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 ** 北米・カリフオルニア州** 平成15年・9月 **
ヨセミテ国立公園・キャンプ
 

 
1 旅の経過とメモ  (次回の参考資料として)

 1−1まえがき
 9・11ニューヨーク・テロ事件以降空港の入出国検査が厳しいようだが、通常割安料金の半額になったチケットの魅力に勝てず、昨秋と同様ヨセミテ国立公園へキャンプに出かけた。
 今回は、公園上部のツオルミー地区へは行かずヨセミテ・バリー内の軽ハイキングを主体にキャンプ生活を満喫したい。 
                                                                    

 1−2 行動経過
 1日目(成田空港からロスアンゼルス)
 割安チケットで文句は云えないが満席の機内で窮屈な飛行時間が過ぎるの待つ。
 「ヨセミテの紺碧の空とセコイヤの森の香りを味わうため」と云い聞かせて9時間半の試練に耐えロス空港へ向かう。
 ロス空港を出ると、真夏を思わせる乾燥した空気と強い日射が寝不足の身体にこたえる。
 普通の旅行者は、空港からダウンタウン間の移動に運賃15$の乗合便を利用するが、我々は急ぐ旅でもないので無料のシャトルバスと地下鉄(1,35$)を利用する。
 地下鉄経由だと3回の乗継ぎは面倒だが駅の近くに宿があれば「割安」が魅力。
地下鉄のチケットは乗車口の自動販売機で購入するが、日本の自動販売機のように性能が良くなく頻繁にエラーが出るようだ。
 これまで8回利用したが「お釣りがありません」とか「作動不良」で3度しか購入出来ず券無しで乗車していた(改札口は乗車・下車駅ともなし)。
 今回もエラーで購入出来ず「検札が来たら購入しょう」と無券で乗車する。
 ところが、2つ目の乗換駅で「キップ拝見」と係員が検札をしており「チケットを下さい」と云ったら係員は難しい顔をして「何故チケットを持っていない」「ID番号は?」とスンナリいかない雰囲気。
 「販売機が故障で・・」と理由を何度も説明してやっと「再度販売機で買ってくるように」と放免してもらった。
 日本のような乗越し精算では済まされないようで一つ勉強になった。

 2日目(ロスアンゼルスからマセイド)
 ベットで一晩寝たので大分疲れが取れたようだが、今日も6時間ほどバスの旅になるので少々気が重い。
 グレイハウンド・長距離バスにはトイレが付いているが、2時間毎に30分程度のトイレ兼軽食タイムがある。この便では途中の町ベーカーズフイルドとフレズノで休憩停車をした。
 車内は冷房が効きすぎ長袖が欲しいが屋外に出るとムッとする暑さが襲う。
 朝早く発車したので昼過ぎに目的地のマセイドに到着。ここからヨセミテ行きの最終便(17時25分発)に乗れるが、現地着が夜8時過ぎになり、テント地の確保が難しいので明朝の始発便で入山する。

 3日目(マセイドからヨセミテ・バリー)
 昨日下車したバスタミナルからヨセミテ・バス(YARTS)で目的地のヨセミテ公園まで3時間半。 始発のせいか乗客は日本からの若者3名グループと現地人2名だけ。
 我々は最前列の座席に陣取る。バスは東方へ進むので正面からの太陽が眩しいが、どこまでも直進する道路に「大きな国」を実感。
 目的のキャンプ場は公園入り口の「キャンプ4」になる。ここしか先着順で当日受付のキャンプ場はないので3泊の設営許可を得て一安心。
 キャンプ地が空いている時は、申し込み前に環境の良いサイトを決めてその場所を指定して申し込んだ方が賢明のようだ。係員が指定した区画が混んでいたり凹地だったりするので、再度変更を申し出なくてはならないからだ。

 4日目 (ヨセミテ・バリー・ハイキング)
 ハーフドーム、エルキャピタンやヨセミテ滝等公園の目玉ポイントを谷底から仰ぎ見るだけではもったいないので、今日は高度を上げて高い地点から有名ポイントを眺めようと、その代表的なハイキングコースの一つの<4マイル・トレイル>を歩く。
 急な坂道を3時間登ると視界が開けて対岸の岩峰が眼の高さに見えてくる。眼下には広大なヨセミテ谷が眺められるが、視界が大き過ぎて距離感が掴めない。
 トレイルはもうひと登りしてグレイシア・ポイントまで続く。今回は完歩が目的でないので、強くなった日射を避けて木陰で中食をして往路を下山開始。
 遅く出発した登山者が大勢登ってくるので<これから登るのは大変だ!>と同情しながら2時間ほど下降してバス停に着いた。

 5日目 (ヨセミテ・バイクハイキング)    
 予定していたワオナ地区のジャンボー杉<マリポサ・グローブ>の見物は自家用車でしか行けないので諦める。
 今回は「キャンプ主体で歩きは適当だから」と貸自転車で20分位のミラー湖に行く。 
 この自転車のブレーキが日本車のようにハンドル式でなくペダル式である。ペダルを逆方向に廻そうとするとブレーキ作動するので慣れるまで違和感がある。踏み具合でブレーキの強さが変わるので、思わぬ急ブレーキでオロオロしてしまうが珍しい体験が出来た。

