テント担いで四国遍路・3巡目 (高知・愛媛編) |
はじめに 前回の四国遍路・ロングウオークで靴をダメにした。5年履いていたので寿命だが新替えの場合は、足になじむまではマメに悩まされるだろう。加齢とともに柔軟性が落ちているので充分にケアしなければなるまい。 幸い今回のコースは平坦路が主流だからマイペースでゆっくり歩いて最小限の被害で済ませたい。 今まで実行したことがないが、日程の途中に<1日・完全休養日>を設けてみた。果たして好天気の日に行動せずに休養出来るか自信はない。 しかし、余裕を持って日程を決めることは心理的な効果があり、安全性は高まると思う。野営者の歩き遍路の参考用としてタイム及び設営地の記録を作成した。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ §1 行動の記録 総徒歩距離=284km、実働総時間=84時間50分 第1日目 4月28日(天気 快晴):高知・唐野浜駅から和食駅 (距離19Km) 実歩行時間 5時間40分 電車で高知駅から土佐くろしお鉄道で安芸駅へ。駅のコインロッカーに荷物をデポして、前回終了した唐野浜駅まで9kmを歩く。電車で戻り荷物を回収して28番寺目指して10km西進、和食駅に設営した。
第2日目 4月29日(天気 快晴):和食駅から蒲原休憩所 (距離29Km) 実歩行時間 8時間 昨日同様に西進し28番寺・29番寺を巡拝して高知市街地に入る。国分川ぞいに下降して逢坂峠手前の15号休憩所に設営した。
第3日目 4月30日(天気 快晴): 蒲原休憩所から33番寺先・唐音バス停 (距離27Km) 実歩行時間 8時間20分 30番寺から高知市内を南下して31番寺・32番寺を経て種崎からフエリーで長浜へ渡る。33番寺から2km先の唐音バス停近くの小公園に設営した。
第4日目 5月1日(天気 快晴): 唐音バス停から宇佐大橋 (距離25Km) 実歩行時間 8時間 県道279号線で34番寺へ。仁淀川橋を渡り川沿いに北上し途中で荷物をデポ。国道56号線から高岡町で狭い遍路道を辿り35番寺へは最後の急登になる。デポまで戻り、県道39号線を南下して宇佐大橋に荷におろした。
第5日目 5月2日(天気 快晴): 宇佐大橋から焼坂休憩所 (距離27Km) 実歩行時間7時間40分 テント撤収前に36番寺を往復。始発の内ノ浦湾渡船で横浪集落まで進む。集落から県道23号線を観音寺へ。JR土讃線沿いの国道56号線を南下して安和駅先の焼坂トンネル出口の休憩所に設営。
第6日目 5月3日(天気 曇後雨):焼坂休憩所から仁井田駅 (距離21Km) 実歩行時間 5時間30分 昨日と同様に国道56号線を南下する。午後から降雨の気配があるので、早めに無人駅の仁井田駅に設営。
第7日目 5月4日(天気 雨): 仁井田駅から土佐佐賀駅 (距離24Km) 実歩行時間 7時間30分 37番寺の窪川駅から土佐くろしお鉄道沿いの56号線を進む。雨は時折本降りになり今日も無人駅・土佐佐賀駅に設営。
第8日目 5月5日(天気 雨から晴):土佐佐賀駅から四万十大橋 (距離25Km) 実歩行時間 7時間40分 海岸線沿いの56号線を南下。大方集落から56号線と分かれ県道42号線で四万十大橋の休憩所に設営。
第9日目 5月6日(天気 小雨):四万十大橋から衣布利 (距離24Km) 実歩行時間 7時間20分 四万十大橋を渡り県道321号線を真念庵・市野瀬バス停を経て大岐海岸から衣布利の休憩所に設営。
第10日目 5月7日(天気 快晴):衣布利から38番寺経由上長谷天満宮 (距離21Km) 実歩行時間 6時間10分 県道27号線で窪津、津呂集落を経て足摺岬の38番寺に到着。復路はバスで真念庵・市野瀬バス停まで戻った。ここから県道46号線で成山峠を経て上長谷集会場の天満宮まで進んだ。
