タクシーよもやま話

以前「タクシー事件簿」としていたのを、「タクシーよもやま話」に改題致しました。いろいろなタクシー乗務でのエピソードや思うこと、などなど適当に書いていきます


★1★ ヒッチハイク事件
★2★ 「都こんぶ」事件
★3★ すわっ!白タク事件!?
★4★ だんごぉ坂事件
★5★ 横浜方面に行ったときに必ずすることとは!?
★6★ タクシーの ”テーマ”
★7★ アスファルト



 
★7★ アスファルト

みなさんは、道路の、舗装したて、舗装ほやほや?のアスファルト上を走ったことはありますか?
舗装してまだ数日くらいの。

これ、と〜っても気持ちいいんですよ〜(^^)
まるで、氷、スケートリンクの上をツツ〜ッって滑っているような感じ。
ゲームセンターにある、エアホッケーの、丸い打つヤツ(名前知らん!)に
なって、地面からわずかに浮いて移動している気分とでもいうか。
(ご理解いただけますか?)
ん〜、じゃあね、鏡面仕上げされた、半導体ウェハー上を滑ってるとでもいうか...。
(って、その例え余計わかんねーよ!)
タイヤから伝わってくる騒音がほとんど感じられない。
車線変更しても、ハンドルを切っているという感じが全くない。
ホントに、ツーって滑っていってるような感触。

凸凹もなく、舗装状態が良いなと思っても、ある程度走り込まれている道路は
ゴーッというタイヤからの騒音が少なからずあります。
が、「超?新品」のその黒光りする舗装道路からは、それが全くないんです。

もしそういう道路を走る機会あったら、意識して感じてみて下さい。


['01.08.01記]   TOP




 
★6★ タクシーの ”テーマ”

タクシードライバーをやっていると、同じような現象が
続けて起こることがたまにあります。
それを私は、「テーマ」とよんでいます(て、てーま?)
例えば、こんなテーマが与えられたことが
ありました。(与えられた?だ、誰から!?)

例えば、

1.乗車されたお客さん、7〜8回たてつづけに
  若い女性ばかり!!
  でその日一日、トータルでも女性客が多かった。

2.東京に方南町(ほうなんちょう)というところが
  ありますが、これも一日で5回くらい、
  全く違う場所で乗せたお客さんなのに、
  行き先が「方南町」交差点のあたり。
  わざわざ「方向逆で悪いけど方南町行ってくれる?」
  って言いながら(!)乗ってきたお客さんもいたし。

3.一万円札を出してくるお客さん(除、ロングの方)が
  5、6回あった日とか(;_;) もう泣きの嵐です。
  (コンビニで買い物して1万円を崩すこと数回!)
  (普段は一出番で、1〜2回もあるかないかくらい)

4.チップをくれるお客さんがやたら多い。

5.etc、etc..

1とか4なんかは大歓迎ですけどね..(へへへ ^^;)
でもこういうことがあると、あれっ? って
思います。なんでこういう現象が
起きるのかな〜って。
1は女性客の扱いに慣れるよーにって?
2なんかはまあ地理の勉強にもなるから
いいこと?ですけどねえ。

なんでこういうこと起こるのか、
そのメカニズム知りた〜い!
摩訶不思議!


['01.07.25記]   TOP




 
★5★ 横浜方面に行ったときに必ずすることとは!?

深夜、横浜方面にお客さんをお送りしたとき、
私は帰りに必ずすることがあります。
それは...