 6日目(ヨセミテ・バリーからマセイド)
 予定では今夜もテント泊だったが、マセイドからロスへの帰路のバス乗車日を1日早く間違えて申し込んだので、その変更をしなければならない。
 マセイドに着いた時に気が付いておればその時変更できたのだか、ウッカリミスしてしまった。ともあれ、1日下山を早めて今日の夕方ヨセミテを離れることにする。
 終日、土産店のウインドウショピングやビジターセンター隣のインデアン村を散策して午後3時過ぎのバスでマセイドに向かう。入山時の<スランバー・モーテル>に夕方投宿。

 7日目 (マセイド休養)
 この町はヨセミテ公園の入山口だが、観光客相手の土産店もない。と云うのも、バスの始発駅だがほとんどマイカーとツアーバスが主体でこの町で乗り換える人が少ないせいのようだ。
 個人の旅行者もグレイハウンド・バスより鉄道を利用しているようで、ヨセミテ公園から乗車した旅行者のほとんどマセイドの鉄道駅で下車した。
 昨年は町立の博物館へ行ったので今回は美術館を見学。規模は2階建て延べ400m2ほどでボランテアの老女係員(70歳代)3名が説明をしてくれた。
 日本人の訪問者は少ないようで来館者名簿に「是非名前を書いて!」とせがまれた。
 往路は「これからキャンプだ」と気が張っていたが、今日からは帰路になるのでノンビリだ。
 スーパーで割安のワインを仕込み昼間から赤い顔をしてウツラウツラする。
  
 8日目 (マセイドからロスアンゼルス) 
 当地の夜明けは6時頃で日本よりも遅い。バスの都合でまだ薄暗い5時半に宿を出発。
 定刻に到着したバスは、ほぼ満員の乗客で皆ケダルそうに座席にうずくまっているので、比較的瘠せた人の隣の空席に遠慮しながら座る。
 1時間ほど走ってフレズノに着くと大勢の人が下車して、やっと2人並んで座席を確保出来た。往路と同様に休憩停車をして一路終着ターミナルのロスへ向かう。
 早出のお陰でロスのバス・ターミナルに昼には到着。タクシーで入山時と同じ宿へ。
 明日も当地に留まるので良い休養が出来そうだ。宿から10分ほど歩きリトル・トウキョウで久し振りに日本食を食べる。

 9月9日 (ロスアンゼルス休養) 
 市内の循環バス・ダッシュ(運賃25セント)のFルートで南カリフォルニア大学の近くの自然・歴史博物館へ行く。市内循環バスを初めて利用したが乗り易い。バスは6つの系統があり各5〜15間隔で運行されていて市民生活になじんでいるようだ。
 博物館に隣接して広大なバラ園があり、満開の時期は過ぎていたが、各種のバラを眺めて中食。夏を思わせる日射も乾燥地のためが汗は出ないが喉が渇く。
 夕食は、宿近くの常設マーケット(グランドセンター・マーケット)でカラ揚げや焼き飯を1人前詰め合わせで買い宿へ持ち帰る。ボリュウムが多いので2人で食べても腹一杯だ。

 10日目 (ロスアンゼルスから成田空港)
 2年前のテロ事件発生当日のせいか空港周辺はパトロールが目立つ。空港での荷物検査もハイジャック対策で物々しい雰囲気だ。
 まさかと思っていたが、荷物は全品開放して危険物のチェックをしている。
ザックの中の「コンロ」は持ち込み禁止品で処分してくれと云われ仕方なく廃棄とする。これまで幾度も持ち込んだがクレームがつかなかったのに残念だ。
 機内は30%ほど空席あり。幸い我々の隣席も空きで4席を貸切れたので横になることが出来往路とは違い楽が出来た。

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 1−3 あとがき と ・教訓
 1) 昨年より天候が安定していて4日間ヨセミテの森を満喫し良いキャンプが出来た。
 2) テント地を固定したので行動時間に余裕が出来てノンビリしたが、テント地としては規模が大きいのでウルサかった。
 3)地下鉄の無賃乗車はマズイ。小銭を用意してお釣り不要の購入をする。
 4)グレイハウンドバスやヨセミテバスは、往復割引とシニア割引を適用して30%ほど低減出来た。
 5)ロス空港の荷物検査でコンロを廃棄したが、今後は海外宅急便(DHL等)を空港内で探して別送を検討したい。
 6)当初予定していた「ワオナ地区のジャンボー杉」を見れなかった。公共の交通網がないようだが、現地のツアーを調査したい。
 7)空路の移動時間がキツイ。特に満席で横になれないとウンザリしてくるので楽な時間の過し方を考えたい。
 8)ヨセミテ地区には数回訪れているが、毎回新しい体験が出来る。今回は、朝の散歩や貸自転車また4マイルハイクでの展望が印象に残った。
 20年前、最初に訪れた時は雪解けシーズンで水量の多いヨセミテ滝やネバタ滝の壮大さに驚いたがもう一度眺めたいものだ。


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