第11日目 5月8日(天気 快晴):上長谷天満宮から松尾峠先・小山 (距離 32Km) 実歩行時間 10時間 三原集落で他のコースと合流して北上。くろしお鉄道の平田駅から国道56号線に戻り39番寺へ。寺から再度56号線に出て宿毛に到着。1日余裕があるので40番寺まで進むことにして、遍路道を松尾峠を越え松尾大師手前の小山公衆トイレに今回最終の設営をした。
宿毛駅から高知駅・新宿駅 (距離11Km) 実歩行時間 3時間 幾日も歩いた国道56号線で一本松を経て愛南町の40番寺を参拝。復路は御荘郵便局前からバスで宿毛駅に戻る。土佐くろしお鉄道とJR土讃線を乗り継ぎ高知駅に出た。
白波が砂浜を覆う白浜海岸 §2 あとがき ◇初めて試みた<1日完全休養日>も利用せず、その分先へ進んだ。しかし、予備日があることで日々の行動に余裕が出来て、結果的には効果があったと思う。力尽きて休養が必要な時は1日では回復出来ずに撤退しただろう。 ◇余裕に加えて今回は平坦路が多く、荷物の軽減(現入手の食料増と衣類軽減)で前回のような筋肉痛は無かった。その反面、懸念していた新靴の馴染みが出来ずに初日から足指2本にマメが出来た。 原因は、初日は空身でもあり歩行が早過ぎ局部に限度を越えた摩擦熱が発生したため。対策として歩速を遅くするために<靴紐を極端に緩める>や2時間毎程度に休憩して靴を脱ぎ足の蒸れを解除する。基本的な事だが、軽度のうちに処置して悪化させないことだろう。 ◇歩行負荷を軽減するために、これまで以上に<ゆっくり歩く>ことが歩行寿命を延ばす重要なポイントになる。その技術は今までの体験上でなく、加齢に添って新たに習得しなければなるまい。 ◇歩き遍路には4種類(信仰、観光、チャレンジ、その他・路上生活)があり概略の割合は、それぞれ20%、20%、60%、その他は微数で実態はこれ等の混合形と云われている。 自分はチャレンジ形に属しているようだ。また、歩き遍路は民宿利用が主流で野宿も自炊は少なくテント泊は更に少ないようだ。また、最近増加している外国人遍路者はテント泊が主流のようだ。 ◇5月連休だったので、民宿利用者も宿が満員で予定地に泊まれず苦労していた。連休時期は早めの予約が必要のようだ。 また、野営の場合も最近はネットで多くの情報が流れており、人気の場所は<着いてみたら満員>と云ったことがあるらしい。だから、情報を見てこれ等を避けて行動するベテランもいるそうだ。 ◇最終日の蓮華トンネル(長さ:604m)で歩速の測定をした結果:歩数920歩、時間7分50秒。60400/920=66 cm/歩、604x60/7,83=4,6 km/Hr、920/7,83=117歩/分(トンネル内は騒音により早足)。 通常の目安は歩数100〜106歩/分だから推定歩速は3,3〜3,8km/Hr。歩数と呼吸について:吐=6歩で吸=2歩が定常時、遅いペース時は吐=8歩で吸=2歩が現状のようだ。ジョグギング時は吐=4歩で吸=2歩、又は吐=2歩で吸=2歩だから吸は一定で負荷の程度で吐く回数を増減している。 加齢と共に歩行でも吐=2歩で吸=2歩、又は吐=1歩で吸=2歩になるのかも知れない(歩幅や歩数が減り歩速度低下になる)。 ◇食料について ・夕食(餅米オジヤ)にスパゲテイーソースが旨い(ナット、山菜)。 ・朝食はラーメン又は、1〜2時間歩いてからパン等を補給した。 ・現地購入の白飯をオジヤ夕食にした。 ・便通を良くするために毎日牛乳(500cc)とカット生野菜摂取。牛乳は購入時に300cc飲み残り200ccはプラカップ(焼酎容器)で持参。 ◇ 装備について ・靴下は新品を使用したい。 ・燃料使用量:130g(18回分) ・下着は各1枚で充分(行動中の発汗少ないので着替え不要)。 概 略 図 INDEX 資料編へ続く |
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