着用しての歩行となった。



   身を清め 心を洗う
   春嵐
   桜散らすな 旅の
あいだは



              
4月12日(天気 快晴):浮鞭駅から下ノ加江(民宿・安宿泊)
 昨日の雨天からは想像出来ない好天に恵まれる。水平線からのご来光を仰ぎ「昨日の分もガンバロー」と足取り軽く入野、田野浦を経て四万十大橋を渡る。市野瀬の真念庵に参拝して下ノ加江・安宿に到着。


 四万十大橋のたもとで昼弁当にした。大川の恵みを受けた水田風景は失いたくない景観だ。


   春うらら 南国土佐は
   田植え時
   水穂の国の 汚染許すな

 







 ロングウオークで足マメが出来る主原因は靴が小さ過ぎるため、従って通常より2cm大きい靴を選ぶ。又は、靴紐を足首部だけ結び先方は解放する。


   宿主の マメ対策の
   ウンチクを
   明日に試そう 効果のほどを








第3日目4月13日(天気 曇後雨):下ノ加江から足摺岬・38番寺往復
                         (民宿・安宿泊)
 下ノ加江の宿に荷物を預けて空身で38番寺へ向かう。復路はバスに乗って土佐清水経由で下ノ加江に戻った。

 38番寺に参拝後、バスの待時間を使って足摺岬の灯台へ。四国有数の観光スポットだけあって白亜灯台と三方に広がる海原はロマンを呼ぶ。


   足摺の 岬に立てば
   海原の
   彼方に広がる 万次郎の夢






第4日目 4月14日(天気 快晴):下ノ加江から39番寺(民宿・嶋屋泊)
 下ノ加江から内陸部の集落・三原村を経てくろしお鉄道の平田駅へ向かう。路線バスが平日だけ運行して集落間の貴重な足となっていた。

 すがすがしい風に吹かれて三原村への山腹を進む。昨日の雨で若葉が一段と勢いを増したようだ。
 


   いずこから いずこへ向かう
   浮雲の
   大師の姿 キリンの顔に





第5日目 4月15日(天気 晴れ):39番寺から40番寺(民宿・山代屋泊)
 空身で宿毛の町を通り抜け旧遍路道の松尾峠を越える。峠から愛媛県になり一本松バス停から国道56号線に合流して40番寺門前の宿に到着した。

 宿のサービス(有料)で今日と明日の2日間は荷物を運んでくれるのでルンルンの遍路行を満喫。


   ありがたや 空身遍路の
   夢叶い
   老いの我がまま ウオーキングハイ







第6日目 4月16日(天気 快晴):40番寺から岩松(三好旅館泊)
 朝の国道56号線は通勤車が多く騒音に悩まされる。内海支所から旧遍路道の柏坂越えに入りホッと一息。柳水大師も清水大師も見落としそうな小さな祠が樹林帯の中にあった。
 
 柏峠越えの遍路道は昔の面影を残した静かな古道だ。特に清水大師先の「つわな奥展望台」からは豊後水道越に九州が薄く見えた。


   右左 前も後ろも
   美しく
   命輝く 遍路の古道








 今夜の宿・三好旅館は、明治16年創業の宿で割烹旅館の名に相応しく料理は絶品。更に、大広間の宴会場を貸切り食後はカラオケ大会となった。


   楽しみは 夕食あとの
   慰労会
   マイク両手に 美声轟く








第7日目 4月17日(天気 快晴):岩松から宇和島駅・・八幡浜駅。翌朝・新宿駅。
 宿を出て直ぐに1.7kmの長い松尾トンネルを車を気にしながら進む。寄松で国道と別れて宇和島市街地へ入り、宇和島駅に着いた。


 駅前通りには名物「ねりもの」の老舗があった。新鮮な海の幸を伝統的な製法で製造。味わい深い当地ならではの商品が出来るそうだ。


   宇和島は チクワ・蒲鉾
   ジャコ天と
   伊予名物の 幟はためく






3 あとがき(所感)

1)半年毎とは云え4度目のロングウオークになるのでメンバーも「歩行のコツ」が身に着いた感じがした。同じウオーキングでも日帰りの場合と歩速や休憩ピッチ(下記参照)等が異なるので今後の歩行に活用して欲しい。

2)特に、シニヤ歩行に大事なことはジョギングと同様に「アップとクールダウン」を丁寧に実施して身体へのストレッチが故障防止になる。歩き始めと終わりは意識して30分ほどゆっくり歩きたい。

3)今回は初日から雨天で苦労したが、従来の展望優先から自然の豊かさを求める視点からすると「雨天の趣」を味わう余裕を持ちたいものだ。

4)今回は出来るだけ空身の歩行を目指して「荷物運搬サービス」を活用した。歩き遍路から少し逸脱するが、身体への負荷を軽くして余裕を持ってロングウオークを楽しみたいので今後も空身方式を採用したい。

5)そして、加齢に準じた負荷で自己免疫力を高めて、自然治癒力と自己治癒力の向上としてのロングウオーキングに期待したい。一方、仲間との歩き遍路から3年が過ぎ注意力や記憶力が低下して忘れ物が増える傾向にある。これも避けては通れないようだ。