する、というか...、
単に首都高速道路の湾岸線を使って、
営業エリアに帰る、ということです。

湾岸線には、ベイブリッジから鶴見つばさ橋へと
渡っていくところがあります。
で、鶴見つばさ橋を渡ると緩やかな下り坂になるのですが、
ここから先を見渡すと、道路中央寄りにある
オレンジ色の街路灯が延々と続くのが見えます。
また道路にも多少高低があるので、
街路灯もそれに伴い”うねって”見えるんです。
そして一番遠く、はるか彼方で一段と高く波打って、
見えなくなります。そして左右にはコンビナートとでも
いうんでしょうか、工場地帯が広がり、無機質な
情景が広がっています。

この光景を見ると、なんかゾクゾクするんです。
(あやしいヤツ!?)
そのまま最後の街路灯が消え入るところで空高く飛び立って
天、宇宙、黄泉?(^^;)へと消え入っていってしまうような..
一瞬気が遠くなって、(おいおい事故るってば..)
辺りの環境と同化してしまうような感じ、
というそんな感覚にとらわれます。

この光景、感覚が大好きで、横浜方面に行った帰り道、
この湾岸線を通れるときは、必ず通ってきます。

P.S.

ロバート・マイルスってアーティストご存じですか?
この人の「チルドレン」という曲を聴きながら
ここを走るのが、いいだまのおススメです!!


['01.07.25記]   TOP




 
★4★ だんごぉ坂事件

そう、それは確かある土曜日の夜のこと。
私は上野は「ABAB」前あたりで、付け待ちして
おりました。それは路地からでてくるお客さんを狙って
そこにつけていたのでした。

待っていると、ほどなくお客さんがやってきました。
40半ば位の男性です。

お客さん「..だんごぉ坂までね」
いいだま(!!!)

なにが、!!!、なのか?
だって、談合坂、でしょ?
あの中央自動車道の。
そんなところまで行ってくれちゃうなんて、
もうなんて素敵なんでしょう!!
この売上げのあがらない土曜日にっ!
でも談合坂ってサービスエリアじゃなかったっけ?
そんなところまで行ってどうするのかなぁ??
それともその近くの場所ってことかな〜?
あとそれにしてはこのお客さん、身軽な恰好だなあ。
まあ人にはいろいろ事情もあるよね。
談合坂かあ、いったいいくらメーターでるんだ?

う〜ん、わかる人にはもうバレバレだあ!(^^;)

お客さん「あ、そこの春日通り右行って、不忍通り入って
     いってくれる..」
いいだま「?? は、い...??」
     (高速のるんだったら、そうでないんでない??)

しばらく進行。

お客さん「次の信号を左曲がって、ちょっと行った
     ところで..」

!!!
(信号機にある交差点名に「団子坂下」を確認)

ああ、そうだったんだ!!
談合坂、でなくて、団子坂、だったのね...
ふぅ〜...ガックリ...

ロングのお客さん自己新記録は、夢と終わりました。
タクシー経験1年くらいのときのできごとでした。


['01.02.24記]   TOP




 
★3★ すわっ!白タク事件!?

この日は天気もよく、片側一車線ののどかな道を走って
おりました。ちょっと辺鄙なところで、お客さんも
いないようなところです。まあいても営業区域外に
なるのでお乗せできませんが。
がしかーし、そういうときに限ってお客さんがいたり
するのが世の常。
道路左側に女性が一人、走り来る車を見ながら立って
いたんです。これはタクシーを待ってるな、と。
はたして直前でその女性は手を挙げました。
(ほら、やっぱり!)
営業区域外だけどぉ〜...ま、行き先が営業区域内なら
いいんだしぃ〜...
身を傾げ、右手は座席下に。
ドアレバぁっと。
”スカッ”
ん?
レバーをつかめず、右手が宙をさまよいます。
アアアレッ???
レバーが無〜い!!

ハッと我へ還ります。夢を見ていたのではありません。(^^)
そう実は、、、自家用車で地元を走っていたのでした。
自分はボーッとしていたのでしょう、無意識に
お客さんを見つけて、ドアレバーに手がいっていたの
でした。というのも、そんなとこ、普段はお客さんなど
おらず、にもかかわらず自分に対して手を挙げられた。
あれぇ?ってなもんです。

で、ホントに一瞬意識が飛んで、自分、今日出番だったかっ?って、
右手が座席下にいってしまっていたのでした。
そして、我に還ったというのが真相。

でも、ですよ。その女性は、確かに自分に対して手を
挙げたんですよ!、、、と思ったら、自分の後ろに
地元の空車タクシーがいたのでした。自分が意識して
いなかっただけでした。
一人で苦笑して、ニヤついてしまったので、対向車に
怪しいヤツと思われていたかも...

チャンチャン。


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★2★ 「都こんぶ」事件

この日もいつものように出勤し、いつものように都心(東京駅周辺)を
走っていました。
そしてそして、「その事件」は起こりました。
どこで乗せたお客さんかは忘れましたが、
実車中でちょうど竹橋交差点にさしかかろうかというときに。

突然後席から匂ってきたんです! 何かの匂いが!
明確に何々の匂い、とわかればいいんですが、全然わからないんです。
人間、そういうときには不安になりますね。まさか車内で変な薬?とか
やってんじゃないだろうなとか、悪いほう悪いほうへと想像して
しまいます。ずっとその不安を抱きつつ変な事態にならなければ
いいが、と思いながら目的地に向かっておりました。
お客さんは乗られたときから何やらガサゴソやっていました。
しかしそのうちそのガサゴソも止みました。やっと終わったか。
しかしその匂いの正体は依然不明です。それから間もなくして
目的地に到着、料金受け取り時にお客さんの顔、いで立ちを確認。
が特に変わったところもなく、まあ普通の30前後の男性。
降車後、車をお客さんから離れたところまで走らせて、あわてて
降りて後席を確認。汚されていないか?、異変はないか?

!!!

異変あり!!
なななんと、吸い殻入れには、「都こんぶ」(※)の空箱が詰め込まれて
いるではないですか! しかも大部分がはみでて...!
(^^;)
おいおい。

あんた、「都こんぶ」食ってたんかい〜!!
あの匂いは「都こんぶ」だったんかい〜!!
「都こんぶ」の空箱こんなとこ入れんといて〜!!

でも顛末がこんなで、ホッとは致しました。
約3年タクシーやってて、お客さんで「都こんぶ」食べた人は
この人一人です。いろいろな人がいるものです。

実はこの話には前振り?があって、
私、この日はなぜか「都こんぶ」をもってでておりました。
知人からいくつか貰い(どんな知人だ?)、
家にいるとあまり食べたいとも思わないので、出番の折りでも口寂しく?
なったら食べるかと思っていました。いまタクシー経験約3年ですが、
「都こんぶ」を持っていたのは、この一度きりです。
そしてそんなときに、こういうお客さんが乗車されたというのも
なんという偶然の一致。と〜っても不思議です。
神は何を意図していたのだ〜〜〜!! って大げさすぎだな。

(※)お菓子。コンブに白粉?がまぶしてあって、甘酸っぱい。
  昔からのロングセラー。知っている人は知って、いますよね?


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★1★ ヒッチハイク事件

ある日の夜。どこからかは忘れましたが、首都高3号から、
東名高速に乗り、東名川崎インターで降りて多摩ぷらーざに
行ったときのこと。その帰り道、当然また東名川崎インターから
乗って都心に帰るのですが、料金所手前まできて、そこに人影を
発見しました。と、何やら紙を掲げています。見ると、「大阪」。
私は思いました。
(あー、大阪にいってくれるタクシーいないのかあ。
 大阪、って告げただけでは怪しまれて乗車拒否されるのかなあ。
 だからわざわざ行き先の紙掲げてるのかなあ。
 自分はもちろん時間があれば行きたいけど、この時間では
 もう行けないし。頑張って!)

もう大まぬけ!!
自分のタクシーという立場からしか見ていない。
っていうか、すぐヒッチハイクだって気づけよ!
思った後、でも何か変だな?と思い、考えて!、
ああこれはヒッチハイクか、と。
高速入り口からタクシーで大阪まで行く人なんて
いるわけないっすね。

でも、、、実は実は、お客さんだったりして。
(違うって!!)


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