6)今回は3寺の巡拝だったが、次回からは寺数が多くなり歩行ペースが小刻みになる。巡拝時間増で疲労を増やさないよう注意しよう。

*参考:平坦地・ロングウオーク(シニヤ)の歩速:3,5〜4,0 Km/hr(50〜55歩/30秒)  
                            歩行ピッチ:90〜120分/10分〜20分休憩 
                          実働時間:6〜 7時間程度/日
                          目標荷物:5Kg以下(最大7Kg
)


 

4 資 料 関 連

 4−1概略距離タイム&概略タイム(実働160km、実働42時間20分)

第1日目 4月11日:土佐白浜駅から浮鞭駅・・電車・・土佐白浜駅(民宿・白浜泊)
            距離:10km、2時間40分
 高知駅(8:00-8:21)・・特急・・窪川駅(9:26-10:14)- 白浜駅(10:45)- 民宿白浜(荷持預け)(10:50-11:00)-灘バス停(11:30-40)-上川口駅(12:40)-浮鞭駅道の駅(13:40-55)(→)- 浮鞭駅(14:00-05) ・・土佐白浜駅(14:20)- 民宿・白浜(14:25)


第2日目 4月12日:浮鞭駅から下ノ加江(民宿・安宿泊)
            距離:28km、7時間10分
 出発(7:10)-土佐白浜駅(7:16-24)・・浮鞭駅(7:40)-浮鞭道の駅(7:50-8:06)-石崎バス停(9:20)-田野浦分岐(9:50-00)-中沢橋(10:40-45)-四万十大橋(11:10-12:10)-八束中学(12:30)-大師前(14:00)-市野瀬バス停(14:35-42)-真念庵(14:50)-下ノ加江小学バス停(16:05-08)-下ノ加江・民宿安宿(16:25)  
 





第3日目 4月13日:下ノ加江から足摺岬・38番寺往復
                  (民宿・安宿泊)
             距離:24km、6時間30分
 出発(6:20)(→)-久百々(7:00)-港バス停(7:45)-大岐海岸(7:50-00)-下港山(8:40)-以布利分岐 (10:00)-ドトン谷(10:16)-窪津(10:30)-津呂(11:30)-大谷(11:50)-38番寺(12:45-00)-足摺岬(13:15-14:40)・・バス・・下ノ加江・安宿(15:50)泊
 

第4日目 4月14日:下ノ加江から39番寺(民宿・嶋屋泊)
                距離:31km、7時間30分
 出発(6:30)-五味橋(7:05)-河内神社(8:23)-芳井(9:15-40)-下長谷(10:45)-天満宮(11:05-40)-船ケ峠交差点(12:40-50)-梅の木公園(13:30)-平田バス停(14:30)-民宿・嶋屋(15:10)-39番寺(15:15-35)-民宿・嶋屋(15:40)
 

第5日目 4月15日:39番寺から40番寺(民宿・山代屋泊)
              距離:27km、7時間20分
 出発(6:30)(→)-東押の川バス停(6:50)-宿毛橋(7:55-00)-松尾峠(10:33)- 一本松バス停(11:50-12:20)- 満倉(13:00)-愛南町・山代旅館(14:25)-40番寺(14:30-40)-山代旅館(14:43)

     


第6日目 4月16日:40番寺から岩松(三好旅館泊)
            距離:25km、7時間30分
 出発(6:40)(↑)-八百坂峠(7:47)-菊川小(8:04)-内海支所(9:10-45)-柳水大師(10:40-50)-つわな奥展望台(12:00-15)-大門(13:30)-岩松・三好旅館(15:10)
 

第7日目 4月17日:岩松から宇和島駅・・・八幡浜駅経由翌日・新宿駅。
            距離:15km、3時間40分
 出発(6:40)(↑)-上谷口バス停(7:15)-松尾トンネル入口(7:30)-出口(7:55)-島原かまぼこ(8:05-15)-石丸バス停(8:45)-番城小(9:20)-天赦園(9:55-00)-宇和島駅(10:35-12:04)・・・電車・・・八幡浜駅(13:03-17:50)・・翌日・新宿駅(7:10)

                     
 

4−2 宿泊地
  11日      民宿・白浜 電話:0880-55-2571 (宿泊代\6,300-)  ☆☆
 12・13日 民宿・安宿 電話:0880-84-0567 (宿泊代\12,000-)  ☆☆
 14日        民宿・島屋 電話:0880-66-1432 (宿泊代\6,300-)  ☆☆☆
 15日        山代屋旅館 電話:0895-72-0001 (宿泊代\6,800-)  ☆☆☆
 16日    三好旅館   電話:0895-32-2107 (宿泊代\6,950-)  ☆☆☆
 

                
                        松尾峠を越えて


4−3 費 用
交通費:\31,100-
        
岩槻駅〜東京駅(730)、東京駅〜高知駅&八幡浜駅〜新宿駅(\24,170)
     高知駅〜土佐白浜駅(\3,240)特急券共、浮鞭駅〜土佐白浜駅・往復(\480)
     足摺岬〜下ノ加江(\1,200)、宇和島駅〜八幡浜駅(\640)
     新宿駅〜岩槻駅(\640)
・宿泊費&飲食費:\51,400-
・納経料:\900-       38番寺〜40番寺(@\3003)
・その他:\660       銭湯・八幡浜(\500)、ロッカー代(\160)


       
合計=¥84,060−



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